ビアンカの  GOING MY WAY ♪

昨日・・今日・・そして明日
   人生は ・・・ダバダバダ・・・

懐かしい人形たち

2006-03-25 | art/exhibit/museum

             

きょうは楽しい金曜日 & 今晩の夕食はお二人様だけ。
昨日のうちに仕込み・・でなくて、買い込んでおいたので、多少帰宅が遅くなっても全然オーラ~~イ!

仕事のあとに、銀座松屋で開催中の
パリ・バカラ美術館開催記念展
勇輝 人形芸術の世界展に行って来ました。今年2月にパリのバカラ
美術館で個展が開かれ、好評を博し、今回は5年ぶりの帰国記念展。
その5年前、同じ松屋で開催された時にも行きましたが、ニングルやピアリの
妖精たちに魅せられ、昔の子供たちに心和まされて笑わせられ、与ワールド
の虜になってしまいました。でも、出口のところで図録を購入した人たちに
サインをしている人形作家を見て、びっくりしたものです。
人形たちと、作家のイメージが余りにも異なっていたからです。

今回は小津安二郎監督に惹かれた作家が、監督への敬愛の念を込めて
制作した新作15点を含め、合計約130点を展観。

   

  制作の中で常に私の頭の中にある事は、
  無心な子供たちが美しい自然の中で素朴に生きる様を
  いかに表現するかを想い、その為に時代背景を置き換えて
  一瞬の表情、仕草を掴み取るため、手や足の先まで気を使い 
  
幾度も創り直し、その繰り返しに悪戦苦闘しています。
              -以上「古裂に魅せられて」より抜粋- 

倉本聰原作の写真絵本「ニングル」や鉄道員ぽっぽ屋の「雪子」の人形。
イクスピアリの依頼で制作した創作人形「ピアリ」の数々。
(これはピアリ3階で数年間にわたり、常設展示されていたのでご存知の方も多いと思います) 
首の傾げ方、足の開き具合、ふっくらしたほっぺの感触や昔の女性の持つ
質素な佇まいと凛とした知的な色っぽさ。純粋無垢な表情の兄弟姉妹や
悪戯っ子たち。指先や足の裏の作りまで、想像を絶するほど神経細やかに
仕上げられたお人形さん。
今回の小津作品の中では、「秋刀魚の味」や、「東京物語」の登場人物、
更には小津監督自身の人形も見られます。

昭和12年生まれの彼は8才の時に終戦を体験しています。
貧しい事を貧しいと思わずに、明るく逞しく元気いっぱい駆けずり回っていた
子どもたちは、きっと与さんの過された時代の原風景だったのでしょう。
私は勿論!(あったりま~え!)生まれも育ちも終戦後ですが、それらの
原風景になぜかとっても見覚えがあるのです。歯ブラシを持っている
「押し売り」の人形を見て思わず笑ってしまいました。
怖くてしょうがなかったのに、興味津々だったりした記憶が蘇ってきました。
「女房子供を食わせなきゃならねーんだ。このゴムひも一つでもいいから
買ってくんなよ。」・・・そういいながら、玄関先にどっしりと腰を降ろして買って
くれるまで居座っている姿を何回目にしたことか。

みんな食べるのにやっとでしたが、生活がシンプルな分、ストレスと言う言葉が
存在しなかった気がします。無いのが当然。我慢が当たり前。玩具なんか
なくても沢山の遊びを知っていましたよね。
石蹴り、缶けり、ゴム縄、馬飛び。そして白墨、蝋石の出番がた~くさん。

さて、大混雑の会場を泳ぎ回り、やっと場外に出た所でバッタリ作家に遭遇
してしまいました。似ている方だなぁ・・と思っていましたが、みんな知らん振り
で通り過ぎていくので間違いかしらと思いつつ、ご本人に確認した所、
当ったり~!作者の与さんでした~!
デジカメにも快く応じていただけましたが、春らしいスーツに身を包んだ与さん
よりも、工房で作業着を着ている彼のほうがきっとお似合いではないかな。

「人形は、誰の心にもある変身願望の表れなんです」

 

 

 

明日は・・・って、もう今日になっちゃった・・・ 葉山に行ってきま~す


最新の画像もっと見る

6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
私も行く~~~~♪ (netton)
2006-03-25 09:15:29
旅行前には行けないと思ってbiancaママさんにチケットをお届すれば多分無駄にはならないだろうと思ったんですけど、考え直して最終日に行く事に決めました。

やっぱり行かれたのですね



『私も行く~~~~♪』

返信する
そう言えば・・ (poppy)
2006-03-25 22:12:06
確かいましたね、歯ブラシの押し売り子供心に怖かったのを憶えてます。

え~っbiancaさんも知ってるのということは・・・
返信する
Unknown (bianca)
2006-03-25 23:04:19
nettonさん

チケット持っていらしたのですね。私もどういうわけか松屋から送ってきたり頂いたりで、娘も別の日に見に行きました。パパも明日あたり、行くかも知れませんが、すごい人ですよ。



poppyさん

・・と言う事は、だいたい同じような世代なんですよ。ウフフ。。K先生だって似たような年代ですしね。そう言えば私たちの子供の頃、日中は玄関の鍵は開けっ放しだった気がしましたが。
返信する
いいなあ・・・ (カメリア)
2006-03-26 21:57:26
この作品展は是非行きたかったのですが、ちょうど帰省と重なって涙を呑みました。

ブログで拝見出来てよかった・・・

与先生とお会い出来てよかったですね。

返信する
与 勇輝 (ネイビー)
2006-03-27 21:54:28
与 勇輝さんの人形大好きで、イクスピアリまで何度か見に行きました。

お顔の表情が優しくて、動きも細やかで。

今もう、イクスピアリには無いのでしょうか。
返信する
Unknown (bianca)
2006-03-28 00:32:49
カメリアさん

今回は残念でしたね。それよりも大きなお役目を終えられて、ご苦労様でした。ガラス越しに、人々の、人形たちを見づめる目がなんとも優しいのが印象的でした。(与さんってどんな方なのかしら?)



ネイビーさん

もしかしたらピアリの3階で見つかるかも知れません。何だか見たような気がしてきました・・・?だって、「ピアリ」って言う名前ですものねぇ。飾っておかなくちゃあ!
返信する