のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

ここにいまーす☆

2006年08月01日 22時44分25秒 | 日常生活
本日、お昼のチャイムがいつもより20分も早く
フロアに鳴り響きました。

何事?!と、クビをひねりつつも
間違いだということは分かっているので
何事もなかったようにお仕事を続けます。

隣では総務部長が早速、ビル管理室に
クレーム電話をかけていました。
「今、どうも間違ってチャイムが鳴りましたよ!
 間違いです、というアナウンスしてくださいね。」
と鼻息荒く訴え、電話を切ります。

「今のチャイムで間違えて
 お昼に行った人がいるかもしれんけんね。
 ちゃんと「間違いです」って言ってもらわんと。」
と笑いながらおっしゃる総務部長。

そこにのりぞうの部署の部長が戻ってきました。
「びっくりした!
 チャイム鳴ったのに、まだお昼じゃないらしいですよ。
 まだお昼ごはん食べに行っちゃいけませんよ!」





・・・・部長。間違えたんですね。。。
今のアナウンスで戻ってきたんですね。。。

そうむぶちょー!
間違えちゃった人、隣にいますよー。


仔羊の巣 / 坂木司

2006年08月01日 22時30分48秒 | 読書歴
■ストーリ
 僕、坂木司とひきこもりの友人、鳥井真一の間にも
 変化の風はゆっくりと吹き込んでいた。
 ある日、僕は同僚から同期の女性の様子がおかしいと
 相談を受ける。また、木工教室の講師をすることになった
 木村栄三郎さんの家に通うようになった僕たちは
 地下鉄の駅で見掛けた少年の謎を解くことになる。
 そして僕自身にも町で出会った見知らぬ女性たちから
 悪意が降りかかってくる・・・。
 ひきこもり探偵リーズ第二弾。

■感想 ☆☆☆☆
 第一弾「青空の卵」の感想はコチラ

 はやみねかおるさんの解説がとにかく印象的だった。
 と、本作よりも解説の感想から伝えるのは
 どうかと思うけれど。覚えておきたい言葉なので
 以下に抜粋を書き留めておく。

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 「心はどこにあると思いますか?」
 質問の意味を深く考えずに、「心」と聞いて、僕は
 ハートをイメージしました。だから、なんとなく
 心臓あたりにあるんじゃないかと思いました。

 「心は、自分の胸にあるのではなく、自分と相手の
  間にあるのです。

  だから、ひとりの子どもの心が痛いという状況は、
  まわりの子どもたちが作っているんですよ。」

 坂木先生の物語を読むと、ぼくは、いつも考えます。
 心ってなんだろう。
 ぼくの心はどこにあるんだろう。
 ぼくは、誰かの心に痛みを与えてないだろうか?
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 今作でも、坂木君はよく泣く。
 周囲の人の寂しさに共感して。
 周囲の人の哀しさを思いやって。
 そして、鳥井君はそんな坂木君を心配する。
 まるで母親の心配をする幼子のように。

 鳥井君にとって、坂木君はそれだけ大きな存在なのだ。
 その存在の大きさは前作と変わらない。
 けれども、前作では鳥井君にとって
 坂木君=世界、だったことを考えると
 今作では、鳥井君はわずかながらに外の世界や
 外の世界の住人とコンタクトを取り始め
 坂木君が広い世界の一部(というよりは
 「大部分」ではあるけれど)になっていることが見て取れる。
 窓から外を眺める勇気が身についている。

 それはきっと、坂木君の優しさのおかげなのだ。
 困っている人を見かけたら、どうすればいいのか。
 全員を助けられるわけではない。
 自分の力ですべてを解決できるわけでもない。
 けれども、だからといって見てみぬふりをするのは
 あまりにも哀しすぎる。

 自分にはどうにもできないことであっても
 ただ傍にいるだけ、自分が見ていることを
 相手に伝えるだけで、救われることもある。
 自分はひとりではない、という思いだけで
 どうにか踏ん張ることができるはず。

 そういった作者の思いが坂木君というキャラクターを
 作り上げ、傷ついている鳥井君も見守らせているのだろう。

 このシリーズ、あと1作で完結らしい。
 次を読むのが楽しみのような、寂しいような気分だ。

茨姫はたたかう / 近藤史恵

2006年08月01日 22時09分26秒 | 読書歴
■ストーリ
 「童話の眠れる茨姫は、王子様のキスによって
 百年の呪いが解け、幸福になった。もしそれが、
 ストーカーのキスだったら?」対人関係に臆病で
 頑なに心を閉ざす梨花子は、ストーカーの影に
 怯えていた。だが、心と身体を癒す整体師合田力に
 出会ったのをきっかけに、初めて自分の意志で
 立ち上がる。

■感想 ☆☆☆*
 昔に比べて、女性たちの地位は向上した。
 女性たちは自分で職業を選び、結婚相手を選び
 出産をするかしないかを選び、自分で自分の人生を
 コントロールすることができるようになった。

 けれど、女性の生き難さは変わらずにある。
 むしろ、現代の女性は昔と異なる部分がつかれきって
 いるような気がしてならない。

 自分の好きな職業につくことができる自由。
 自分の好きな人とつきあうことができる自由。
 けれど、それはすべて自分で選ばなくては
 ならない。自分の人生に責任を持たなければならない
 という重圧にもなる。
 そして、今も変わらず「周囲の目」「一般的価値観」に
 さらされる女性たち。

 今回の患者はそういった「一般的価値観」に縛られ
 つかれきった女性。
 「いい子でなければならない。」
 「女性は清楚でなければならない。」
 そういった価値観を植えつけられ、受身に生きてきた
 梨花子が自分自身の感情に素直に耳を傾けるまでを
 軽やかに描いている。

 軽く読み飛ばすことができる作品なのに
 テーマは重く、色々と考えさせられる。

 とは言うものの、この作品の一番の魅力は
 整体師合田力のマッサージ。文章でここまで、その
 マッサージの魅力を伝えられる近藤さんはすごいと
 心底思う。彼がマッサージをしている部分を読んでいると
 矢も楯もなく整体に行きたくなる。

 現代社会、どこもかしこも疲れている人たちばかりなのだ。