旅は最終日

2009-05-02 01:31:18 |  二人旅
目が覚めたら、今回の旅行も最終日。
もう終わっちゃうのか。
旅の終わりはいつも寂しい。
でもまだ一日あるぞ。

普段の夕食より豪華な朝食をいただきつつ、今日の行程を提案しました。
諏訪から山梨へ入ってすぐのところに、サントリーの白州蒸留所があります。
そこを見学してから帰ることに。

天気は薄曇ですが、雨が降ることはなさそうです。
国道20号を南東へ。
1時間ほどで到着。

甲斐駒ケ岳(たぶん)が白い頂を見せる麓に蒸留所はあります。
駐車場から施設までの遊歩道にはツツジが咲いて、いい雰囲気です。





11時からの見学ツアーに申し込み、時間まで売店とウイスキー博物館を見て回りました。
ウイスキー博物館はお酒の醸造・蒸留技術、文化について、その歴史を模型や写真や映像で見せてくれます。
写真のジオラマが展示されていました。

今日も飲みすぎたお父さんがお母さんに小言を言われ、娘さんがとりなしてる図か。
今も昔も変わらないんだなと一目見て思ったのですが・・。
説明を読むと、密造酒を作っていた家族が摘発されて、困ってる図でした。
上と下の二人は当局の人だったんですね。
でもやっぱり前者の図に見えてしまう。

さて、時間になり見学ツアースタートです。
20人くらいの方々が参加。
きれいなお嬢さんがガイドしてくれました。
構内の道路を渡り、作業棟に入ると湿度が上がり、甘く少しすっぱい香りが充満しています。
麦を発芽させ、でんぷんを糖化させて麦汁を得、酵母を加えて発酵させる工程の見学です。
匂いは発酵した麦汁の香りだそうです。
大きな木桶が一杯並んでいて、のぞき窓から桶の中を覗くと、白くぶくぶくと泡立った麦汁が見えます。
ビールくらいのアルコール度数になったものを次の工程で蒸留するそうです。
蒸留に使用するスチルポットと呼ばれる銅製の釜が並んでいました。


見学ツアーは蒸留後に詰める樽の内側を焼く(燃やす)工程を見るため、バス!で移動します。
パンフレットで見た敷地は広大。
バスでの移動も納得です。
樽は60年くらい使用するそうなんですが、30年くらい使っていると疲れてきて熟成がうまく進まなくなるそうで、内側を燃やして新しい木肌を出すという作業が必要になるらしいです。
通常は機械で燃やすそうなのですが、見学ツアー向けに職人の方が手作業で行うところを見せてくれました。
ガスバーナーで樽を回しながら焼いていきます。
最後の方は盛大に燃えて、ぱちぱちと木がはぜる音が聞こえてきます。
はぜることでひびが入り、新しい木肌が露出するのだそう。

最後は柄杓に取った少量の水を打ちかけて一瞬で火を消します。
職人技だそうです。
みんなで拍手。

またまたバスで移動。
次は樽の並ぶ貯蔵庫です。
小学校の体育館が4つくらい入りそうな巨大な貯蔵庫です。
敷地内にはこの貯蔵庫が20棟くらいあります。すごい。
中は樽から蒸散したアルコールが充満していて、発火の危険があるので写真撮影は禁止だそうです。
確かに、空気がアルコールで出来てるみたいに皮膚に絡み、目に沁みます。
ウイスキーの濃い香り。
ウィスキー好きにはたまらない。
アルコールに弱い人は、ここにいるだけで酔っ払ってしまうのでは。

これでツアーは終了。(上記説明は記憶だけで記載してます。間違いがあればごめんなさい。)
バスで出発場所に戻り、建物に入ってウイスキーの試飲をさせてくれました。
当然ドライバーには飲ませてくれませんけど。
サントリー商品の紹介を聞き、水割りのおいしい作り方などを教えてもらいつつ、ウイスキーやジュースを飲む時間を過ごしました。
試飲後、今回の旅のお礼に家で飲めと母がウイスキーをプレゼントしてくれました。
どもありがと。

これにて旅は終了。
中央道に乗って名古屋まで走り、母を駅に降ろしてお別れしました。
まずまず楽しんでもらえたのではないかと思います。
自然と文化と歴史と科学に触れる旅にできたのでは。(自画自賛)