『桃サンド』川上弘美

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「ちかちゃんはバイト仲間だコンビニの仕事のフォローしたら感謝をされる()」
「ちかちゃんの家にいったら台所雑然としていろんな臭いす()」
「ちかちゃんはニッと笑えりお料理の腕を誉めれば照れて答える()」
「そのうちに入り浸りたりちかちゃん家やがて払えり食費・光熱費など()」
「好きなのか友情なのかわからずも居心地がよくちかちゃんといる()」
「ある朝にちかちゃん告げる『恋人ができたみたい』と突然にいう(みたい？遠慮深いのか、頭の弱い人なんだかよくわからない)」
「最後の日ちかちゃんのため料理するキッチンに立ち泣きそうだった()」
「いろいろとメニュー考え悩めどもできるは一つ『桃サンド』なり()」
「夏終わる前に一人で桃サンドつくって食べたがさほどでもなし()」
「しばらくは甘い匂いがわが部屋に漂っており恋は消え行く()」

万葉集#12.3087-12.3089

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「真菅マスガよし宗我ソガの川原に鳴く千鳥間なし我が背子吾アが恋ふらくは(#12.3087)」
「菅きれい曽我の川原で鳴く千鳥しきりに啼くはわが恋のよう()」

「韓衣カラコロモ着奈良の山に鳴く鳥の間なく時なし吾アが恋ふらくは(#12.3088)」
「韓衣着て奈良山に鳴く鳥のしきりにいつも啼くはわが恋()」

「遠つ人猟道カリヂの池に住む鳥の立ちても居ても君をしそ思モふ(#12.3089)」
「遠い人狩り場の池に住む鳥の飛つも戻るもあなたの虜トリコ()」