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熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。270ページ。ペンクラブ大賞受賞。
残部僅少、送料込み5000円。注文受付中。

目次

作品 文章 写真 販売品

ポリビニールアルコール

2011-02-28 06:00:47 | 文章
2月28日(月)、雨。

夜は雨でした。
目を覚ますと、かすかに雨音が聞こえていました。

「駒サロン」は、4月30日(土)に開催します。
連休が始まった最中ですが、チョッと理由があってこの日に決めたいと思いますので、よろしく。

このあいだ、ちょっと気になるニュースを耳にしました。
文化財絵画などの修復に、「ポリビニールアルコール」を使っていたという話。
何十年が経った今、ひび割れが出来て、しかも再修復できない状態だということ。

「ポリビニールアルコール」は、親水性があり、使いやすいそうだが、一種のプラスチック。
それを「ノリ」代わりに文化財修復に使ったらしい。
問題は、固まったら元に戻らないということです。
それが分かって使用していたのか、知らないで使っていたのかは知りませんが、とにかく新しい異質なものを充分な見極めもなく安易に、何百年も歴史ある文化財の修復に使ったことです。

昔から「ノリ」は、「フノリ」とか「麦ノリ」とかの「でんぷんノリ」を、極限にまで薄めたものを使っています。これは、永年の間に劣化はするけれども、水を含ませれば接着力が無くなって、元通りの修復が出来るからです。
現に、絹本の絵画などは、水を含ませた刷毛でなでるだけで、見事に剥がれて元に戻ります。

と言う訳で、歴史を積み重ねた素材や手法は、それなりの裏付けに裏打ちされて生き残っているわけですから、見境もなく新しいものに飛びつくのは、よほどの慎重を期さなければならないと思うのです。
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