2016/02/26
「枯草の乾く音する道の辺のアズマイチゲはいち早く咲く(鳥海明子)」
「野草だが白く可憐な花つけり東というは関東のこと(花言葉:温和)」
「すし屋とか宿の朝食ついている味付海苔はこの時期とると
(伝統的に採った海苔ではないかもしれない)」
「浅瀬にて海苔粗朶立てて胞子つけそれ春先に掻きとるという(『海苔の収穫』)」
「初摘みの走りが美味といわれおり冬越した海苔旨味詰まれる()」
2016/02/25
「さみしさのようやくうすれてゆく頃をカンヒザクラはあでやかにさく(鳥海明子)」
「まだ寒さ残る今ごろ桜咲く寒緋桜は南の国で
(台湾~沖縄 花言葉:あでやか)」
「道真を慕い一夜で太宰府に飛びたる梅のお話をいう(『飛梅伝説』)」
「道真の庭には松や桜あり桜は枯れて松力尽く()」
「道真の忌日に菜種供えたる祭りがありて賑わうという
(北野菜種御供という)」
「玄米を蒸して梅指し供えたり昔は菜種供えたらしい
(お裾分けを食べると無病息災)」
2016/02/25
「脳科学見地で見たる俳句本『右脳俳句』はおもしろいかも(品川嘉也著)」
「俳句とは時空に裂目を生じさせそこから頭のぞかせること()」
「のぞかせた頭で本質見定めて手垢のついた言葉は捨てよ()」
「脱殻の蝉は飛べない左脳には脱殻ばかりの蝉あるがごと()」
「陳腐なる言葉の思考は陳腐なり『思考の自由』右脳でせよ()」
「存在の有用性の外被すて『存在自体』に向き合い迫れ()」
「『見ること』にすべて始まる俳句ではまなざしの意味問いなおすこと
(俳句は『視線の芸術』である)」
「日本人右脳情報過密にて一部声音は左脳で処理す
(日本の景色は絵画的で処理をする右脳が過密になるので本来右脳で処理する音楽とか動物の鳴き声を左脳で処理するという説あり)」
「西洋は人と自然を分離せど日本においては分離はしない
(冬木そのまま歩き出しなば我に似む~楸邨)」
「昔から一如というに身心や剣禅あるが句では物心()」
「品川はウィトゲンシュタイン引用し俳句の真理垣間見せたり
(世界は事の集まりで、その世界は言葉で表現できる。ただ語り得ないことには沈黙しなければいけないと)」
2016/02/24
「これからという思いありオウレンの花咲く朝の力湧きくる(鳥海明子)」
「白き花つけるに名をば黄連という訳しらず変色するか(花言葉:変身)」
「野草にて薬にもなる花なれどどんな効用あるというのか()」
「今日からは雨水次候の始めなり霞たなびき春らしくなる
(『霞始めてたなびく』)」
「野や山が水蒸気にてぼんやりと霞む状態いろいるあると
(薄霞、遠霞、朝霞、有明霞、霞の浪、霞の奥、霞の麓、草霞む等々)」
「春なれや名もなき山の薄霞(芭蕉)」
2016/02/23
「
岸本葉子さんの『俳句、はじめました。~吟行修行の巻』を図書館で借りて読みました。名うてのエッセイスト、俳句上達のこころの動きが活写されていてすごく参考になる。習い事の上達には二つあって、ひとつは素直に上達するパターン、もうひとつはあれやこれや考えて紆余曲折しながら上達するパターン。岸本さんは前者、わたしは後者。勝ちにいく岸本さんと、負けにいくわたし。俳句には私のやり方は似合わないので、岸本さんを大いにまねしたい。
今回の吟行修行については、俳句をはじめてかれこれ五年になり、吟行の回数が少ないのに一発奮起して吟行中心の句会に出ることにした、その記録である。
吟行地は、
・新宿御苑
・慶応大学日吉キャンパス
・穴八幡神社
・葛西臨海公園
・湯島天神
・東京大学駒場キャンパス
・東京駅
・多摩動物公園
・靖国神社
・川崎大師
である。それぞれ吟行地でものにした俳句をあげて内容を比較する。
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