A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

ピーターソンの代役は誰でも務まる訳ではないが、思わぬ新人が?

2007-03-28 | CONCORD
HERB ELLIS & RAY BROWN’S /“Soft Shoe”

出だしのピアノを聴くと、思わずこれはピーターソンではないかと・・・・。
力強いレイブラウンのベースにのって、ミディアムテンポのInka-Dinka-Dooがスタートする。
ピアノに続いてのギターは、Herb Ellis節。どう聴いても、オスカーピーターソントリオではないか。
そして、トランペットは、ベイシーでならしたハリーエディソン。いわゆるモダンというよりは中間派に近いよく歌うトランペットが続く。SWEETSと愛称がつくのがよく分かる。
全体にJATP風だがWESTCOAST香りが漂うよくスイングする演奏だ。

しかし、クレジットを見ると、なんとピアノはGeorge Duke。
フュージョン華やかな時、スタンリークラークとコンビを組んでいたあのキーボードのGeorge Dukeがピアノに座っている。
最近、彼もSMOOTH JAZZに回帰しているので、これが彼のプレーの原点かもしれない。

このアルバムを録音するのに、ELLISから声を掛けられたDukeはまだ20代の半ば。
大先輩からの申し出に、私はピーターソンではないですよと言ったとか。
Concordレーベルの3枚目のアルバムは、こんな雰囲気で始まる。

前の2作が、2本のギターの掛け合いが“売り”のConcord Jazz Festivalでの実況録音盤だった。そういう点では、スタジオ録音できちんと企画された初のアルバムである。

続く2曲目は、レイブラウンのオリジナルSoft Shoe。可愛いスローなテンポの曲。
エレキピアノはチェレスタのような響きでエディソンのトランペットとよく溶け合っている。

ON GREEN DOLPHIN STREETはレイブラウンのアルコプレーとエリスのDuo。
じっくりとオリジナルのメロディーラインを重視した好演だ。ベースソロがテクニックをひけらかすのではなく、このようにストレートなプレーをするのもの珍しい。

最後は超アップテンポの一曲FLINTSTONES THEME。
Dukeのピアノ、エリスのギターと続くが、お互いバックに回ってもソロを鼓舞するバッキングこのドライブ感が何ともいえない。
レイブラウンのベースがいいのだろう。ついでながら、このアルバムはベースラインの録音もしっかりしている。
続く、エディソンのミュートプレーになるが、エリスのギターはバックでも乗りのり状態。
5人が絡み合いながら、一気にエンディングに。お気に入りはこの一曲。

何も難しく考えることはない。楽しくスイングすればいいではないか。そんな感じの一枚だ。
これが、「Condord」レーベルのどのアルバムにも共通する最初の基本コンセプトだったのだろう。

INKA-DINKA-Doo
SOFT SHOE
EDISON LIGHTS
EASTER PARADE
GREEN DOLFHIN STREET
ELLIS ORIGINAL
THE FLINTSTONES THEME

Herb Ellis (g)
Ray Brown (b)
Harry “Sweets” Edison
Geoge Duke(p,elp)
Jake Hanna (ds)

CONCORDのアルバムは録音日が分からないが1974年の発売。
コメント (2)
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