保古の湖での出来事

2022-05-16 06:25:13 | その他旅行き
宿泊先は恵那山を望む高原にある山荘にした。
禁煙の和室。
タバコの臭いが超苦手な連れの、宿選択条件の第一優先事項である。
きれいに見えるが古い建物のようで、鉄筋のビルなのに隣りの部屋の声が丸聞こえだった。



そんな部屋だが、夕食は奮発して、飛騨牛A5カルビ鉄板焼きが付いた会席料理を予約していた。
一人用の鉄板で焼いて食べるタイプで、好みの焼き加減で熱々をいただいた。
肉はサシがきれいに入っていて、とろける柔らかさ。
一口サイズの肉片が7枚だったが、この歳になるとこの分量で満足。
幸せな気分で部屋に戻った。



翌朝は朝食前に近辺を散歩。
保古の湖(ほこのこ)という湖が近くにあり、宿の焚き火を楽しむサイトなんてのがある。
標高は900m程のところで、八重桜がまだ咲いていた。
遠くから小鳥の声が渡ってくる。
我が家の隣の庭でもウグイスが鳴いたりするが、遠くから聞こえると森の広がりが感じられ、趣が違う。
今は日常から離れた場所にいるんだと教えてくれた。
早朝の静かな湖面をしばし眺め、宿へと戻ることにした。



宿の敷地へ入ろうとすると向こうの道から、写真は撮ったのか、と声をかけてくるおじさんがいた。
農作業の格好をしていて、地元の方らしい。
撮りましたよ、と返すと、そこにカモシカがいるんだけどな、という。
驚いてそちらの方に行くと、少し離れたところ小木の後ろに、なるほどカモシカらしき動物が。
この辺りに住み着いた家族がいるそうで、人にも慣れて多少近寄ったくらいでは逃げないのだと教えてくれた。
確かに距離にして20mくらいしかないのに、逃げようとする素振りは見せるが留まっている。
連れがよく見える場所に移動して写真を撮ろうとしたら、パッと林の中に逃げてしまった。
許容範囲を超えて近づいてしまったようだ。
うーむ、珍しいものを見せてもらった。
おじさんに礼を言って宿へと戻った。

<拡大してみた>