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「すべもなき片恋をすとこの頃に吾(あ)が死ぬべきは夢に見えきや(#12.3111)」
「術がない片想いするこの頃にわたしが死ねる夢に見えたか()」
「夢に見て衣を取り着装ヨソふ間に妹が使そ先立ちにける(#12.3112 右二首)」
「夢に見て着物取り着て待つ間あなたの使い先に来たのだ()」
「ありありて後も逢はむと言のみを堅く言ひつつ逢ふとはなしに(#12.3113)」
「こうしてて後も逢おうと言葉のみ固く契って逢えなかった()」
「極めて吾アレも逢はむと思へども人の言こそ繁き君なれ(#12.3114 右二首)」
「極まってわれは逢おうとしたのだが噂の絶えぬあなたであるよ()」