飛鳥寺

2024-04-07 07:33:04 | その他旅行き
昼食を摂ったお店から飛鳥寺まではほんの数分だった。
ここには飛鳥時代の仏像である阿弥陀如来坐像が祀られている。
銅製で日本最古らしい。
見学料を払って堂内に入らせてもらった。



お堂は当時のものでは無い。
当時飛鳥寺は金堂を三つ配置し、回廊で囲われた本格的な寺院だったらしいが、二度の火災で焼け、荒廃してしまったそう。
仏像も罹災したが、跡にあったのを修復したものだそうだ。



写真を撮ってもいいとのことなので下がって撮らせてもらった。
すこし歪に見えるところが修復した部分なのかなと想像。
見慣れた仏像と違い、大陸風のお顔立ちらしい。



隣には飛鳥寺建立に関係した聖徳太子の立像もあったが、こちらは後年作のもの。
見学路はお堂の奥へと続いており、中庭には当時の石灯籠が置かれていた。
廊下には発掘作業時の写真や資料が展示されていて、資料館の趣きがある。
そのままお堂反対側から外に出て、外廊下で玄関に戻れるのだった。



境内の庭の散策は無料のようで、鐘楼など見学。
裏門から出た先に蘇我入鹿の首塚がある。
怨念が宿っていそうで近寄りがたかった。
遠くから見るに留める。




とろうま飛鳥汁うどん

2024-04-05 06:20:16 | その他旅行き
そろそろ昼食の時間。
こうした一人でのお出かけの時は、コンビニでパンかおにぎりを買って歩きながら食べたりするのだが、近くにコンビニはなさそう。
雨は止んだがまた降ってくるかもしれず、スマホ地図で食事のできそうなお店を探してみた。
甘樫丘の東に少し大きな施設があったが産直市場で食堂はなくスルー。
次に食堂マークのある数少ない場所のひとつへ行ってみたが、やっていなさそう。



どうしたものかと次の目的地へなんとなく歩いていたら、民家をリノベートしたようなカフェがあった。
外にメニューが出ていて選択範囲もあり、ここで食べることに。
一筋違う道に入ったいたら見つけられないところだった。



玄関を開けるとやはり古い民家をカフェにしていて、引き戸を開いて玄関横の間に入る。
外のメニューは名前だけで、どんなものか想像がつかなかいものもあったが、店内のメニューは写真付きで料理の詳細が分かり、最初は頼むつもりのなかった「とろうま飛鳥汁うどん」を注文した。
飛鳥鍋という伝統料理をベースにしていて、牛乳と豆乳に白味噌で味付けしたものらしい。
出てきたうどんは白っぽい餡のかかったものだった。



熱そうな餡を絡めてうどんをすすった。
牛乳と豆乳がもっと主張しているのかと思ったがさほどでもなく、出汁がやさしい味わい。
具として入っている厚揚げや根菜、きのこなんかと相まって、身体の暖まる料理で美味しい。
塩分も控えめな感じで、出汁も残さず掬い取っていただいた。



小説でしか読んだことはないが、山で遭難しそうになって、助けられたマタギの小屋で振る舞われる煮込み料理を思い起こした。
イノシシの肉は入ってないけど。
食後のコーヒーも注文してホッと一息。
この後の行程をどうするかざっくりと再検討した。




甘樫丘

2024-04-03 06:25:02 | その他旅行き
孝元天皇陵からさらに東へと歩く。
新興住宅地を過ぎ、農地が広がりだすと、市村境を示す標識があり、明日香村に入った。
次の目的地は甘樫丘の展望台。
山の上から明日香村を見下ろせるらしい。







甘樫丘には北側から入り、遊歩道を登る。
遊歩道脇には草地の広場や林が続き、森林公園の趣き。
いろんな山野草が見られるようで、名前の書かれた札が道脇の斜面に刺してあったが、春まだ早く、花はもちろんそれらしい葉っぱも見分けがつかなかった。
雨の日だからかあまり人はおらず静か。





クネクネと曲がった遊歩道の標高が上がると、冬枯れした木々の間から下界の様子が覗けるようになる。
分岐を展望台の方にとり、さらに歩くとベンチとテーブルの置かれた広場があった。
展望台は360°眺望が欲しいまま、とはいかず、大きな木の生えていない方角のみ展望が開けていた。







まだ芽の固い桜の木があったので、花の時期にはベンチが花見客で埋まるのだろう。
あるテーブルに古代に明日香にあった京の様子がマンガで描かれていた。
今見える田園風景は、その時代は大都会だったわけだ。
雨で霞む都を思い浮かべてみた。




孝元天皇陵

2024-04-01 06:23:05 | その他旅行き
近鉄の橿原神宮前駅から東へ歩く。
雨は細かな粒のものが降ったり止んだり。
雨雲の境目にいるようだ。
風は無くありがたい。



まず向かったのは孝元天皇陵。
そこはまだ橿原市内。
住宅街の中にある剣池のすぐ横にこんもりとした小さな山があり、それが陵だった。
池は堀だったのかもしれない。
南側の岸には石垣が見られた。



宮内庁が管理している天皇墓はどこも同じような作りで、新しい何かが得られるわけではないのだが、訪れた先にあればなぜかお参りしてしまう。
静かな森に囲まれ、漂う厳粛な空気に浸りたいのかもしれない。



保育園の建物の横から域内に入る。
注意書きが他の陵の記載内容と同じであることを確認し、雨で濡れて滑る石段を上る。
右にカーブした先に二重の敷地で囲われて鳥居があった。
合掌。
ここも静かなところだった。