暇つぶし日記

思いつくままに記してみよう

プールのサウナの湯気の中で

2006年01月13日 23時25分01秒 | 日常
年末年始と世間では恒例の諸行事があるものの、私個人的には別段かわりなく、日常の物事を流れに任せていくだけのことなのだけど、毎週金曜日にはプールに出かけて、決まった距離を泳ぐことにしていたのだが、なにせこの時期学校の休暇に重なるものだから、どうもゆったりとプールを使えないので敬遠していた。 それで、今日やっと今年初泳ぎ、ということになったのだが、そうするともう7週間ほど水に浸かっていなかった事になるのだなあ、また遅れた記録を徐々に何週間もかけて取り戻すことになるのかとも崩れた砂遊びの山をまた性懲りもなく積んで目的もない遊びにもどるが如く、そんな感慨もどこかをよぎったのだった。

ちょっとゆっくり目に出かけたのだが、それまでの年配グループがまだあちこちに浮かんでゆっくりぷちゃぷちゃと動いているのを横目に、見知った監視員とも遅い年始の挨拶もし、ちょっと来ない間にプールのまわりに建ったアパートや整理中の駐車場のことにも話が及んで、そういえばこの数年の変化もかなりなものだと相槌を打ち合ったものだった。

去年の5月から9月までこのプールの補修と今は反対側になっている前の駐車場にアパートが建ったことでプールの入り口を反対側に換えるために夏のバカンスの比較的プールの暇な時期に長い間閉鎖していたのだったが、町の周辺に位置するこの場所にも徐々に中心からの建物の拡散化の波、ということもあるのだろうが、それより地方自治体の収入源としてかなり大きな駐車場を住宅公団に売脚したからという事情もあったのだった。 

いかにして町の財政を健全に維持していくかということはどこでも頭の痛いことではあるらしいのだが、自治体の土地の上に建つ様々なスポーツクラブに属する施設の固定資産税見直しの時期にはそれがもとになっている使用料の値上げがやかましく議論され市と各クラブの連盟とのやりとりが話題に上るのだ。 私の属する射撃クラブもこの値上げの的になり、何年か前に市の評議委員とはげしいやりとりをかわしたこともまだ記憶に残っている、なにせ道楽でやっていること、年間の会費がこの税の引き上げを理由に倍以上になるということだったのだからたまらない。 結局、評議員の腰砕けで事なきを得たが、また数年後には他の理由で幾分かの値上げは必至だと皆そのように予想している。

プールの駐車場の新興住宅マンションビルは施工の時期から去年の五月まで、敷地のへり一杯までに作られた塀に沿っていまはせまい通路でしかないところを旧入り口に向かうたび、だんだんクレーンで壁の鋳型がつくられてコンクリートが流し込まれ、新しい階がつみあげられ、そういうものを見上げながら若葉のころの青空のもと、2年ほど前からのプランの成り行きを半分あけた口をのそのそと移動させながら眺めたものだ。

簡単な準備運動をして水に入りストップウォッチのスイッチをいれて泳ぎ始めたのだが、同じコースにまだ3人いる。 遠泳の経験者であればそれぞれ速度を守ったり私より早かったりして問題はないのだが老夫婦までゆったりと真ん中を占めているのでどうも具合が悪い。 横を抜けているとそのうち上がるかほかの、コースになっていない広い部分に移動するだろうとそのまま進んだがターンするところで団子状態になる。 マナーが分かっていれば右側通行を守るものがここではなにも斟酌せずターンできず妙な具合にハンドボールの攻防を水の中でやっているかの格好になるからいたしかたない。 それに、相手にしてみれば今までゆったりと泳いでいたところへ突然乱暴狼藉の態で新入りが息せき切ってくるものだから迷惑している様子もうかがえるのだが、それはこっちの言い分なのだが、こちらはここで止まって説明するのも面倒でタイムを中断されるのも癪だからそのまま続けていくつかターンしているうちにこの人たちいずこかへ消えていった。

この一本目がおわり、10分のサウナタイムが実は一番の目的なのだ。 ゆっくりうちで風呂に入って、ということは1年に何回あるだろうか、ほとんどはせかせかシャワーですませるのでたまのゆったりしたこのサウナが冬の間の汗を流す唯一の時間となるからだ。 メガネも外しているので湯気の中では視界は皆目利かない。 温度よあがれ、とこれが小学生たちがのいない時期のいちばんの眼目なのだが、出入りが激しいとそれだけで温度が下がり、出かけた汗も出られず皮膚の表面化でうろうろ混乱、さきほどのターンと同じようになって欲求不満をもたらすことになるので、視界は朝の牧場の霧の中状態の今のゆったりした年寄りばかり2,3人がいちばんである。

聞くともなく耳に入ってくるのは大抵はバカンス、病気、家族の様子、町の店の評判、交通機関への不満などなのだが、本日はこのなかのでっぷりと肉のついた男のこれからの行く先らしい。 バカンスの話からどこへ行くのかということに成り、この男、さきほどめでたく定年に成り(63か、その手前だろう)政府の研究所を退いた後、何週間かルイジアナに出かけるのだという。 バカンスと定年後の行く先をさぐる旅になりそうだとも。 知り合いがいて向こうでファミリーレストランのチェーンを持っていて18店舗あったものがこの間の嵐、洪水で14までに減って、いまやっと持ち返し始めこの機会に20ほどに増やしたいのだが、建物はなんとかなってもどういうわけか従業員のもちなおしが難しく店をひとつか、複数やってみないか、ということらしい。 まず、自分が2週間ほどひとりで様子を見に出かけて、そのあともう今はひとり立ちしているこどもたちと妻がバカンスのためフロリダにやってくるのだという。 この男、語る様子にははったりや若い男にありがちな見得の口ぶりは見られずもう一人からたずねられるままに実直にこたえているのだ。

若いうちから自分の国から出て体一つで世の中を渡っていくのが国民性になっている国で定年後も余力があれば大決心をすることもなく国のうちも外も関係なく活動することである。 それに特別な感慨はこのなかの誰にもない。 言葉もオランダ語は期待できないのは承知のこと、英語圏であれば問題ない。 私のこちらの遠縁にしてもオーストラリア、アメリカ、カナダ、イタリア等あちこちに散らばっていてそれぞれ根付いた縁を築いているのでそこそこの情報が得られるということからも、そういう意味ではこの話も国のへだたりを越えてというかへだたりもなく普段通り扱われる。 これは大抵どこの家庭でも例外ではないだろうし、今、この男の話も近所の魚屋のはなしと同列なのである。

この男のいく末、どうなるか知らないし、サウナの噂話でいつか聞こえてくるかもしれないが、それにしても60を越えて半分道楽にしても数千キロを隔てて働きに出かけるというのは健気なものである。



 

Thu. 12--01-6 鶏肉の煮込みインドネシア風味

2006年01月13日 06時09分13秒 | 喰う
鶏肉の煮込みインドネシア風味


朝、 昼    トースト バター 蜂蜜
        ミルクティー 500cc



夕       鶏肉の煮込みインドネシア風味
        温野菜(いんげん豆)の揚げ玉葱和え
        リコラサラダミックス
        白米
        炭酸水 350cc

        グレープフルーツ 1個


夜       フルーツジュース  350cc
        ポテトチップス