ゴールデンウイークのⅠ~3日、新緑の武蔵野をウオーキングする東京国際スリーデーマーチが開催された。
このイベントと関連して、「完全復元伊能図全国巡回フロアー展」が都立小金井公園内の体育館で開催され、多くの人々が見学に訪れていた。
この「伊能図」とは今から210年前の江戸時代後期、55歳になる伊能忠敬が自らが隊長となり、5人の若者を連れて、歩測による測量で日本地図作成の第一歩を踏み出し、73歳で亡くなるまでの第10次測量で日本地図を完成した地図をいう。
この伊能忠敬が作成し、幕府に上程された正本(大図、中図、小図)は皇居炎上で失われ、
この地図の副本は関東大震災で焼失してしまったそうだ。
しかし1995年にフランスで優秀な中図が発見されて、以後アメリカで模写図が発見されたりして今回私たちも精巧な復元図を見る機会が与えられた。
伊能忠敬という人は49歳で家督を息子に譲り、今でいう第二の人生を自分の足で実測し、
明治から昭和初期まで実際に使われたという精巧な地図作りに残りの人生を費した。
しかし、伊能忠敬という人は、なんと好奇心、気力、探究心の旺盛な人だったのだろうか。
そして、なりよりも体力と豊富な財力も併せ持った人だったのだろう。