中山道ひとり歩る記(旧中山道を歩く)

旧中山道に沿って忠実に歩いたつもりです。

・芭蕉の道を歩く
・旧日光街道を歩く

トンガリ帽子の三角屋根、アルベロベッロ(南イタリア紀行 6)

2006年09月13日 08時22分13秒 | 南イタリヤ紀行(陽光にさそわれて)
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(アルベロベッロ)

(トンガリ帽子の三角屋根、アルベロベッロ)

シチリアのリゾート中のリゾート(タオルミーナ)を出て、
メッシーナからフェリーに乗りメッシ―ナ海峡を渡る。
バスごと船に乗り対岸のヴィラ・サンジョバンニに到着。
わずか数十分の船旅であった。

気が付くともうお昼で、レストランに寄り昼食。
(タグリオーニ・パスタ『どんなパスタだったか忘れてしまった』と
シーフード・フリット『魚介類のフライ』を戴く。)

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(タグリオーニ・パスタ)
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(シーフード・フリット)

イタリア半島の長靴の足の裏を海岸線に沿って北上する。
サッカー日本代表の中村俊輔が移籍したレッジーナが本拠にしている
レッジ・ディ・カラブリア(地名)を通過していく。
すこぶる田舎町に住まいを決めた中村俊輔は、
もくもくとトレーニングに励み、
数少ない街の商店のおばちゃんからも
気さくに声をかけられる存在であったという。
この緑一杯の丘陵地帯で、中村俊輔のランニング姿を想像すると、
さもありなんと納得できる彼の人柄を感じさせる――そんな
ひなびた地域をバスで通過する。

長い道のり、南イタリアの風景を楽しみながらバスに揺られ、
夕刻になって、
トンガリ帽子の三角屋根で有名なアルベロベッロへ到着。
ホテルから、三角屋根のお伽の国まで散歩する。
ぽつりぽつりと降り出した雨が、本格的になってきたが、
明日朝のうちにおとぎ話の街を見学するので、
場所だけを確かめた。
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(夜のトンガリ帽子の屋根)
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(お伽の国の中)
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(トンガリ帽子三個で一軒)
街の一角がなるほどおとぎ話の中に
入り込んだのかと錯覚するような家が並んでいる。
三角帽子は三つで一軒。
土産物屋さんがあって、中を見学させてもらうと、
中は結構広くできている。
階段を登ると屋上にも出られ、周りの三角屋根が見渡せる。
建物の屋根も壁も床も全てが大理石で出来ている。

ホテルのディナーにワインを頼んだら、すこぶる美味しかった。
話によれば
イタリアのワインが作られたのはこの地方が最初とのこと。
だから美味しいワインが出来るらしい。
お土産にこのワインをと思い
のちほどラベルを調べておこうと考えたが、
美味しいワインを飲みすぎて
すっかり忘れて眠ってしまった。

翌朝、食事前に昨夜訪れたトンガリ帽子の家並みを見学に行く。
入り口にはドアがない家もあり、
暖簾というかカーテンが掛かっており、
歩く人たちの声が中に響くので
静かに散歩して欲しいと注意があったが、
地域の生活を乱すような
大声は避けたい気持ちになるほど静かだ。

歩いているとカーテンが押しのけられ、深い皺を刻んだ、
これぞイタリアンを思わせる老婆の顔が出てきて、
目が合うや否や、
「ボン ジョルノ」と笑顔で声をかけられた。
外国人は知らない人とでも目が合うと声をかけるー
挨拶をする習慣があるのだろうか?
こんな時ボクはいつも日本語で応える。
「おはようございます」
老婆のニコッとした笑顔がカーテンの中に隠れた。

(しまった!旅の記念に写真を一枚!と話せばよかった)
と思ったが後の祭りである。
旅に出ると時々こんな場面に出会うが、
一度としてうまく行ったためしはない。
追いかけてお願いするとなにやら
「造ったすまし顔」に」なってしまうからだ。

それにしても目が合うと、間髪を入れず挨拶をするというのは、
生まれながらに身につけたものに違いない。

紳士、淑女たる第一は微笑を絶やさない、
第二に挨拶ができる、である。
彼らはこの原則を子供のときから、
しっかり身につけているに違いない。
そんなことを知らないで、初めてアメリカに渡った時、
道路の右と左を歩いているのに、
チラッと見た道路の向こう側のお嬢さんと目が合った途端、
「ハーイ!」と手を大きく振られたのには面食らった経験がある。
おおらかで良い印象であった。

脱線してしまった。話を戻す。
トンガリ帽子の三角屋根の街を、しばらく散歩してホテルに帰り、
あわただしい朝食を済ますと、
次の観光場所 世界遺産の洞窟住居 
マテーラヘの移動が待っていた。