さわやか通信

心地よい風とさわやかな空気 すてきな花を探して旅にでよう

千国街道の牛方宿

2010-08-04 14:10:57 | 旅行
 今回のトレッキングツアーは、ゴンドラやロープウエイのチケットを受け取った後は終日すべて各自が自由行動なのが嬉しい。そこでツアーの二日目、栂池自然園内の浮島湿原まで登り、景色や高山植物を十分堪能して早めに下山した。

下山した後、今回絶対に行ってみたいと思っていた千国街道塩の道にただ一軒現存する唯一の牛方宿を見学することにした。

その昔、千国街道(ちくにかいどう)は塩など生活物資運搬の道だった。

日本海をのぞむ糸魚川から、信州の松本城下まで深い谷合いの山道を、牛方やボッカ(人の背)が塩や海産物を運び、帰りには麻や煙草などを運ぶくらしの道で、その運搬途中に牛方やボッカが宿としたのが牛方宿。

見学した牛方宿は約200年前の建物で、今は信州・小谷村の有形文化財に指定されていてその後資料館として開館されている。

館内には200年も前の生活の様子が伺え、入口の横にある馬屋(牛屋)には牛の背に付けた
鞍が今も保管されていた。

また、牛方宿の隣には当時塩を保管していた塩倉もあり、塩倉としては街道に現存する唯一の建物で、幕末のころ建築されたものだそうです。

帰途は薄暗い塩の道を歩いて、作家岡崎ひでたか氏の作品「荷抜け」を思い起こした旅となった。