私的図書館

本好き人の365日

錬金術師の遺産

2003-11-16 09:58:00 | 日々の出来事
不老長寿は人類の永遠の夢なんだって。

どんなに権力を握ろうと、どれほど富を蓄えようと、そんなことにはおかまいなしに、全ての人に平等に訪れる死。

絶大な権勢を誇った、古代中国の皇帝達も、それは同じだったらしくて、不老長寿の妙薬を求めて使節を日本にまで遣わしたり、錬金術師(中国では方士と呼ぶ)に仙薬の開発を命じたり。

でも実際には、出来上がったその薬を飲んで、何人もの皇帝が命を失ってしまったらしい。
主に鉱物を混ぜ合わせて作られたその薬には(命あるものから不死の薬は作れないということで)、水銀やヒ素のような現代では有害だとされる物質が含まれていたというから、当然といえば当然。

そんな怪しいものを口に入れる勇気があるなら、ほっといても長生きしそうなんだけど。

ま、その過程で、偶然火薬の製法を発見したというから、人類もタダでは転ばない。
しかもそれが多くの人の命を奪うことになるんだから、皮肉だよね。

夜空に輝く花火くらいにしとけばよかったのに。

「西遊記」

2003-11-16 09:55:00 | 日々の出来事
中国四大奇書の一つです。

物語の内容はあまりにも有名なので、今回は、はしょります(笑)

本の紹介にしては手抜きで申し訳ない。

その代わり、自身の「西(に)遊(ぶ)記」を載せますね。

三年程前、仕事の関係で、玄奘三蔵が経典を持ち帰った唐の都「長安」(現在の西安市)を訪れる機会がありました。

城壁に囲まれた街。
立ち並ぶ寺院。
道をゆく牛車。

歴史が幾層にも積み重なったその雰囲気は独特です。さすがはかつての国際都市☆

行きかう車の数には驚きました。
しかも車線なんか関係ないって感じで、スキマさえあれば割り込む、割り込む! 反対車線にまで車の列ができていて、三車線のはずが四車線、五車線になっていて、見ているこっちがヒヤヒヤします。

と思えば牛を連れた人が車を引いていたり、プロパンガスのタンクをバイクで運んでいる人がいたり(しかも2つ!)

三蔵が経典を納めた大雁塔にも登って来ました。
かつてここに多くの僧や留学生が訪れたかと思うと、歴史好きの身としては感激です!

ちょっと足を伸ばして、始皇帝の陵墓といわれる兵馬俑も見学してきました。

その規模と手間のかけようったら、ディズニーランドにも劣らない(…多分)
とにかく人や馬、はては戦車などをかたどった土偶の緻密で精巧なこと。
死出の旅路になにもここまでしなくても、と思うくらいの数の多さです。

しかもこれ全部、たった一人のために地下に埋められていたっていうんだから、皇帝って案外寂しがりやなのかも…(笑)

とにかく価値観や物の考え方が違っていて、外国を旅するのは面白いですね。

…だだ、空港の売店にいたキレイな中国人のお姉さん。
ヒマだからって、人前で鼻をほじるのはどうかと思うよ。
頼むから、そのままの手で商品を渡さないでね。