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「家忠日記 五」を読む 9

(散歩道のヤマアジサイ)

散歩道のヤマアジサイが花を咲かせた。アジサイの季節はこれからで、近辺にも色々なアジサイを見ることが出来るであろう。

一昨日、昨日と30年以上前、会社で部下だった男たちに、続けて出会った。一昨日の夜、金谷宿大学の学生代表の会合でO氏に逢い、昨日の夕方、ムサシの散歩の途中にM氏と出会った。O氏は金谷宿大学の、金谷宿の歴史の講座を受講して、その学生代表であった。M氏は春の茶まつりで、役をしていて、忙しかった話を聞いた。どちらも久し振りで、二人とも定年を過ぎて、この30年、あっという間に過ぎてしまった感じがする。

「家忠日記 五」の解読を続ける。

 天正十五年(1587)亥五月
廿一日己酉 雨降り。名号の連歌、百歌候。竹谷金左衛門越され候。
廿二日庚戌 
廿三日辛亥 雨降り。
廿四日壬子 
廿五日癸丑 同。小六右衛門所に、月次連歌候。発句、
      五月雨は 山いく筋の 滝の水  亭主

廿六日甲寅 怒絵長老と、仲直りにて越され候。
      会下へ参り候。初揚梅、竹谷より越し候。

5月10日、会下の席で「胸気」とある。どうやら家忠さんが、気分を害するようなことがあったようだ。この日記で、自分の気持を書くことなど、ほとんどない家忠さんには珍しい言葉であった。どうやら、お寺の長老とやり合ったようで、半月経って、長老が仲直りにやってきた。

廿七日乙卯 午刻、雨降り。
廿八日丙辰 雨降り。竹谷与次郎、越され候。
廿九日丁巳 雨降。安藤金助越され候。初瓜、竹谷より来候。
晦日 戊午 


 天正十五年(1587)亥六月
 六月小
一日 己未 あさ、雨降る。会下へ参り候。
二日 庚申 雨降り。二俣、七郎右衛門所に音信、人を遣し候。
三日 辛酉 雨降り。
四日 壬戌 雨降り。永良より茄(なす)初尾、越し候。
※ 初尾(はつお)- その年最初の収穫物。
五日 癸亥 雨降

六日 甲子 
七日 乙丑 雨降り。
八日 丙寅 朝まで雨降り。
九日 丁卯 初夕顔。右衛門は‥‥
十日 戊辰 

十一日己巳 雨降り。知行方、勘定候。
十二日庚午 雨降り。小笠原越中殿、二俣へ帰られ候。
十三日辛未 初ささげ、龍泉寺より来し候。
十四日壬申 
十五日癸酉 怒絵、ふる舞い候。会下へ参り候。

十六日甲戌 夜雨降り。御台所衆、おなみ、越され候。
十七日乙亥 竹谷与次郎所、点取り連歌に越し候。
      夜、雨降り。奥の座敷建て候。
十八日丙子 朝まで雨降り。
十九日丁丑 おなみ、もてなしに、持ち寄り連歌候。雨降り。
      発句
      薮玉は 浮き葉波こす 蓮(はちす)かな  正左
※ 薮玉(やぶたま)- ホコリタケの別称。
廿日 戊寅 夜、雨降り。
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