弥生3月の手作りカレンダー挿絵は、ドバイのブルジュ・アル・アラブ=アラブの塔、ジュメイラ・モスク、ドバイ博物館に展示されていた風の塔である。
「ドバイ見聞記1」「ドバイ見聞記2」から挿絵に関する見聞記を抜粋する。全文はブログのURLを参照されたい。
8:30ごろ、バスはビーチに停車する。風で帆をはらませたイメージのホテルが見える(写真)。1999年に完成したブルジュ・アル・アラブ=アラブの塔で、高さ328mの自称7つ星ホテルである。
地震がないこともあろうが、ドバイが世界からの投資を呼び込むための際だったデザインと高さを表現する戦略は成功しているようだ。
ツアーの仲間はさっそくペルシャ湾に浮かぶブルジェ・アル・アラブを背景に記念写真を撮っていた。肉眼では分かりにくいが、150kmほど先の対岸はイラン=ペルシャだそうだ。中近東を実感する。
9:00過ぎ、バスはジュメイラ・モスクで止まる(写真)。1979年に完成したファーティマ(シーア派の一つのイスマーイール派が建国したイスラム王朝)様式のモスクで、1200人が礼拝できる。青空に2本のミナレットが伸び上がり、椰子の木や芝生の緑に白壁が映えている。ドバイで最も美しいモスクといわれる。
ドバイ博物館の中庭に庶民の住居が展示されていた(写真)。木造の柱と梁に、屋根に椰子の葉?を乗せ、壁は細木を縦に並べて横木で組んだだけの簡素な作りだが、屋根の上に大げさな四角い塔=風の塔が突き出ている。
風の塔は4隅の柱に屋根を乗せた作りで、中から見上げると四角い塔の上に対角線に間仕切り壁が設けてある(写真)。どちらの方角から風が吹いても、間仕切り壁に当たって風が下に吹き降ろてくる仕掛けである。
庶民は隙間だらけの壁+風の塔で暑さをしのいだようだ。
ドバイは2009年3月にシリア・ヨルダンツアーのとき、乗り継ぎのあいだに見学した。中東の政情は安定していて、現役で海外旅行に行く経済的なゆとりがあり、新型コロナウィルスなどの感染もなかったころである。見聞の記録と写真を見ながらドバイ、ヨルダン、シリアを追想している。