台北最古の仏教寺院が龍山寺である。
とても落ち着いた雰囲気の龍山寺前殿
清代の1738年に創建されて約270年が経つ。
台湾の信仰は、神仏混淆である。
主に祀られているのは観音菩薩であるが、道教の媽祖、関帝などの文武諸神も祀られているという。
細かいことにこだわらずに何でも祀る台湾の宗教観が表れているというが、日本人の宗教観もそれ近いものがあるのでは思う。
線香の煙が漂う、向こうには周囲の高い建物がみえる。
この雰囲気、前にどこかでと思った。
そう、澳門(マカオ)の媽祖廟(マッコミウ)だ。
阿媽を祀ってある。
渦巻き線香こそないが、このような色彩といい、よく似ている。
そう、祀られているものの一つに媽祖(まそ)があると書いたが、別名は阿媽(アーマ)である。
マカオの媽祖廟(マッコミウ) 2002.03.26
比べてみると龍山寺の方が極彩色が冴えている。
台風や、地震、第二次大戦末期の米国の襲撃などで大きな被害を受けた。
そのつど修復されているというが、1920年に福建省(龍山寺は福建省にある普江県安梅の龍山寺を分霊したもの)から20数人の名匠を招いて造らせたものが現在の姿に近いという。
スリに用心が必要だったというが、幸いゆきたんくに近づいてくる者はいなかったので良かった。
今回の台湾の旅は盛りだくさんなので一つ一つにかける時間は短い。
次回行く機会があったら、少しゆっくりと回ってみようと思う。