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「三崎さんの胸をじいっと見ていたら見とがめられて話し始まる()」
「学年で一二位ほどの美人なりやがて二人は仲良くなりし()」
「二人して動けば周りが三崎さんどんな人かと色々聞けり()」
「その瞳はしばみ色で澄んでおりそんな彼女はがははと笑う()」
「弟の家庭教師とデートするやはり彼氏も胸に魅入らる()」
「落ち着かぬとられてしまう焦りとかよくわからぬもいやな気分に()」
「『うしろ向きセピア色した古くさい女なのかも』三崎さんいう()」
「二人とも第一志望に受かりたり卒業の日に手を取り帰る()」
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「馬柵ウマセ越しに麦食む駒の罵ノらゆれど猶し恋ふらく思シヌひかねつも(#12.3096)」
「柵越えに麦食う馬がしかられるそれでも恋しい思いは深い()」
「さ桧隈ヒノクマ桧隈川に馬とどめ馬に水飼へ吾アレよそに見む(#12.3097)」
「桧隈ヒノクマの桧隈川に馬をとめ馬に水やれよそから見よう()」
「おのれゆゑ罵らえて居れば葦毛馬の面高オモタカ斑ブタに乗りて来べしや(#12.3098)」
「己がせい叱られおれば葦毛馬のブスな斑に乗ってくるべし()」
「この歌は昔高安王が紀皇女を責めて歌うと(右ノ一首ハ、平群文屋朝臣益人伝ヘテ云ク、昔聞ク紀皇女竊カニ高安王ニ嫁アヒテ責メラレシ時、此ノ歌ヲ御作レリト。但高安王ハ左降シテ、伊与ノ国守ニ任マケラル。)」
「高安王左遷させられて伊予の国守に任じられると(平群文屋朝臣益人伝ヘテ云ク)」