Bone & Bari / Curtis Fuller
最近テナー&トロンボーンの2管編成が気に入っているが、低音の魅力というと更に自分のお好みであるバリトンサックスとトロンボーン編成が気になる。ゴルソン&フラーのコンビで有名なカーティスフラーとバリトンというとペッパーアダムスとのコンビのアルバム”Four on the Outside”がある。これはアダムスがソリストとして独立した直後の78年の録音、若手のピアノのジェイムスウィリアムスの参加し、多少モーダルな感じも魅力的なアルバムであった。
バリトンとトロンボーンのコンビというと、ジェリーマリガンとボブブルックマイヤーのコンビも有名だが、このピアノレスのカルテットはウェストコーストジャズサウンドの延長、少し毛色が変っている部類となる。
ハードバップ本流の演奏となると、ブルーノートにタイトルもBone & Bariとその物ズバリのアルバムがある。トロンボーンはカーティスフラーだが、相方を務めるバリトンのテイトヒューストンは必ずしも有名ではない。このアルバムが実質的な初アルバムのようだ。自分もこのヒューストンが加わったアルバムというと、すぐには思い出せないが、後は、リバーサイドのアルバムで何枚かあったような。
すでに紹介したアルバムでは、同じ時期の録音のメイナードファーガソンのビッグバンドに加わっていた。
無名のヒューストンだが、彼のバリトンは実にいい音がする。サックスは人によって音色が大きく違う。いわゆるクールなトーンとホットなトーンで分けると、アルトでいうとポールデスモンドとフィルウッズ。テナーだとソニーロリンズとスタンゲッツ。同じ楽器とは思えない音色の違いだ。バリトンだと、ジェリーマリガンとペッパーアダムスという事になる。
もちろん音色以外に肝心なプレースタイルやフレーズワークの巧拙があるが、バリトンは図体が大きい分取り回しも難しいのだろう。なかなかマリガンやアダムスに匹敵するソロプレーヤーというと数は少ない。
このヒューストンは、バリトンを実に上手く他のサックスの同じように吹く。音色も軽いわけでもなく、重々しくもなく、モタツキ感も無く実にいい感じだ。
このヒューストン、経歴を見ると、アダムスと同じデトロイト出身の6歳年上の先輩。アダムスも地元で拠点していたブルバードインの常連であった。そこで代々引き継がれたデトロイト出身者に共通するノリの良さをヒューストンも身に付けていたようだ。
このアルバムはブルーノートの1500番台の一枚。有名なアルバムが並ぶ中では、目立たないアルバムだが、なかなか捨てた物ではない。フラーがリーダー扱いになっているが、タイトル通りバリトンのヒューストンの好演が光る。更に、当時のブルーノートの専属ともいえるピアノのソニークラークのピアノを筆頭にするリズム隊の素晴らしさもフロントの2人を引き立てている。
1. Algonquin Curtis Fuller 5:04
2. Nita's Waltz Curtis Fuller 6:57
3. Bone and Bari Curtis Fuller 6:20
4. Heart and Soul Hoagy Carmichael / Frank Loesser 4:50
5. Again Dorcas Cochran / Lionel Newman 7:19
6. Pickup Curtis Fuller 5:46
Curtis Fuller (tb)
Tate Houston (bs)
Sonny Clark (p)
Paul Chambers (b)
Art Taylor (ds)
Produced by Alfred Lion
Engineer : Rudy Van Gelder
Recorded at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack NJ, on August 4, 1957
最近テナー&トロンボーンの2管編成が気に入っているが、低音の魅力というと更に自分のお好みであるバリトンサックスとトロンボーン編成が気になる。ゴルソン&フラーのコンビで有名なカーティスフラーとバリトンというとペッパーアダムスとのコンビのアルバム”Four on the Outside”がある。これはアダムスがソリストとして独立した直後の78年の録音、若手のピアノのジェイムスウィリアムスの参加し、多少モーダルな感じも魅力的なアルバムであった。
バリトンとトロンボーンのコンビというと、ジェリーマリガンとボブブルックマイヤーのコンビも有名だが、このピアノレスのカルテットはウェストコーストジャズサウンドの延長、少し毛色が変っている部類となる。
ハードバップ本流の演奏となると、ブルーノートにタイトルもBone & Bariとその物ズバリのアルバムがある。トロンボーンはカーティスフラーだが、相方を務めるバリトンのテイトヒューストンは必ずしも有名ではない。このアルバムが実質的な初アルバムのようだ。自分もこのヒューストンが加わったアルバムというと、すぐには思い出せないが、後は、リバーサイドのアルバムで何枚かあったような。
すでに紹介したアルバムでは、同じ時期の録音のメイナードファーガソンのビッグバンドに加わっていた。
無名のヒューストンだが、彼のバリトンは実にいい音がする。サックスは人によって音色が大きく違う。いわゆるクールなトーンとホットなトーンで分けると、アルトでいうとポールデスモンドとフィルウッズ。テナーだとソニーロリンズとスタンゲッツ。同じ楽器とは思えない音色の違いだ。バリトンだと、ジェリーマリガンとペッパーアダムスという事になる。
もちろん音色以外に肝心なプレースタイルやフレーズワークの巧拙があるが、バリトンは図体が大きい分取り回しも難しいのだろう。なかなかマリガンやアダムスに匹敵するソロプレーヤーというと数は少ない。
このヒューストンは、バリトンを実に上手く他のサックスの同じように吹く。音色も軽いわけでもなく、重々しくもなく、モタツキ感も無く実にいい感じだ。
このヒューストン、経歴を見ると、アダムスと同じデトロイト出身の6歳年上の先輩。アダムスも地元で拠点していたブルバードインの常連であった。そこで代々引き継がれたデトロイト出身者に共通するノリの良さをヒューストンも身に付けていたようだ。
このアルバムはブルーノートの1500番台の一枚。有名なアルバムが並ぶ中では、目立たないアルバムだが、なかなか捨てた物ではない。フラーがリーダー扱いになっているが、タイトル通りバリトンのヒューストンの好演が光る。更に、当時のブルーノートの専属ともいえるピアノのソニークラークのピアノを筆頭にするリズム隊の素晴らしさもフロントの2人を引き立てている。
1. Algonquin Curtis Fuller 5:04
2. Nita's Waltz Curtis Fuller 6:57
3. Bone and Bari Curtis Fuller 6:20
4. Heart and Soul Hoagy Carmichael / Frank Loesser 4:50
5. Again Dorcas Cochran / Lionel Newman 7:19
6. Pickup Curtis Fuller 5:46
Curtis Fuller (tb)
Tate Houston (bs)
Sonny Clark (p)
Paul Chambers (b)
Art Taylor (ds)
Produced by Alfred Lion
Engineer : Rudy Van Gelder
Recorded at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack NJ, on August 4, 1957
Bone & Bari | |
クリエーター情報なし | |
EMIミュージック・ジャパン |