のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

支えあうということ

2007年07月22日 23時43分51秒 | 日常生活
昨日から本日にかけての教会キャンプ。
メインイベントは高祖山への山登りでした。
標高461メートルの山は山登り経験者にとっては
朝飯前のお手軽登山コースのようですが
小学校1年生から6年生までの各種年代取り揃えたちびっこたちや
普段、運動というものから遠ざかっている教師陣
そして御年72歳の牧師先生にとっては、なかなかきつく、
ハードな山登りとなりました。

なんてったって、道のりは本格的な登山なのです。
小学校の遠足で行くようなハイキングコースではないので
舗装された道が用意されているわけもなく
猪たちが餌を探している痕跡が見られる獣道を間近に
自分たちで次の足場を考えながら上っていく2時間半。
朝まで降っていた雨が足場をさらにずるずるにしており
大人も子供も汗だく、泥だらけになりながら、必死になって上りました。

道のあちこちには丸々と肥えた20センチはありそうな
長く長く太ったミミズがうねうねしており
その様子にちびっこたちはきゃあきゃあ言って大騒ぎ。
明らかに毒キノコだと思われる美しいきのこたちにも大興奮。
非日常との対面がつまった山登りです。

頂上までの道のりの途中、今回絶対にちびっこたちに見せようと
教師たちで決めていた防空壕でひと休み。
昼間にも関わらず、懐中電灯がないと真っ暗で
奥も見えないようなスポットです。
そこにちびっこたちがひとりずつ入って、奥の壁を
触ってくるという肝試しのようなイベントを用意しました。
生意気盛りの男の子たちもややびびり気味で入って行きます。
防空壕の奥には野生の蝙蝠まで住んでいます。
帰ってきたときには、一様に達成感を満喫し
何往復もしたがるちびっこたち。
蝙蝠の姿にも興味津々、時間を忘れて食い入るように見つめ続けます。
どうやら野生の動物自体、珍しいみたい。

・・・・とは言え、ここでそんなに時間とってられないから。
ここがゴールじゃないんだから。

と、言いながら、防空壕が何のために作られたのかを説明する教師。
戦争があって、敵から逃げるためにね・・・と説明していると
ちびっこのひとりが

「それって100年前ぐらい?
 江戸時代の終わりぐらいの話?」

と質問してきました。

「もっともっと最近。
 たった60年前の話ぞ。
 やけん、牧師先生は現実に経験しとるとぞ。」

わあわあ騒いでいた子供たちも神妙な顔をして聞く姿に
「実際にその場所に行き、そういった場所での経験をしている人から
 そのときの話を直に聴く」ことの有益度を感じたり
「こどもたちの心に自然に入っていくようなカリキュラムの設定と
 そういった場の提供」が必要なんだな、と考えたり
でも、そこまですることの大変さを思ったり
学校教育、地域教育、そして家庭での教育について
考えさせられる一場面でした。

登山の途中では6年生が1年生の荷物を持ってあげたり
お互いに危ない足場を教えあったり
どうしても遅れがちになってしまう人たちを
要所要所できちんと待っていたり、
みんなと一緒に山登りをした牧師が72歳だと知って
「72歳でこんなきついことできると?すごいねー。」
と、心から感心したり
お互いにお互いを思いやる行動が自然に取れた素敵な体験でした。

今年の教会キャンプのテーマは「つながりは喜び」。
聖書の箇所は
 「私はぶどうの木、あなたがたはその枝である。」
という箇所です。
ぶどうはいくつもいくつも実が一緒に連なっている。
一粒でなることはない。
私たちもみんな一緒に過ごしている。
ひとりで生きているわけではない。
お互いに支えあって、連れ立って生きてるんだよ。
というメッセージを子供たちに伝えました。
・・・ほんの少しでも伝わっているといいな。

ちなみに本日の説教では、昨日、登山に借り出された牧師が
登山のときのことをメッセージに盛り込んでおりました。

「私ひとりだったら、この山に登れ、と言われても
 躊躇することなく、回り道をして帰っていたと思います。
 でも、みんなで登ることになって、仕方がなく登ってみた。
 途中で引き返そうかな、と思うけれども
 要所要所でみんなが私を待ってくれているわけです。
 それがまたプレッシャーで
 イヤだなー、先に行って欲しいなーと思うけれども
 待ってるものはしょうがない。しょうがないからそこに行く。
 すると、またみんなで出発する。
 出発するからまたついていく。
 するとひとりだったら絶対に登らない山にも登れるんですね。
 無事に頂上にたどりつき、景色を堪能できました。

 思うんですけれども、こういうのが支えあうってことなんですね。
 待ってくれる人がいるってこと。
 それが支えると言うことなんです。
 そして、支えてくれる人がいるってことは
 ただそれだけで、ものすごく大きな力になるんです。」

親の教育の賜物

2007年07月22日 22時53分54秒 | 日常生活
昨日から本日にかけて、教会の小学科の夏季キャンプが行われました。
キャンプと言っても、キャンプと言う言葉から連想される一連のイベント
テントを作ったりカレーを作ったりキャンプファイヤーをしたり
というようなことは一切なく
近くの野外公園へ出かけて山登りをした後、川で遊んだり
教会の駐車場ですいか割りをしたり、みんなで銭湯に行ったり
線香花火をしたりカレーを食べたり
といったお手軽キャンプです。
カレーもお母さん方が作ってくださっているものを食べるだけですから。

それでもちびっこ軍団たちは何日も前から興奮していたらしく(母親談)
教会に集合したときは既にテンションマックスで駆け回っており
登山をしようが川遊びをしようが汗だくになって駆け巡り続けようが
真夜中までそのテンションは衰えることがありませんでした。

寝る直前までテンションが高く
朝起きた瞬間から、前日より更にテンションが高い
ちびっこ軍団たちにのりぞうたちはややぐったり。
楽しみにしてくれてるのは嬉しいんだけどね。
思いっきり楽しんでくれてる様子も微笑ましいんだけどね。
でも・・・・

「ちょっと。どうする?今から一日が始まるんよ?」
「絶望的な一日の始まりやね。
 正直、もう一日の終わりなんじゃないと?って言うぐらい
 精神的に疲れきっとるんやけど。」
「長い一日になりそうやね。」
「うん。あたし、夜中にうるさいちびっこに本気で切れて
 おもいっきりどついてしまった。」
「・・・・いいんじゃない?しょうがないよ。」

というようなテンションで本日を始めた教師陣。
キャンプの終わりまでにどなった回数は数知れず。

かわいいんだけど憎らしい。
憎らしいんだけど、かわいらしい。
こんなちびっこたちと一日中、向き合っている
世のお母様方を心から尊敬したキャンプの終わりでございました。

また小学校高学年になると、妙に色気づいて
その色気付き方がかわいいやら、憎らしいやら。
車の後部座席に一緒に乗るのも

「女くさくなるけん、近寄るな。」

と拒否する始末。
ちっ。お前ら、そんなこと言っても、後2,3年も経てば
オンナノコと仲良くなりたくて、必死になるんやけんね!
そのときはあざ笑っちゃあけんね!
と、毒づいていると

「ところで何歳?」

と尋ねられました。今年、29歳です。
誕生日はもうすぐです。
と、小学生のちびっこどもにも律儀に答えるのりぞう。
すると、ちびっこども、瞬発入れず

「・・・・29歳?ありえん。」

とぽつり。
・・・・ありえん?!
ありえん、ってどゆこと?!
年齢に「ありえん」ことなんて、ないわー!
あんたたちだってすぐに29歳になるんやけんね!
と、反論していると

「でも、意外と若いんやね。もう36ぐらいかと思っとった。」

と言われました。
きー!!!!ちょっと!36って!
いくらなんでもひどいんじゃないの?!
これは、もう親の教育の問題よ!
親の教育がなっとらん!
もっと女を見る目を養わせないと!
と、憤慨しながら、迎えに来たお母さんに文句を言ったところ
お母様、大変嬉しそうにおっしゃいました。

「え?そんなこと言ったと?
 てことは、のりぞうさんも私もあんまり見た目変わらんってことやね。
 同い年ぐらいに見えるってことかー。うふ。」


・・・・なるほど。
すべては親の教育の賜物ですね。納得。
ちびっこにとって、親の影響は絶大です。