「小学生が放課後、校庭でサッカーゴールに向けてボールを蹴ったところ、過って道路に飛び出し、それが原因で交通事故となり男性が死亡した。親に賠償責任があるのか。」
この事件をめぐって、最高裁は去る9日、親に賠償責任がないとする判断を示しました。これまではほぼ親の責任を全面的に認めてきたようですが、今回は親の責任を限定しました。
私見として、最高裁の判断を支持します。校庭で子どもが遊ぶことは日常的行為で、何ら悪いことではありません。「事故が起るといけないから遊ぶな」とは誰も言わないでしょう。親の責任を問うのはあまりに酷ではないです。ただし、新聞報道にもありましたが、学校(教育委員会)も親も万が一の場合に備えて保険に入っておくべきと思います。
話は少しずれますが、近頃、地域の公園に関する相談をよく受けます。「子どもがボール遊びをして、ボールが家の壁にあたって困っている。防球ネットを付けてもらえないか」というご要望もお聴きしています。
近隣の方々にとっては切実な問題であることはよく分かります。だからといって、ボール遊びを禁止するのもいかがなものかと思います。子どもの遊び場が少なくなる中で、子どもがのびのびと遊べる環境をどのように作っていくか。答えは簡単に出ませんが、行政当局は近隣住民、保護者、子どもの意見をしっかりと調整する役割が求められます。
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