ミニスカートを穿いた若い女性が駅の階段を登る。背後の男性達の視線をさえぎるようにヒップの部分にハンドバッグをあてている。 そんなに見られたくないのならズボンでも穿けばいいという意見もあったが、私も、ヒップにバッグという姿は、なんだかケチ臭い感じがした。昭和41年頃に始まったミニスカブームは、まさに、老いも若きもであり、私の知る限り、女性の着衣であれほど流行したものはない。印象に残るのが佐藤寛子さんのミニ姿で、夫の栄作総理の外遊に同行したときの飛行機のタラップに立った写真で、寛子さんは還暦をすぎたお年であっただろう。ミニの時代は数年間続いたが、次の流行はホットパンツだという予測が流れ、これは普通の短パンよりはタイトにできているものだったが、私の予想通り、流行ることはなかった。 ミニスカは日本女性にそこそこ似合っていたが、タイトパンツは無理だったのだろう。現在は女子高の制服にチェック柄のミニスカが残っているが、あのチェック柄を最初に考案したデザイナーのセンスは悪くない。 スカートとテーブルスピーチは短いほどよいといったのが誰かは知らぬが、もうひとつ、景気が好くなるとスカートが短くなるという説もある。誰かが、あるいはどこかで、ミニスカートの復活を試みたら当たるのではないか。こういうことは１ツの会社やチェーン店のような食堂でもできるわけで、どなたか、やってみませんか？