暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

夜遊びの記

2006年01月26日 10時32分38秒 | 日常
自分でもこれはいかんなあ、と思ったりする、今週は。 遊ぶにも体力がいるし気力もいる。 

定年も予行演習時期に入り、徐々に始まった自由に舞い上がっているのかも知れない。 なんせ朝早く起きなくてもいいし、だから道楽のジャズ・コンサートに始終通うことになるし、またそれを助けてくれるのは今ここでコトコト書いているインターネットの情報網であるのだから、10年前なら情報誌や新聞の限られた範囲でしか捕まらならなかったものが今はキーボードをいくつか操作するだけで欲しい情報が飛びだすのだから沢山のおいしい情報が素速く眼前に沢山集まる。 それで、突然そういう環境に放り込まれたのだから、まるで教室から開放された子供がおやつや遊びを求めて駆け出す如く一目参に追いかけまわるという始末なんだろう。 一週間に四晩もライブにでかけるのだから、体力も要ります。 普通、一晩のコンサートに休憩30分ほどをはさんで45分以上の2ステージ、計2時間半弱すわっているのだから。 その上、夜遅く戻ってだらだら、ネットでチャットもするし、おまけに寒さをやり過ごすという口実のアルコールが入れば朝までネットで遊びに呆けもする。 今までの仕事に費やされてたエネルギーがそういうところに新たな意欲をもって投入されているのだろうと想像する。

今晩は地元の趣味のクラブが地元の町がいくつかあるカフェーと提携して大寒の寒さを吹っ飛ばそうと企画された恒例のジャズ・ウイークでオランダの若手を代表するプレーヤーが、それも地元出身のリーダーを含む2人がでるのだから、行かないわけにはことがすまない。

で、夕食を済ませ、8時のニュースを見て、この中でオランダ各地の氷の具合、急激な降雨寒風の具合で路面が綺麗に凍結して車、自転車、買い物の老人が転ぶ様を伝えていて、これは気をつけてぼちぼちと街中まで自転車を漕がなければならないと覚悟して10分ほどして会場に入れば出演者たちが楽器の調整をしているだけで誰もまだ会場におらず、なんだ寒いから来ないのかと思っていると私が1時間も早く来過ぎたのだといわれた。 ホームページに掲載の時間が間違ってい、10時からなのだという。 で、こんなことがあろうかと持ってきていた文庫本を読んだり出演者と話をして時間をつぶしているうちにぞろぞろと日ごろと違う客筋でいっぱいになり、これはジャズ・ウイークの、飲んで楽しく騒ぐ方の種類の人たちで、わたしの両側に坐った客が馴れ馴れしく話しかけるので顔を見て、この人たちとは久しぶりなので突然なことに気がつかなかったし、この場所との組み合わせにもそぐわないと思いこんでいたから咄嗟には反応できなかったのだ。

右隣の夫婦は息子の幼稚園の時の友達の親たち、外国から引っ越してきて美容院を開いてもう10年以上になるだろう。 両方ともオランダ人だが母親の方はイギリス系、父親の方はイタリア系で髪結いであるのに、といえば語弊があるのかもしれないが、イタリアに別荘を持ち、ヨットをもって週末ごとにセールを楽しんでわたしの子供も何回かそれに同行したことも覚えているが、その後、自然と子供たちの友達環境も学校も変わったことから遊ばないようになっていたのだが、家内と娘は今もその美容院には通っているようなのだ。 ジャズとの組み合わせがお互いに思いつかなかったので旧交を急いで温めなおしていると、左隣に坐ったアルコール臭を撒き散らしている男が、そのニンニク臭も含んだ生臭い息を吹きかけてきて、珍しいとこじゃないかと、凭れかけてきたのは、これも息子のホッケーチームの父親で確かオランダ外務省のアフリカ南半分の責任者かなにかだったのだが早くも定年に入っていたはずなのだが何年も子供たちの週末の運転手として寒いホッケー場で惨めな負け試合の応援を一緒に続けてきた顔なのだったが、2年ほど前にチームのごたごたからチームが分裂して息子と何人かが隣町のチームに飛び出し、別のグループはそのまた隣町に移籍したというちょっとした事件だったのだが、その挙句にもとのチームに居残った子供の親なのだ。 

日ごろの雰囲気とはまるでちがう祭りか父兄会かというような空気のなかで、日ごろとはまた違った濃密な煙も加わって熱気のある演奏ではあったのだがおかげでアンコールもないのに終わったら1時前だった。 

またもやオーバーの襟元をきっちり閉めて家路に急ぎ、またもや燃えないごみのコンテナーを収集場所まで引っ張っていく間に暖めていた湯にインスタントラーメンを放り込んで、猫にえさをやり、1合ほどの冷酒で体を温めたのだった。

中途半端に温まった体をよっこらしょ、と持ち上げて猫と一緒に居間を出ると昨日の煙がまだ消えていない上に今夜新たに加わったニコチン臭がセーターから立ち上って冷えた廊下に広がる風なのだった。


Wed. 25-01-06 オランダ名物青大豆(エルトン)スープとパンケーキ

2006年01月26日 10時09分13秒 | 喰う
青大豆(エルトン)スープとパンケーキ



朝、昼    トースト バター 蜂蜜
       トースト バター 苺ジャム
       ミルクティー 500cc


夕      青大豆(エルトン)スープ
       メキシコ風チーズクラッカー
       ミックスサラダ
       パンケーキ
       炭酸水 250cc

       コーヒー 250cc
       カステラ 一切れ

夜      炭酸水 200cc


夜中     インスタントラーメン 切り餅、味付け海苔入り
       冷酒 250cc
       フルーツジュース 200cc

Tue. 24-01-06 ラザーニャ

2006年01月25日 10時09分49秒 | 喰う
ラザーニャ


朝、昼   トースト バター 蜂蜜
      トースト バター 苺ジャム
      ミルクティー 500cc


午後    炭酸水 200cc


夕     ラザーニャ
      ミックスサラダ
      炭酸水 250cc

      グアヴァ入りヨーグルト

      コーヒー 250cc
      カステラ 1切れ

      白ビール 300cc
      炭酸水 200cc
      トマトジュース タバスコ入り 200cc
      クリームビスケット 数個

夜中    玉露 250cc

Jan Menu 4 at Cafe Danzig in the Hague, 25-01-06

2006年01月25日 09時37分37秒 | ジャズ
Tuesday 24, January 2006 at Cafe Danzig in the Hague

Jan Menu (ts)
Rembrand Frerichs (Fender Rhodes piano)
Frans van Geest (b)
John Engels (ds)

国際都市ハーグの中心地、美術史にかかせないレンブラントやフェルメールの絵がかかるマウリッツ美術館、そのとなりのこの国の首相の可愛い執務室がある塔からは100mも離れていないカフェーでの恒例火曜日のセッションである。

いつもの如く食事の後洗い物を済ませ、コーヒーを飲みながら8時のテレビニュースを見ておもむろに、乾いているが凍てつき始めたマイナス気温の中、車が暖かくなるまで景気付けにかけたのが

Blue Mitchel / The Things To Do / Blue Note RvG Edition 7243 5 94320 2-1 / 1964

家の前の運河に沿ってしばらく走り、高速に入って最後の市内の速度制限が80kmになったところをネズミ捕りにかからぬようそろそろと90kmぐらいでアメリカ大使館の近くまで走れば丁度3曲目が終わるところだった。 このなかに若きチック・コリアが入っているのが面白いが、今メンバーの中で後年の様子をしのばせるものはない。 ジュニアー・クックとミッチェルの組み合わせであるから、安心してバップの波に漂えるというものだ。 これも、今夜の予想ムードに合わせたのだが、嬉しく外れたのだ。

今晩のテナーはこの国の誇るビッグバンド、ジャズオーケストラ・オブ・ザ・コンセルトへボー(JOC)の筆頭テナーとも言うべき40に入ったかまだかという長身の寡黙な人、定期演奏会ではいつもその貫禄、器量に感心するのだが、今日は趣向も変わって、カルテットでこの人の力を十分見せていただこう、いや、聴かせて頂こうと意気込んで人の気配の無い通りを9時の開演5分前にひともまばらな会場に滑り込んだのである。ベースはやはりJOCのべースマンで日本でも人気のギタリスト、イエッセ・ヴァン ルーラーの初期のベースを担当した安定した技術の持ち主である。 そして、ドラムスは幾多の有名ジャズメンと競演し日本へも数度、特にチェット・ベーカーのドラマーとして演奏旅行に随行、現役で若手の指導にこのカフェで定期的にセッションを行うジョン・エンゲルス。 近々この時のフィルムがDVDになって発売になることを本人から聞いたのは開演前の雑談の折だった。 それでこの日のピアノは備え付けのフェンダー・ローデスにマイ・ファースト・ソニーに見まがうカラフルなギター・エッフェクターをつけておもちゃを扱うのを他のメンバーから揶揄されながらも面白い音を試みようというハーグの若き前途有望のレンブラント君である。

この日はスタンダード中心ではあるけれど、巧者ぞろいであるので一筋縄では行かない様子である。 モンクの曲で始まった指慣らしの数曲はチャーリー・ラウズ的なうねりを見せ、それに入り込むハンコック調のフェンダー・ローデスはこの若手の、今晩のピアノの調子を確認する動きであるとみた。 適度な長さのところでドラムスが歯切れのいいシグナルを投げるとチェースが始り、順当にts、pという風なソロの順番を示している。

マックザナイフでは打って変わってゆったりとしたハモンドオルガンの響きで微笑ましく始めるのだが、テーマのあとはワーン・マーシュ風の速いテンポでtsが追い込み一渡り変奏するとJorduでは速度を増し、ベースとドラムがシグナルを出してテンポを落とすとW.ショーターのフレーズが挿入されるという調子なのだ。 tsの音量で弱の部分の響きのコントロールは奏者が円熟期に入ったという事を示している。 第一セットの最後にはコルトレーンのInvitationで豪快なホーンを提示、そのときには各自ほぼフル稼働であり、各自自分のテンポ、フレーズで飛ばす風なのだ。 ピアノはここで初期のウエザーリポートを思わせる金属的な挿入音で新鮮味を見せるかと思えば、また、tsはこれにショーターのフレーズで答えるといった展開なのだが、タイムキーパーのドラムスがけしかけておいて急遽4ビートに戻ったり、またぞろ速度を上げたりの心地よい変わり方なのだ。

この日も2セットめから、恒例のジャムセッションになり何人かの若手がピアノやトランペットで入り、モンク、コルトレーン、スタンダードのいくつかを演奏するのだが、特筆すべきはtsのBody & Soulにおける導入部のフレーズの美しさと、あまりにも知られたこの歌を只単になぞるようなことはしない。 ふすまごし明かりで薄い輪郭を追うアドリブ処理なのだ。 ここでもモダニストのpはブロックコードでも同様にtsに反応し、エヴァンス、C.コリアを思わせる展開の場面も見られた。

tsの多才なフレーズ、音響のコンとロールの妙には大音響のビッグバンドでは味わいがたい繊細な魅力をみた宵だった。 

今は行きかう車も人もないアメリカ大使館、オランダ法務省の通りをテロ攻撃に備えて軽タンクとも見える警護車が駐在している脇を、当然監視されていると毎回意識しながら通り過ぎるには先ほどのジャズの熱気が無ければやりすごせない。

信号だけが点滅する通りを抜けて高速に入り車内暖房に対応するためには昨年の収穫、暖かい女性ヴォーカルが要る。

Liz Wright / Dearming Wide Awake / Verve 060249815533 2005

6曲目 Old Manに入る前に車は自宅前に到着、残りは次の機会にとそのまま車に残しておいた。




夜中のラヴェル

2006年01月24日 12時53分27秒 | 見る
これは<見る>と<聞く>に跨るのだけど、また、どちらとも言えなくて、まあ<聞く>の方にしようと思ったのだが理由はおいおい書いたり書かなかったり。

夕飯を済ませてチャットで日本のご婦人たちと楽しい会話を過して時間を忘れ、喉が渇いたので下に降りて、テレビをつけたら、夜中のクラシックの録音を流していたので何だろうかと2,3分聞いていたら、へえ、この響きはもしかしたら、、、とテレビガイドを見て

ラジオオーケストラ
モーリス・ラヴェル  ダフニスとクロエ
05 9月 コンセルトへボー録音   と読んだのだった。

やっぱりなあ、ラヴェルは好きなのでピアノ曲集など、いくつかヴァカンスの折にはジャズのCD加えて荷物のなかに放り込み、ぼーっとするときに聞いていたから、その大勢のコーラスを含んだ大編成のオーケストラの響きが、特に弦のスケッチ風の音の固まりにあって面白かったので、音をステレオセットのスピーカーに通して月桂冠をちびちびやりながら聴いていると、なるほど、これは表題音楽の部類なのか、ギリシャ神話に題をとった人生の愛の物語らしく、また、19世紀の音もちょうどその頃の印象派、またその頃の舞台とも絡んで当時の客を楽しませたものだろうなあとその頃に思いを馳せたが、あいにく当方あまりそのほうの材料を持ち合わせていないので想像も尻つぼみになったのだ。

けれど、舞台で演じるものに音楽で答えるのならオペラ、オペレッタ、ミュージカルがあるのだけどこれはバレーの音楽でありテキスト、発せられる言葉に頼らず話を追うという意味では<見る>に重点を置いた<聞く>であるし先に述べたものよりテキストのない分だけ音楽の方に注意が行くのではないかと思うのだ。

それで楽器の響きに惹かれて画面を見るとその時々で画面に奏者が大写しになり様子が良く分かるのだか画面に惹かれてまるでそこで楽器が鳴っているような錯覚に陥るのだが実際はそうでない。 カメラの位置にはマイクは行かない。 時には画面の動きがあまりに頻繁であると目蓋を閉じて音を探ろうとすると全体の音がバランスよく立ち上がってきて、けれど先ほどの画面の印象に影響されているのか総体的に遠くに聞こえるように感じるのだが次第に慣れれば定位置に坐って聴く音になる。 そういう意味ではコンサートホールにいる気分を味わいたければラジオを聴けばいいし、見たければテレビ、ということになる。 

昔、学生の頃、金は無いが暇だけはあるという者が集まって、もしも、ということになってもしも、聴覚か視覚を失わざるを得なくなれば、どちらか、という他愛の無いような話で当時私は写真部に在籍していて視覚の訓練をしていたにもかかわらず、聴覚を残したいと答えたのではなかろうか。

2台のハープと10人ほどのコントラバスをそろえ、数十人のコーラスを備えたオーケストラは日ごろピアノ曲しか聴かない耳には甘味に響いたし、そこで思いは思わぬところで映画音楽の方にも動いたのだが、今までにマーラーの影響は充分聞かされていたけれど、このラヴェルの響きのいくつかも映画の場面に応じて、とくにファンタジーもの、宗教、神秘の情景などで響いていたなあと気がついたのだ。

、、、などと暖房が切れて寒くなった部屋で最後の一滴をすすると、もう40分以上もテレビの前に坐って<聞いて>いたのだろうか<見て>いたのだろうか。 と、そのことをそばの猫に尋ねるのだったが、彼女は今はわたしの前で早くも寝る前の乾燥野菜と肉のかけらを催促すべく私の重い腰をあげよとばかりこちらを振り向いて台所に私を先導するのだった。

Mon. 23-01-06 スペアリブ、グラタン ド フィノワ

2006年01月24日 10時13分07秒 | 喰う
スペアリブ、グラタン ド フィノワ


朝  フレッシュブレッド各種
   ゆで卵(7分)
   ミルクティー 500cc


昼  チーズピザパン
   炭酸水 300cc


夕    ポテトサラダ 盛り合わせ(小)
    スペアリブ
    グラタン ド フィノワ
    温野菜(茹でとうもろこし 1/3)
    ミックスサラダ
    炭酸水 250cc

    コーヒー 250cc
    カステラ 1切れ


夜   冷酒 5勺
    フルーツジュース 200cc
    

Sun. 22-01-06 日曜定番 スパゲッティボロニェーゼ

2006年01月23日 05時27分49秒 | 喰う
スパゲッティボロニェーゼ

朝   クロワッサン
    ミルクティー 500cc


昼   焼き飯
    冷酒  100cc


    グレープジュース


夕   スパゲッティボロニェーゼ
    ミックスサラダ
    炭酸水 250cc

    みかん 小3個

    コーヒー 250cc
    ワッフル 小2個

夜   冷酒 150cc
    みかん 2個
    グレープジュース  200cc

Sat. 21-01-06 シュニッツェルとソテー

2006年01月22日 11時44分44秒 | 喰う
シュニッツェルとソテー


朝   ピストレットのトースト バター 蜂蜜
        同上      バター 苺ジャム
    ミルクティー 500cc


昼   タラの切り身フライ
    トルコゴマリングパン
    日本酒 1合


夕   シュニッツェル
    しわしわキャベツとリンゴのソテー
    温野菜、いんげん、ブロッコリ
    ミックスサラダ
    白米
    炭酸水 250cc

    コーヒー 250cc

    みかん小4個

夜   日本酒 一合
    グレープジュース 200cc

Fri.20-01-06 立食パーティー日本食とブイヤベース

2006年01月21日 10時18分34秒 | 喰う
立食パーティー日本食とブイヤベース


朝  ピストレット バター 蜂蜜
   ピストレット バター 苺ジャム
   ミルクティー 500cc


昼  インスタント塩ラーメン
   味付け海苔 餅一個


夜  立食パーティー日本食
   掻揚げ蕎麦、 握りずし(数個) おでん、極上ステーキ肉さいころ4個
   ブイヤベース、デザートカクテル
   月桂冠 2合


夜中 グレープフルーツ 1個
   炭酸水 200cc
   ワサビボール

Ben van den Dongen 5 19-01-06

2006年01月20日 10時31分41秒 | ジャズ
昨年9月の23日に知り合いの若いジャズ・ピアニスト Rembrand Frerickのカルテットでテナーとソプラノを吹いたBen van den Dongenが今日リーダーとして私の町のジャズクラブで演奏した。 

その前に私は娘の学校の教師と父兄懇談を手早く済ませて、この日はまだ充分時間のある夜10時開演であったから霧雨が降る暖かい夜の中を市の中央図書館近くのカフェーに自転車を漕いで人通りの少ない市庁舎の横の小道に入った。 今日は小会議場風のいつもの会員だけのコンサートでなく、前に<雑然としたコンサート>で書いたカフェー内で、更に、文化省の新規則で聴衆には一括いくばくかの費用を徴収することとのお達しから一人あたり600円程度の料金を取っていたので40人程度しか入っておらず雑然どころかガラガラの状態だったからそれはそれで聴くのには適していたといえるのだが、それがどこでもジャズが聴かれる環境なのだといまさらながら知らされる。

この日のメンバーは

Ben van den Dongen (ts ss)
Rbo van Bavel (p)
Mauris Beets (b)
Dick Mol (tp)
Joost Patachka (ds)

第一セットでは、オリジナル、ホレスシルバー、コルトレーン、オランダの若手ピアニスト、ユーライ・スタニックのものと60年代後半、70年代初めのイーストコースとの響きを再現してそれぞれに各自の技術、アイデアを盛り込んだ楽しめるものであった。 それぞれが趣を曲の香りに合わせてソロパートでは自分を主張したり、オリジナルの音を真似たりして変幻自在である。

第二セットの最初はミスター・M(M・ミラー)と題した80年代初めのマイルスバンドの音を下敷きに若干21歳のtpを盛り立てる風であったし、テンポが小気味良くファンキーと4ビートの間を行きかいすれば自然なグルーヴが発生する。 そのあとW・ショーターの曲を演奏すると抑えて甘みのあるtsが現れ、その前のコルトレーンの豪快、湾曲する探求する魂の曲から、ここでは空間を凛と俯瞰する世界にtsが誘う仕組みであり、それは各メンバーの心身ともに多様さを究めるものでもありこの対比の妙がリーダーの眼目だと察せられたのだ。