翌朝も晴れ。
空はすっきり晴れ渡り、草花は朝露に濡れ、吸い込む空気はすがすがしい。
これは住環境の悪い山中に泊まったが故のご褒美。
山小屋の朝は早い。
5時半から朝食。
しっかり食べて今日の道行きに備え、さっ出発だ。
行く手にそびえる外輪山の上から太陽が顔を出し、露を纏った草花が逆光に輝き私の足を止める。
<イワベンケイ>
<ミヤマキンバイ?>
今日の行程は外輪山に上り、稜線を七五三掛まで下り、昨日来た道を戻る。
まずは外輪山へ。
山小屋の人に道を聞くと、雪渓があるので上に登り横切れと言う。
雪渓手前で先に歩いていた人がルートを探して立ち止まってる。
私:「おはようございます。」
彼:「おはようございます。外輪山へは、あの矢印を登るのですかね?」
と雪渓を横切った先に見える、直登コースを指差す。
彼:「さすがにあれを登ると言うのは無いのでしょうか?」
私:「どうでしょう。上に行けと聞いたので、私は雪渓を登って見ます。」
と分かれました。
雪渓は夜固く締まったようで、昨日より滑りやすく脚に余計な力が入り、疲れる。
やだな。
傾斜は外輪山に向かいどんどん急になり、危険を感じる様になる。
これ、滑ったら途中で止まれないだろうな。
怖いので、アイゼンを付ける事にする。
初アイゼン。
大昔に買って一度も使わず置いてあった6本爪の軽アイゼンを、もしもの時の為に持って来た。
やっと日の目を見る。
レジ袋を取出しお尻に敷いて雪渓上に腰を降ろし、装着。
…これはいい。
滑る気配は全く見せず、少し位の傾斜はものともせず歩ける。
さくさくと歩き、先を見通せる場所まで行って、この先に外輪山への取り付き場所はどう見ても無さげであることが分かる。
さっきの人が向かったコースが正しそう。
そちらに戻ろうとすると、途中まで登っているらしいその人が、「こちらの道でいけますよ。」と大きな声で呼びかけてくれました。
そこからだと傾斜が急なので、一度戻って横切るといいですよと教えてくれる。
私:「はーい。」
戻る途中、下からガスが湧いて来るのが目に入る。
あれれ。
元の場所に戻った時には一気にガスが広がり、目の前が真っ白になってしまった。
これは歩けない。
ガスが晴れるのをしばらく待つことにする。
10分ほど岩に座って待っていると、少し霧が薄くなり、10mくらい先まで見えるようになる。
それでも対岸はまったく見えず、さっきは見えた上り口がどこにあるのか分からないので、目測で歩いて行かねばならない。
迷ったが、左から右への傾斜傾向がはっきりしているので、方向が分からなくなることはないだろうと、横切ることにした。
アイゼンのおかげで、足元の不安がまったく無いのが力強い。
歩いていくと、対岸の斜面が見えてきた。
白くガスっているので白い矢印が見えず取り付き場所が分からない。
下のほうを探すか、上のほうを探すか。距離の短い上から探してみる。
ビンゴ、登山道発見。
見た目垂直に見える凄い斜面(大袈裟。60度位)ですが、雪渓の恐怖に比べれば、フリクションの効く岩土の道はなんてことはなし。
行く手を照らす太陽の光が雪渓からの脱出先を指し示してくれるよう。
登りきり、外輪山の稜線に到着。
その頃には太陽は隠れてしまい、稜線の反対側もガスって真っ白。
すっかり雲の中に入ってしまったようだ。
この日は、濃くなり薄くなりする雲の中をずっと歩く事になる。
左から右に風が強い。
目に見える水の粒が吹き流れ、メガネに付着して水滴となり視界をふさぐ。
雨の中を進む状態となり、カッパを着る事に。
朝のあのお天気は一瞬で終わっちゃって、幻のよう。
ホントに山の天気って…。
空はすっきり晴れ渡り、草花は朝露に濡れ、吸い込む空気はすがすがしい。
これは住環境の悪い山中に泊まったが故のご褒美。
山小屋の朝は早い。
5時半から朝食。
しっかり食べて今日の道行きに備え、さっ出発だ。
行く手にそびえる外輪山の上から太陽が顔を出し、露を纏った草花が逆光に輝き私の足を止める。
<イワベンケイ>
<ミヤマキンバイ?>
今日の行程は外輪山に上り、稜線を七五三掛まで下り、昨日来た道を戻る。
まずは外輪山へ。
山小屋の人に道を聞くと、雪渓があるので上に登り横切れと言う。
雪渓手前で先に歩いていた人がルートを探して立ち止まってる。
私:「おはようございます。」
彼:「おはようございます。外輪山へは、あの矢印を登るのですかね?」
と雪渓を横切った先に見える、直登コースを指差す。
彼:「さすがにあれを登ると言うのは無いのでしょうか?」
私:「どうでしょう。上に行けと聞いたので、私は雪渓を登って見ます。」
と分かれました。
雪渓は夜固く締まったようで、昨日より滑りやすく脚に余計な力が入り、疲れる。
やだな。
傾斜は外輪山に向かいどんどん急になり、危険を感じる様になる。
これ、滑ったら途中で止まれないだろうな。
怖いので、アイゼンを付ける事にする。
初アイゼン。
大昔に買って一度も使わず置いてあった6本爪の軽アイゼンを、もしもの時の為に持って来た。
やっと日の目を見る。
レジ袋を取出しお尻に敷いて雪渓上に腰を降ろし、装着。
…これはいい。
滑る気配は全く見せず、少し位の傾斜はものともせず歩ける。
さくさくと歩き、先を見通せる場所まで行って、この先に外輪山への取り付き場所はどう見ても無さげであることが分かる。
さっきの人が向かったコースが正しそう。
そちらに戻ろうとすると、途中まで登っているらしいその人が、「こちらの道でいけますよ。」と大きな声で呼びかけてくれました。
そこからだと傾斜が急なので、一度戻って横切るといいですよと教えてくれる。
私:「はーい。」
戻る途中、下からガスが湧いて来るのが目に入る。
あれれ。
元の場所に戻った時には一気にガスが広がり、目の前が真っ白になってしまった。
これは歩けない。
ガスが晴れるのをしばらく待つことにする。
10分ほど岩に座って待っていると、少し霧が薄くなり、10mくらい先まで見えるようになる。
それでも対岸はまったく見えず、さっきは見えた上り口がどこにあるのか分からないので、目測で歩いて行かねばならない。
迷ったが、左から右への傾斜傾向がはっきりしているので、方向が分からなくなることはないだろうと、横切ることにした。
アイゼンのおかげで、足元の不安がまったく無いのが力強い。
歩いていくと、対岸の斜面が見えてきた。
白くガスっているので白い矢印が見えず取り付き場所が分からない。
下のほうを探すか、上のほうを探すか。距離の短い上から探してみる。
ビンゴ、登山道発見。
見た目垂直に見える凄い斜面(大袈裟。60度位)ですが、雪渓の恐怖に比べれば、フリクションの効く岩土の道はなんてことはなし。
行く手を照らす太陽の光が雪渓からの脱出先を指し示してくれるよう。
登りきり、外輪山の稜線に到着。
その頃には太陽は隠れてしまい、稜線の反対側もガスって真っ白。
すっかり雲の中に入ってしまったようだ。
この日は、濃くなり薄くなりする雲の中をずっと歩く事になる。
左から右に風が強い。
目に見える水の粒が吹き流れ、メガネに付着して水滴となり視界をふさぐ。
雨の中を進む状態となり、カッパを着る事に。
朝のあのお天気は一瞬で終わっちゃって、幻のよう。
ホントに山の天気って…。
→を見失ったら迷子だなんて、考えただけで恐いわ。
地図、コンパスは必携です。
印がいつもあるわけじゃないですからね。
印がいつもあるわけじゃない....考えただけでビビリそう。
すみません。
本当の道でない踏み跡に迷い込まないようにする注意が必要ということで書きました。
あんまり怖がらないでくださいね。