ビアンカの  GOING MY WAY ♪

昨日・・今日・・そして明日
   人生は ・・・ダバダバダ・・・

好きな街

2008-02-29 | 飲・食・店

昨日の夕刊に掲載されていた、「Doraのドラ猫」の記事に同感した。
日本人がナリフリ構わず街をのっぺらぼうに近代化していることに、フランス人が嘆いている。
保存するべき建物や場所でも、条例がないので再開発という名目で、味わいのある街が巨大ビルや似たり寄ったりのショッピングモールに変身してしまう。それを続けていくと、日本全土が同じような街並みと同じチェーン店で埋り、それまでその街が持っていた伝統とか、情緒や雰囲気が失われる。まいったなぁ。
ドラさんのご指摘通り、私もずっとそれを憂えていたけど、歴史はこうして変化して行くものなの?ドラさんのお国ではそれを法律で守り、景観にそぐわない建物は建てられないように制限を設けている。だからパリは魅力的なんだ!
記事の一部のみ抜粋してみると、
                ・・・・・・・・・・・
         私は「私の街、神楽坂」を心から愛しています。
         なぜなら、誰もが思う日本の良さを感じられる街だから。
         その神楽坂も取り壊しの波にのまれ、消え去ろうとしています。
         日本人は「美」に対して敏感なはず。花街の雰囲気を味わえる
         石畳の路地裏に、どうしてビルを建てる必要があるのでしょう?
              ・・・・・・・・・・・
           ・・・文化は、発信と同時に守る努力も大切です。・・・

このように神楽坂在住フランス人が心から嘆いている。「街の魅力を法で守って!」と。

 毘沙門天(善国寺)のトラ                   
先日、神楽坂に行ってきた。いつだったか、母のバースデープレゼントを、中高年向きの雑誌一年分として贈った。その雑誌はカタログショッピングもできるし、神楽坂にも店舗を構えているので以前、母を連れて買いに行ったことがあった。今回は長袖のインナーを、私が!欲しくなり、色が豊富に揃っているテンセルのそれを、一枚買うより、三枚のまとめ買いのがお得だとわかり、母の分も、事後承諾だったけど一枚選び、あとの二枚を私用にと買ってきた。
この街は、何回か訪れているが、その都度、
お茶するのも食事するのも一回だけなので、どこにしようか迷ってしまう。アテネフランセもあるし、フランス人も多く住み、フレンチレストランも幾つもある。でも、この街のフレンチやイタリアンって意外と当り外れはないんですよ、と、以前立ち寄った器のお店の方が仰っていた。その時、一緒にいた友人の探していたお店が、店名を忘れてしまったのでどうしても行きつけず、行きあたりバッタリの「フレンチダイニング」というレストランでランチをしたけど、とっても美味しくいただいた。つまり、そういうことなんだ。因みに、店名を忘れたレストランって、「ル・クロ・モンマルトル」だった。ブルゴーニュだってブルターニュだってあるんだもんね、この街には。

さて、買物のあと、神楽坂の裏通りなどあちこちを散歩し、前回入り損ねた「
巴有吾有」(バウワウ)という名のカフェを探すが見当たらない。このへんの筈だけど・・・と、思った所はしっかりと塀で閉ざされていたので、もしかして、閉店?と、不吉な予感が・・。
尋ねるにも名前が出てこなかったので、帰宅してパソコンでどうにかこうにか調べたら、昨年末で閉店、ということがわかった。あ~~ぁ、残念。
                                                                                   
             
そこで、思いだしたのが「
キイトス茶房」。                                                       
ドラさんの以前の記事の中で、フィンランド語でありがとう、という意味のキートスって言葉を店名にしたカフェが書かれていて、頭にインプットされていた!神楽坂上から大久保通りを牛込北町まで歩いていくのだけど、それは交番で聞いて判った次第。
ドアを開けて見なけりゃ中の様子が全く伺い知ることができない所って、一瞬どうしよう、と、迷うのだけど、せっかくココまでテクテクと歩いてきたんだから、と、思い切ってドアをあけたら・・・いっぺんでお気に入りになってしまった。
沢山の本に囲まれたカフェ。それが自由に手に取れるし、目の前にも色々な本が立て掛けてあり、それらが又、手に取って見たくなるような本や雑誌なのだ。選んで揃えているんだ。そしてテーブル上に置かれたミニランプを店の方が付けに来てくれた。そうだ、こんなお店を持てたらさいこう~と、つい、起業、ではないけど、思ってしまった。



 


行った先は

2008-02-27 | weblog

きのうは国立新美術館で開催中の横山大観展を見に行こう、と家を出ました。
でもその前に、島屋で恒例の「東西名匠老舗の会」開催中でしたので、案内状を
持参すればお茶席ご利用券をいただけるので、一服してから六本木に行こうと思い、
ひとまず日本橋へ。以前にもブログで書いたか忘れましたが、東京むらさき会と京都
くれない会の老舗42店が揃い、伝統を礎にした和の名品が楽しめる会なんです

高級なものが中心ですが、そのの中にも手の届く小物類もあるし目の保養にもなります。

最初にこの催しを知ったのは、今から十数年前になるかしら。
仕事の大・大先輩が、仕事帰りに誘って下さったんです。
その方は70代半ばで!リタイアーされたのですが、この催し
の案内状を今でも郵便で送ってくれています。前日も電話で
お喋りしている時、最初に二人で老舗の会に行った時の頃
の話題がでてきました。90歳を過ぎても会話が年寄りっぽく
ない、というか、全くもって友達との会話と同じです。弾むん
ですよ。そんな彼女も、久しぶりに娘と一緒にデパートの中を
歩いていて、鏡に写る白髪の老婆姿にギョッとした、と、大笑
いしていましたが、この会 イコール F子さんとの思い出となって
しまいましたね。
昨日は最終日でしたからお茶席は人で埋り、次のお点前への
行列がすでに出来始めていたので並びました。
今年は表千家が担当で、昨日のお当番は松孤会。お菓子は
末富の「早蕨(さわらび)」。美味しくいただきました。
そこで食べ逃げして美術館へ、の
予定が、偶然同じ階で
NHK「きょうの健康」フェア、が開催中で、ちょいと覗いたら
何と・・聖路加国際病院理事長の日野原重明先生が
お話をしている最中でした!
ついつい引き込まれ、
感心しながら最後まで聞いてしまった
のであります。今年97歳。立ったままま熱心に語りかける
姿はとにかくすごい。
ちょうど学校の授業のやりかたについて話されていました。
        ・・・・・・・・・・・・・・・
 学校の先生は、それぞれの学科だけを教えるのではなく、
 心の授業をしなくてはだめだ、と言い、例えば国語なら、
 漢字を書けるようにするだけでなく、その字の意味を教える
 ことが肝心です。
 愛のまん中には心があるし、悲とは、心に非ずと書きます。
 思は心の仕事とか働きという意味があるし、どの漢字だってもそのように意味があるんです。
 音楽の授業について言えば、例えば、野口雨情の「シャボン玉」という曲。(口ずさむ)

   ♪ シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んだ 
      屋根まで飛んで こはれて消えた ♫

                     ♬ シャボン玉消えた 飛ばずに消えた 
                       生まれてすぐに  こはれて消えた ♩
 
               風々吹くな  シャボン玉飛ばそ  ♪ 

これは楽しい歌だと思いますか?
本当はね、悲しい歌なんですよ。
野口雨情の長女が生後わずか
7日で亡くなってしまったのです。
彼のこの不幸な体験がシャボン玉
の詩を書くきっかけとなっているので、
悲しい歌なんです。
そういうところまでを、子供たちに
教えてやりながら、心の教育をして
ほしいと、堪らなく思っています。
   ・・・・・・・・・・・・
       
     そうだったのかぁ。

シャボン玉とは「いのち」のことだったんだ、ということが分りました。意味が分ると当然
歌うにしても感情が込められるし歌にいのちが吹き込まれるようになりますね。

日野原先生の講演内容は「健康長寿を語る」でしたが、長生きでも健康でなくちゃ意味が
ありませんから、ご自分の生活習慣をきちっと見直すことが大事だと、色々な例をあげながら
お話をしていました。97歳。しゃんと立って自然体で、会場を唸らせてしまうような語り口。
講演の内容はメモっていないのですが、目標をたてると張り合いが出てくる、例えば
60歳になったら、65歳をイメージして目標をたてる、という具合に、その年なりに目標を
持って進む、というお話が頭に残りました。もうこんな年だから、という考えを捨てるんです。
このあたりに呆けないコツがあるんでしょうか?

目標をたてて実行するのは苦手だし、それに向って努力するタイプでもないし・・・
と思いながらハッとしました。これがぁ、生活習慣、というものかぁ、とね。えらいこっちゃ!
日野原先生の食事内容や日課の書かれたパネルもありましたが、ハッキリ言って素食です。
牛乳だけは毎日2杯はとっているようですが、夜遅くまで研究し、睡眠時間が5時間だとは
恐れ入りました。でも、8時間睡眠でなくてもいいんだ、と、宵っ張りの私は少し安心。

パネルの一つをパチリと撮ってきましたよ。

「健康長寿」はよい習慣の積み重ねから

 「人間は習慣によって作られる。」(アリストテレス)という言葉があります。
かつて成人病と呼ばれた病気は、実は年をとったからなるのでなく、
偏った食事や日常の運動不足など、生活の積み重ねが原因であると
考えられるので、私は、「生活習慣病」と呼ぶように提案しました。
現在では、単に平均寿命が伸びることよりも元気で活動的に暮らすことが
できる期間、つまり、「健康寿命」をいかに伸ばすかが大きな課題となって
います。生活習慣病は自分の意志で、予防や症状を改善することが
可能であり、健康長寿社会の大きな鍵と考えられます。
老いることは、人間的に成熟することです。
40代、60代、80代、と年を重ねても、その年齢にふさわしい、
心と体の生活習慣があると私は考えています。ただし、それは科学的根拠に
基づいたものでなくてはなりません。どうか、心と体を健やかに保つのは
自分自身という意識を持って、日々どうすごせばいいのかを考えてみてください。

                                聖路加国際病院 理事長
                                       日野原 重明


会場で、ついでに血圧測定や体脂肪などを計ってもらい、
ゆっくり過してしまったら、美術館に行くには時間が遅くなりすぎました。
残念無念でしたが、来週早々までなので週末にでも行くことにしましょうか。
      (一日遅れの投稿となりました。)
 


 


セミナーと映画

2008-02-26 | weblog

仕事に通わなくなってから3週間が経過。今の身分は専業主婦ということになるのでしょうが、
時間があるから整理整頓がはかどる、と、楽しみだったのに、それが思惑通りに行かず、
何もはかどらず、落ち着かず、パソコンを開く回数がガクッと減った、とは何と言う事でしょう。

それでも、前年から申し込みをしておいたので、1月半ばから2月半ばまでの毎土曜日に、
市主催の、あるセミナーに参加していました。朝9時半から夕方の4時半までですから、まるで
学校の授業のようでしたが、私みたいに興味半分で参加しているのではなくて、ちゃんとした
目的を持って参加している若い方々が多く、いい刺激を受けたし、体験者の貴重なお話も
聞く事が出来てよかった、と思っています。体験者のお一人のお話のなかで、「自分にとって、
お金っていうのはガソリンのようなものです。お金儲けのために仕事をするのではない。社会に
対する奉仕、という考えが仕事を支えています。」という言葉がとても印象的でした。
最後の日には「計画書」を完成させ、それを発表するのですが、私は最初からパスでした。
回を重ねるごとに参加者の数が減って行きましたが、計画書も作成しない私はフル参加。

ただ、開催場所が図書館のセミナー室だった第4回目の午後は、同館2階の視聴覚室で、
見たかった映画「グレングールド27歳の記憶」(1959年ドイツ)の上映会が行われていたので、
一時間だけセミナーを抜け出しました。
新聞でもたまに彼の音楽や生き方などが記事として書かれていたのを読んでいたので
好奇心があったのです。皆がセミナーで発表している間の一時間、ですから、一人20分として、
3人分の発表内容を聞き損ねましたけど、27才の魅力的なピアニスト、グレングールドの
自然体の日常が映画になっている、だなんて面白い。

   この作品は、2部構成のものを1編にまとめあげたもの。故郷トロントの別荘でくつろぎ、
   友人達と音楽談義に花を咲かせている彼の姿を捉えた、前半。後半はニューヨークの
   スタジオで録音作業に没頭している姿を映し出す構成となっている。彼が22歳で録音
   した「ゴールドベルグ変奏曲」がクラシックの常識を破るベストセラーとなり、世界中の
   賞賛を浴びた。しかし彼は、32歳ですべてのコンサート活動から身を引き独自の音楽
   表現を切り開いていったのだ。

   歌いながらピアノを弾き、指揮するように腕を振り上げ演奏する独特のスタイル。夏でも
   コートとマフラーと手袋を離さずにいた。突然、人前から姿を消し、レコードだけを発表し
   続けた。生涯独身で過ごした。などなど数えきれない彼のエピソードは、奇人なのか?
   天才なのか? と人々を悩ませた。ただ確かに言えることは、彼の音楽には誰もが心
   奪われずにはいられなかったということだ。 (webより)

映画のなかでの練習場面で、なんだか雑音が入るな、と思いながら聴いていたら、それが
ピアノに合わせる彼の自声(歌)だったので、以前、新聞で読んでいた通り、音楽にあれ
ほどこだわる神経質な性格でも、自分から発する雑音、鼻歌の部類には全く頓着がない
様子が実際にわかりました。31歳の時、人前でプレイすることをやめ、それ以後はもっぱら
スタジオの中の閉ざされた空間の中のみが彼の創作活動の場だったようです

「引きこもりの先駆者」と、批評家の浅田彰氏は彼のことを位置づけています。さらに
「メディア社会では、熱しやすい群衆を離れてひとりになることが、自由な思考と創造、
さらにはコミュニケーションを生む前提とグールドは考えていた。」と。
映画を見ていて彼が変人だとか思えず、聴衆や批評家は勝手に彼の演奏や名声に酔い、
批評し、飽きれば次に熱狂できる相手を探すもんだ、と、いつの世にも起こる事例のひとつ
だと思いましたが、飽きずに「グレン・グールドは終わらない」と、言わしめているのは彼の
演奏に対する深い愛情を、その音楽の中に認めざるを得なくなったからでしょう。ね。
クラシック音楽に詳しくない私でも、映画を見て、へぇ~こんな風にプレイしているんだ・・と
興味深々でした。妥協を許さないキリッとした端正な顔立ちがまた魅力的。50歳で演奏
活動をやめると公言していた彼は、その50歳を迎えた何日か後に突然の脳卒中でこの世
を去ったのです。映画はあくまでも27歳の彼だけなので、その続きをぜひとも見たい欲求に
駆られました。
        「演奏は競技ではない。恋愛です」(『グレングールド発言集』より)

一時間後にセミナーに、グレン心地を引きずって、さっと入り込み、引き続いて参加者の
「事業計画書」の発表を、この中の何人が自分の計画案を実行に移せるか、と思いながら
感心して聞かせていただきました。参考までにと参加しただけの私ですが、最終日には
ちゃっかり修了証書まで頂いてしまいました。
                 
リフォーム会社を立ち上げる予定の若い建築士とか、自家製
パン屋さんをやりたい、と思っている2児のママとか(彼女からは
試食用のパンをいただきました、)、数ヵ月後に芝の大門で、
ご主人と居酒屋のオーナーになる予定の方(3人共女性です)
などと、名刺の交換をしましたが、私は前の職場の名刺しかなく、
前夜に慌てて、以前 パソコンスクールで作成した名刺を探し、
持参していったので、どうにかその場を凌ぐことが出来ました!
修了証書は特に目的もない私にとって・・・(目的がない、とは
言っても、こういう風に出来たらいいなぁ、という希望はあります。)
意味がありません。しかし、「ワークショップ形式」で学んだりした事、
分からないことは消費者に聞け、という考えや、日本特有の、
人間関係が全て、と言っても過言でない、縦型構造の企業に
愛想が尽き、自ら事業を起こした人のお話等、全てが新鮮で、セミナーを無料で提供して
くれた市に、今回はでした。今日のことを、明日投稿できるといいなぁ。

追記:昨夜はブログを投稿したあと、ある勘違いに気付き、時間も遅かったので一たん
    「草稿」に戻してしまいました。で、今、訂正を終えて再投稿することにしますが、
    前出の、リフォーム会社を立ちあげるべく準備中のTさんからのメールに、今さっき
    気が付きました。リフォームを希望される方が、前もって準備をすることなどについて
    「ミニ講座」を開催するとのことで、2月23日付けのタウン情報「サークル」に掲載
    したとのこと。私も今、捜して見つけた所です。内容は以下の通りですので、お近くに
    お住まいでご興味おありの方は是非ご参加下さいませ。

    リフォーム・ミニ講座
     「業者に頼む前にやっておきたいこと」
     住まいの知識を身につけて、安心して
     リフォームにのぞみましょう。
     筆記用具ご持参下さい。
     日時:3月6日(木)10;00~12;00
     場所:Wave101 市民サロン
     参加費:500円(資料代)

    

 

 



ベルトといえども・・

2008-02-25 | プレゼント・お土産


 
これはなんでしょう?

ベルトにみえますよねぇ。ごちゃごちゃと、色々な飾りが付いているベルトですよね。
いまどきの若者は、いえ、おばさんだって、今風のお洒落をするかたなら使いそうです。
 
椰子の木のイラスト入りビーサンもぶら下がっているじゃぁないですか。南国でデザインされたベルトのようにみえますが、本体は毛皮にも見えるし、、、今流行り(もう下火?)のヒップボーンより股上の浅いパンツに合うベルトなのか、、、よくわかりません。
 

今年のNew Year Dog Showに、バイトを頼まれて行ってきた娘。「もし売れなかったらあげるよ」と、言われて、お見事売れ残ったので我が家に引き連れてきたのでした。会場ではふざけて首に巻いたりもしたそうだけどお値段がウン万円なんだって!幅が4cm強全長が64cm。人間様の首輪にしてもOKな大きさ。どうしていいか分からず袋の中に入れっぱなし。なのでブログ上に引っ張りだしてやりました、とさ。
 
 

アラスカの星

2008-02-16 | art/exhibit/museum

 

poppyさんブログで、市川市にある芳澤ガーデンギャラリーに於いて
「星野道夫展」が開催中であることを知った。
ギャラリーがこじんまりしているので大丈夫かな、と思い
母と一緒に先日の連休最後の日に行ってきた。
星野さんの展覧会は何回めになるのだろう?彼はもういないけど、
彼に会いに行く、そんなつもりで、写真を通して見えてくる「彼」に会いに行った。
年を取ると集中力がなくなり、デパート規模の展覧会でも疲れる、という母だが、
今回は、写真のわきに添えられた星野さんのことばを一つ一つ読み、
頷き、感嘆し、スライドショーまで見終えたので、誘って本当によかった。
星野さんは写真家、と同時に文章家だ。文章を読み、写真を見ると
もはや星野ワールドの虜となっている自分がいる。
文章が生身の彼の口からでた率直な言葉だと感じてしまうし、
実際その通りだろうな、と思わずにいられない。



ギャラリーのほか、ガーデン内には大きなパネルが幾つか展示されていた。
市川で生まれ育った彼の作品が故郷の空の下で、アラスカやカムチャッカまで
繋がっている無限の空の下で展示されている、とは、
なんとも小憎い構成ではないか。太陽の元でまぶしくて見づらいのだって、
曇り空の下でボンヤリしているのだって、どれも自然だもの。
彼は「北国の秋」というエッセイでこんな風に綴っている。

 秋は、こんなに美しいのに、なぜか人の気持ちを焦らせます。
短い極北の夏があっという間に過ぎ去ってしまったからでしょうか。
それとも、長く暗い冬がもうすぐそこまで来ているからでしょうか。
初雪さえ降ってしまえば覚悟はでき、もう気持ちは落ち着くというのに・・・
そしてぼくは、そんな秋の気配が好きです。

無窮の彼方へ流れゆく時を、めぐる季節で確かに感じることができる。
自然とは、何と粋なはからいをするのだろうと思います。
一年に一度、名残惜しく過ぎてゆくものに、この世で何度めぐり合えるのか。
その回数をかぞえるほど、人の一生の短さを知ることはないのかもしれません。



星野さんは一生が、人が思っているよりずっと短いもんだ、ということを
よく知っている。私くらいの年齢になり、やっと感じることを、
彼は若い頃体験した親友の死を通してすでに知っていた。

 スライドショーの間、バックで流れていた、アルビオーニの
弦楽とオルガンのためのアダージョ ト短調」と言う曲が、
彼の写真の場となったアラスカの地と重なり、
私の心に静かに、そして切なく流れ続けた。
(上の曲ですが、素敵なクラシックライブラリーを見つけました。
DISPをクリックしてからプレイをクリックで試聴できます。)

このギャラリーでは1月の最後の土曜日に、星野さんがアラスカで
聴いていたジャズの名曲コンサートがあったそうだ。行きたかった~!



余韻たっぷりに帰宅し、即、今度は夫と、前日行きそびれた映画を見に
新宿まで行った。息子はそのころは中国へ旅行中だったし、娘は友人宅。
夕食の支度の心配がなく、心置きなく映画が見れる日だった。
私は「ジプシーキャラバン」を見たかったけど、今回は
夫の見たい映画、「レンブラントの夜警」にした。それがぁ・・・
全然面白くなかった。面白いほど、面白くなかった。

そんなこんなで、近場だけで私の三連休は終わった。

 

 


雪の日から数えて何日目?

2008-02-14 | weblog
前回ブログの後すぐにこれを投稿したかったのに、いつものように日が経ってしまった。
たいした事でなくても色々なことがその日その日にあり、どんどん「過去」へと消え去ってしまう
「あのときの現在」を追いかけて書く、というのを止めて、早く昨日、今日のことを即、書きたい。
本当だってぇ.....。
 
2月5日に、18年お世話になった車を廃車として引き取って貰った。親の「運転手」として、所有者ではなく使用者の立場で10年間利用。その後、車両入替をしたので、その車は甥が買い取って乗っていたが、仕事で海外へ赴任する時、もう廃車にするけど、うちの子が使うんだったらあげるよ、と言ったので、免許取立ての子たちがちょっとの間、練習するには良いかも、と思い、今日までズルズルと来てしまった。子供が使うといっても、車に乗る時間はそれほど無いので車検が来るたびに廃車にしようかどうか、迷った。
小さな傷はちょこちょこあるけどご覧の通り一見、綺麗だし、車内は今乗っているのよりグレードが上だ。問題といえば、ご老体なのでいつ電気系統がおかしくなるか予見出来ないこと。
これこそドライバーには最も恐ろしいことだ!
一度、都心の大きな交差点を過ぎた所で動かなくなりJAFを呼んだこともあった。又、走行距離メーターがバカになり、大きな出費をこれ以上避けたい、と思いながらも廃車を決断できず、メーター部分をそっくり取り替えてしまった。更に去年の4月が車検だった。走行距離が少ない車にこれ以上お金を掛けたくない、と断言したのに、車内の本木目のパネルを見ると、父が生前言っていた言葉を思いだ
してしまう。若い人仕様の、車体が少し低めのこの車は、振動が直に手術後の父の体(頭)に響いてとても辛いと言うので、8年前、他社の新車に入替えたのだが、木が特に大好きな父は、「あれはいい車だからね。ずっ~と乗れるまで乗るといいよ。」なんて、無責任なことを言ったもんで、父亡き後、7年も、あ~ぁ、出費が痛い・・と言いながらも持ち続けてしまった。

4日の月曜日は会社へ、火曜日は廃車の日なので、愛車とのお別れの記念撮影を日曜日に一人でしよう、と思っていたら、朝からの降雪で断念。息子と二人して写真に収めるべく最後のドライブをしたのは廃車予定の当日となったが、ガソリンが少なかったので近所を回って場所さがし。車の邪魔にならない場所って結構探すのが難しい。息子がふと思って行った先は墓地公園!考えて選んだのではなく、車が少ないとの理由だったがなんとも相応しい場所、と二人して苦笑。
海に近いホテルの前や、母のマンションの前で、と、場所を変えて撮影したけど息子が急かすので落ち着いて撮れなかった。何で撮影会か、と言うと、
こんなコマーシャルフォトをチラシのなかに見つけたから。それを見て、そうだ、こうしてお別れしよう! 
と、一人で写真のロケーションを頭に描いていた。娘にそれを見せたら即、「赤いドレスを来てモデルになろうか?」と言われ断った。赤い薔薇の代わりに今が旬の真っ赤なチューリップ10本とカスミソウにしたけど、カスミソウは甘すぎ。チューリップは20本は欲しかった。花びらを散らすのは止めにしたけど、写真はどれもパッとしなかったのは、そりゃぁプロじゃないも~ん。

 この車が後日スクラップされ、金属の塊になってしまうんだ、と考えると胸がキュンとなり、一週間の間、ションボリしてしまった。こんな古い車をタダで引き取ってもらえてラッキーと、最初は思ったが、やっぱりタダでは口惜しい~!

平成2年4月生まれのキミよ、18年間共に過せて嬉しかったよ。キミと安曇野へ、白馬へと旅をした、あの時小さかった子供が18才になって免許をとり、キミを使って走った時はどんなにかハラハラしただろうね。彼らにとってキミこそがファーストカーだったんだもの。本当にお疲れさま!そして長い間、有難う!

廃車とほぼ同時期に私も仕事を廃業した。廃者?敗者?実際には昨年いっぱいでそれまでの仕事をそっくり他社に譲渡。一月はその後の整理に追われていた。最後に菓子折りを持って会社に行ったのは今月4日の月曜日。ご挨拶を兼ね使い古したOLYMPIAのタイプライターを、処分してしまうんだったら、と、貰ってきた。今でこそパソコンが仕事全般を何でもこなしてしまうが、少し前までは前任者がやっていたようにタイプライターも併用していたのだ。クルクルッと紙を巻いてキーを叩く快感。しかし~家に持って来たはいいが、何に使おうとしているんだろう、私。思い浮かべるのは、年一回のX’masカードの宛名書きだ。
古きを捨て、古きを拾い、かぁ。古い私はだれが拾う?疲労?披露?

 



 


                   


輝くミッドタウン

2008-02-04 | 飲・食・店

   

ミッドタウンのイルミネーションの点灯が2月14日までとのことで、友人たちと久しぶりに
夕暮れ時の六本木へと繰り出しました。12月25日までのファーストクリスマスには
行き損ねたので、この日をすっごく楽しみにしていました。すでに数回も見に来て
いる友人が案内役でしたが、クリスマスをとっくにすぎたこの時期は、正面とガーデン、
そして桜並木沿いのライティングだけになっていましたが、思っていた以上に素敵!

 
正面入り口とさくら通り沿いの木立は、暖色系のライティング。約2,000㎡ある芝生の
ガーデンには、「星空」をイメージしたブルーと白のダイオードがぎっしりと、絨毯のように
敷き詰められ、中央にはミルキーウェイが走る仕掛けがしてありました。
寒空の中、青いダイオードの光りはますます寒々しく感じましたが、省エネで環境には
やさしいとのこと。手で触っても温かくありません。熱を持たない電球なんですね。

[環境にやさしい・・」のフレーズで思い出しました。今日の夕刊に、
     エコ表示「根拠」示して―あいまい使用が増加―
というタイトルでの記事が第一面にありました。考えて見ると、そう言われればそうだなと、
疑いもせずに表示された言葉を呑み込んでしまう素直さを反省しなくてはなりません。
えっ、こんな時ばかり素直になるって?でもぉ、まず疑ってみる、って世の中は侘しいぃ・・。
新聞記事によると、各会社で基準が統一されていないので消費者がどちらが環境によいか
比較することも難しい・・とのことで、環境省はそれらの指針となる「環境表示ガイドライン」
をまとめ、業界団体や各企業に協力を呼びかけるということです。その指針の一つが、
     「環境(地球、自然、オゾンなど)にやさしい」「グリーン」「無公害」などの
     漠然とした表現 や、対象が特定されない表示 は行わない
となるそうです。指針に法的拘束力はなく、既存のマーク類が使えなくなることはないよう
ですが、消費者受けとか小手先だけの安心感ではなく、各企業が宇宙規模での環境問題
を真摯に受け止め、利潤追求よりも明日の子供たちの為を思い、その子供たちが安心して
暮せるという前提を生産のベースにしていたら、環境を破壊するような生産物を利益目的の
為だけに作るという愚かな行為がなくなると思うのですが?自分だけがよければ、との考えと
無知の産物が現在の汚染された地球なんですもの。

 

さて、ミッドタウンにもどりますね。
青い絨毯の向こうには、赤色に染まった東京タワーがチョコンと姿を見せていました。
クリスマスまでは、館内のガレリアやコードヤードなどでも素晴らしい飾りつけが見られた
とのこと。ガーデンを一周し外回りの階段から上の階へ行き、やっと温かい館内へ。
寒いとトイレが近くなりますが、ミッドタウンのトイレは内装が木(木目調ではないでしょう?)
を主体に使っているのでキリリと聳えたビルのイメージよりか温かみがあります。床もウッド
フロアーの気がしましたね。(もう曖昧!)店舗もオリジナリティーを感じる店構えです。

目的第二弾はミッドタウンでのディナータイム。前回行って見たい、と思ったピザ屋さんの
「NAPULE」は残念ながらこの日は貸切営業でした。ショックぅ・・・!そこで思いだしたのが、
銀座のICONICに行った時たまたま知った、もう一つのコンランレストラン「BOTANICA」です。
たしかミッドタウンの4階にある筈と友人達に話し、じゃ行って見ようと言う気にさせました。
やったね。でも、4階に上っていくと分厚いドアがたった一つ。えっ、ここが入り口?
まずは、
言いだしっぺが重厚なドアを開け、中を見せて下さい、と頼み、皆にカモン!の
合図。奥まで案内してもらいながら、そのスマートでお洒落な雰囲気がいっぺんで私達の
お気に召してしまったのです。
外苑東通りに面したガラスのむこうにはテラス席もあるそうですが、冬場は使用せず、3月
からとのこと。テラスのガーデニングは婦人雑誌などでもお馴染み吉谷桂子さんが担当した
そうで、四季折々の自然が六本木のど真ん中にいて楽しめそうです。
4階なのにワイドに夜景が目に飛び込んで来、このビルの、このレストランに入って正解だ、
と、頷けるようなセンスのよさです。気取っている風なのに居心地がいいのはさすがコンラン!
雰囲気がとっても良いんですよ。窓際の席はずい分前から予約を入れないと無理とのこと。
次回は早めにばっちりと予約を入れて窓際を陣取りたいですね。
ディナーメニューは、3種類のコースから選ぶのですが、一番安いのにしました。プラスワインで
追加ごとにきりなくお高くなっちゃうんですものね。
まずはシャルドネの白ワインで乾杯!

 
★前菜は寒ブリのカルパッチョとハーブサラダ
 
★メインの魚料理には帆立貝とパンチェッタのグリル 黒トリュフのビネグレットソース

これじゃ少ない、と、更にグレードアップしたい方は肉料理とパスタ料理も付くコースをどうぞ。
メインが終わって、まだワインを楽しんでいる頃に、チーズはいかがですか~と、左下のものを
持ってきたのですよ。夜のディナーに慣れていない身には洒落ている~と、ひたすら感激。
数種類を選んで少しずつお願いしたら、右のようなプレートが運ばれました。これは暗かった
ので画像処理して明るくしましたので雰囲気は出てないのですが、内容がわかるでしょう?
チーズの中に干しぶどうやクルミも添えてありました。これは別料金・・・?

N

デザートには右のタルトポムとアールグレイアイスクリームを選びました。パータフィロという超
薄い生地で包んで焼いたタルトで、上品で美味しかったのですが、写真にすると地味なので
友人の頼んだ苺のミルフィーユ野いちごとリュバーブのシャーベット添えの方も画像アップです。
アイスクリームやシャーベットの形にエッと思いませんか。お味はとてもよかったですね。

 

これがコースの最後か、と思ったら、なんと、プチ菓子の並んだプレートが二皿運ばれて
来ました。えっ、三人なのに何で二皿かしら?これも別料金?おばさんはまた囁きます。
                    
 思い切ってお店の人に尋ねたのは、私では

 なくて友達のほうでした。お菓子はサービス
 だそうで、チーズは別料金ということがわかり
 ちょっと嬉しいプレゼントを戴いた気持ちに
 なりましたね。 さらに、お喋りに花がさき、
 もう一杯コーヒーをいただきたいね、と思って
 いたら、お替りはいかがですか、と来たでは
 ありませんか!こういった、お客の心理を
 何気なく見通した心遣いのあるお店って、
 絶対に又リピートしたくなるもんですね。

又、ブログ記事が長くなり、イルミネーションとレストランを分ければよかったと思いました。
マイブログが連日の寒さで滞りがちですが、ミッドタウンに行ったのが1月30日。書き出したのが
2月4日。暗めだった写真を加工して入れなおしたのが本日、つまり、2月7日ということで、
一応書きだしの日付けでupしようと思います。一週間前の記事となってしまいましたが、
今週の出来事を近日中に手短にupする予定で~す。