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園芸

2013-04-25 21:32:51 | 日記
現在はガーデニングという洒落た言葉があるが、昔は、さまざまな語があって、父方の祖母は「庭いじり」なんて言っていた。祖母が誰かに「主人は、庭いじりが趣味でして」なんて言ったりするのを、祖母は嫌っていて、「私がやっているのは園芸だ」と強調していた。いずれにせよ、祖父の花づくりの腕はなかなかのもので、戦争で花づくりが芋づくりに変わるまでは、我が家の庭はオオゲサに言えば花園だった。 祖父は園芸だけは家族の手を借りなかった。 私より8ツ上の叔母が面白がって如雨露(シャワー状の水を作る、この水やり機に“雨露の如し”という漢字をあてた人のセンスに感心するが、今でもジョウロという言葉は存在するのだろうか?)で花に水をかけようとすると、「多すぎてもいかんぞ」と注意したり、時期の終わったチューリップの球根を緑の下の倉庫に収納するのも、人手を借りなかった。 娘がマンションのテラスにいくつかのプランターを並べて楽しそうにしているのを見ると、祖父の血かなと思ったりする。娘にとっては曽祖父にあたるが、数字で言えば3親等だから、花の遺伝があっても不思議はない。 もしかすると、娘も、やがては種苗や球根を買って来て、花を育てるところから始めるかもしれない。私の母はクンシランを見事に咲かせていた。私に「花には興味がないのか」と初めから諦めたような口調で言っていて、私が「スカートを穿いた花には興味ありますが」と応えると、「何を言ってるの」と笑った。 決して茶化しているのではなく、正直に答えただけなのだが。  今朝、娘に、「誰かに花を触られるのはイヤか?」と訊いてみたら、「そんなことはないよ」と言っていたが、やはり家人も、娘の花に水を与えたりはしていない。

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