2021-0325-man3911
万葉短歌3911 あしひきの3635
あしひきの 山辺に居れば ほととぎす
木の間立ち潜き 鳴かぬ日はなし 大伴家持
3635 万葉短歌3911 ShuI077 2021-0325-man3911
□あしひきの やまへにをれば ほととぎす
このまたちくき なかぬひはなし
○大伴家持=03-0403参照。
【編者注】巻17(3890~4031、百四十二首)の第22首。題詞(読下し)に、「橙橘(たうきつ)初めて咲き、霍鳥(くゎくてう)翻(かけ)り嚶(な)く。この時候に対(むか)ひ、あに志を暢(の)べざらめや。よりて、三首の短歌を作り、もちて欝結(うつけつ)の緒(こころ)を散らさまくのみ」(仮に、「橙橘霍鳥歌三首」)、その第1首。第3913歌左注参照。
【訓注】あしひきの(安之比奇能)。ほととぎす(保登等芸須)[下記注]。立ち潜き(たちくき=多知久吉)[「<潜き>は、くぐり抜ける・・・。・・・家持は、鶯には<飛び潜く>・・・。時鳥には<立ち潜く>と使い分けている」]。
【依拠本注-ほととぎす】家持の時鳥詠は、集中の時鳥詠155首中一人で64首を占める。家持は、生涯時鳥の声に溺(でき)した人・・・。
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