秀明記(syuumeiki)

着物デザイナーが日々感じたこと、
全国旅(催事)で出会った人たちとのエピソードなど・・・
つれずれなるままに。

花見、です。

2011年04月10日 09時52分10秒 | ハマチャンネル

 本日は昼から嵐山で常連さんたちと花見の予定です。今年の
花見は自粛傾向にあるようですが、かえって経済が沈滞するか
らそれはヨロシクない、という意見もあるようですが・・・。

これは個人個人の考えや置かれた境遇の違いがあるから、
どちらが正しいとは、私には申せません。

「今年の桜が鑑賞できるのであれば愛(め)でましょう」、これが
私の個人的意見です。

というのは、かつて嵐山で花見を楽しんでいたメンバーが去年、
今年と相次いでこの世からオサラバしたんですよね。

生きていればこそ、桜の花を観て、命の有難さが認識できる、
なんてエラそうなこと言って、ホントは飲みたいだけなんだろ、
と言われたらNOとは言い切れませんケド・・・。

京での桜の名所といえば、まず思い浮かべられるのが「円山
公園」です。昔は呉服問屋などは家紋入りの幔幕を張り、そこ
に粋な男物の羽織をかけて贅を競ったそうです。

江戸時代の絵図で、吉田山でも幔幕代わりに羽織をかけてい
るのを見た記憶もあります。

京では女性の着物姿ばかりが注目をあびていますが、年に一度
だけ男性がオシャレ自慢をする日が花見の宴だったのかも知れ
ませんね。(いつものごとく、確証はありませんケド・・・。)

また、紅葉で有名な寺には桜の木が一本もないそうです。これは
なにかの功績があった住職に足利将軍が「褒美を与えるぞよ、
なんなりと申してみよ」と訊ねたところ、それでは寺内の桜の木
をすべて切らせて下さい、と願ったそうです。
(住職という呼び方は正確ではないけど、ここは分かりやすく)

花見時に大勢の人々が押しかけて、寺の風紀が乱れるという
から、という理由。

それが今では紅葉時には日本全国から観光客が訪れる寺に
なっているのは皮肉なもんです。

まぁ、紅葉を鑑賞しながらドンチャン騒ぎする人もいないから、
それはそれで正解だったのかも知れませんけどネ。

なんだかんだ言っても、今年もヨタヨタになりながらも、どうにか
桜が鑑賞できることに感謝です。