高安山

2020-08-19 06:33:31 | 山行
先週末、高安山に登った。
高安山は大阪と奈良を分ける生駒山地を形成する山の一つで、八尾市の東側にあり標高488m。
出発前日、きっと暑いだけだろう一日を思い、尻込みする自分をなんとかお出かけモードにして、翌朝頑張って家を出た。
久しぶりの山行。
大阪側の登り口のひとつである近鉄の信貴山口駅から歩き始めた。
インターネットで調べたコースマップによると1時間半程で登れてしまう山だから、登山というよりハイキングである。



駅の周りは高台に広がる住宅地。
登る前から眼下に市街地が広がる眺めのいいところである。
コースマップに従い歩いて行くとゲートがあり、脇を抜けて山の中に入っていく。



まもなく舗装は途切れ草の生い茂る道へ。
草に囲まれ、止まる風。
首から吊るしたカメラに汗が滴り落ちる。
防滴仕様でよかった。
けど帰ったら水拭きしてあげないと…。



低山の夏の山中は小さな羽虫がたくさんいて、ひどく纏わり付かれる。
草むらを歩いてるんだから当然と言えば当然。
汗の匂いに惹かれて、顔の周りをプンプン飛び回る。
酷い時で目の前に7匹くらい見えたから、横や後ろ、頭上を合わせると・・、数える気になれない。
タオルで払っても払っても付き纏う。
口を開けてると口中に特攻してくるし、鬱陶しいったらない。
団扇を持ってこないといけないな。



道も歩きにくい。
草が生い茂り足元がまったく見えない状態で歩かねばいけない場所が数箇所。
道標が草に埋もれていた。



そして突然現れるクモの巣。
道には人の通る空間ができるのでクモも巣を張りやすいのだろう。
右に左に避けて歩くが、見落としたクモの巣を顔に引っ掛けないよう、棒っきれを拾って顔の前にかざし進む。
途中、汗だくで軽装のお兄さんが後ろから抜いていったが、ウエーウエーとうめきながら進んでいた。
私より苦手みたいだ。



針葉樹の林に入ると気温が下がり、風も抜けるようになり、ようやくマシになった。
日陰だから草も生えず、歩きやすくもなった。
お腹が空いてきたので眺めのいいところがあればお昼にしようと思ったがそんなところは現れず。
仕方なく開けた林の中に座れる岩を見つけておにぎりを食べた。
数匹の羽虫がまとわりつくが、さっきよりまし。
と思っていたらズボンにヤブ蚊が止まるのが見えた。
うわわわわ、痒いのは困る。
追い払いつつ急いで食べて、そそくさと出発。



私が選んだのは信貴越え(黒谷道)という道で、昔、信貴山朝護孫寺への参拝道だったそう。
崩れた灯篭や石造りの丁石、道標がある歴史ある道。



大きな墓地が現れるとほぼ山上。
ケーブルの駅までコンクリート舗装の細い道路になる。
道脇に車が止められていて、お盆だからお墓参りに来てる人が沢山いた。



展望台と書かれた古い建物があったので上ってみたが、展望はまったく効かず。
成長した木々の葉っぱが見えるばかり。
昔は見えたはずの大阪平野を思い描いた。



大きな駐車場に出たと思ったらその左はケーブルカーの山上駅だった。
駅前のバス停のベンチで一休み。
太腿が何か冷たいと思ったらズボンのお尻辺りがグッショリ濡れている。
シャツが濡れてズボンに汗を移していたようだ。
シャツの裾をまとめて絞ってみると、汗がとととっと落ちた。



地図を確認すると高安山山頂はケーブル駅を越えて、もう少し向こうだった。
山上は明るい雑木林に変わり、木々の隙間から大阪平野が見える。
たった400mであるがやはり山の上。
歩かずに木陰で風に吹かれているととても涼しい。
下界では珍しいミンミンゼミが鳴いていた。
クマゼミと違って暑苦しく聞こえないのは、何匹も重なって鳴いていなかったからか。
ここへきてようやく山っていいなあと思えた。



高安山山頂へはハイキングコースを外れて木立の中に入って行かねばならないのだが、この入口がとても分かりにくい。
一度通り過ぎてしまった。
少し急な細い道を上ると三角点が突然現れた。
眺めの全くない、木々に囲まれた小さな広場が山頂だった。





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