ビアンカの  GOING MY WAY ♪

昨日・・今日・・そして明日
   人生は ・・・ダバダバダ・・・

癒しのベイマックス

2015-10-01 | cinema

8月から、なにかと動きが取れない日々が続いている昨今です。
そしてあれよ、という間に10月になってしまいました。信じられない速さです。
年末年始が視野にばっちり入って来るんですから、いやになっちゃう。

ヒューヒューと音を立てて突風吹き荒れている窓の外をチラ見しながら、二日ぶりに
パソコンの前に座りました。まずはメールチェック、な~んて言うけど、出してもいないのに
お構いなく届いてしまう類のメールの数々にチェックをいれて削除、の作業から始めます。

ブログはストップしたまま、でしたが、たま~に覗いて、なにか近況でも、と思ってはやめ、
の繰り返し。今日から10月だから、・・・・、でも9月になった時も同様に、9月1日の
日めくりカレンダーをデジカメで撮ってアップしよう、と、やりかけたのに、結局気力なし。
今日は、そうだ、昨日見たDVDのことにしようか、と、ちょっと本気になりました。


昨夜、「今日、職場からDVD借りてきたので一緒に見よう」、と、娘が声を掛けてきました。
最近、映画にもご無沙汰だけど、すでに時は夜の11時過ぎ。こんなに遅い時間から・・・
と一瞬ためらいましたが、「一緒に見よう」という彼女の言葉、なぜか半強制的に聞こえる(笑)。

半ばお付き合いで見たDVD映画は、あの「アナと雪の女王」を大ヒットさせた、
ウォルト・ディズニー アニメ ーション スタジオ制作の、『ベイマックス』。日本でもとっくに公開
されたようですが、私、この映画があることも知らなかったし、こんな膨らんだキャラクターの映画
など、知っていたとしても、見ようとは思わなかったでしょう。

クレイジーなロボットオタクの学生たちと、よちよち歩くマシュマロマンのようなケアロボットが
登場する3Dコンピューターアニメーション・アクション・ファンタジー映画なのです。



サンフランシスコと東京をミックスした「サンフランソウキョウ」という架空の都市が舞台で、
東京やサンフランシスコの風景が織り交ざって出て来るし、登場人物も国際色豊か。
主人公「ベイマックス」は、「医療用空気注入型ソフトロボット」から応用したそうで、そ
の体形は、日本のアニメに触発されている製作者たちが、ジブリ映画「となりのトトロ」のトトロを
イメージしたものを、との考えがもとになったとのことです。

結果として、ドキドキハラハラしながらも楽しんで見られたし、最後はケアロボットの行動に、
言葉にほろっとさせられました。
今、私がそばにいてほしいのはこんなロボットかなぁ。

世を去ることは、生まれ出てくるのと同じで、この世の中においては日常の事なんだと
理解をしていても、悲しみが伴います。握っている手のあたたかさがいつまでも続くとは
思わないけど、まだまだ大丈夫な気がしてきました。
たかがロボットなのに、ベイマックス、優しい~!

 


映画「日本と原発」

2015-02-15 | cinema

ドキュメンタリー映画「日本と原発」の有料試写会に行ってきました。
渋谷まで見に行くかどうしようか、と思っていた矢先、幸運にも、わが街の市民プラザで一日間だけ上映されることになったのです。

東日本大震災にともなう原発事故発生から、もうすぐで4年が経ちます。あの時のショックが薄らいでいき、笑顔がもどるのは良いとしても、解決できていないことが山積みなのに再稼働を推進するとは、どういう考えに基づくのか訳がわかりません。なければ起こらなかった事故です。もっと真剣に考え、国民の総意をくみ取るべきだと思うのですが、それを阻止している大きな壁って、一体なんでしょう。

日頃の疑問が少しは解消できるかも、と、都内まで行ってでも見てきたいと思っていたので、その日を待っていました。当日、昼の部に行ったら60名の定員がすぐにオーバーし、更に10名ほどに入ってもらって締め切ったとのこと。残念でしたが、近所なのでそれでは夜の部にと、少し早めに出かけました。

「安心で安全な地球を次世代に残すには原発はいらない」と、各地の原発運転差し止め訴訟などを主導する弁護士の河合弘之氏。東京電力福島第一原発事故後も、脱原発が世間になかなか浸透しないもどかしさを感じていたところ、友人から「映画を作ったら」と言われたことがきっかけで初監督した映画です。最初は知合いの著名な映画監督に依頼したが、作れば干される、と、断られたそうです。

 

有名企業を取り巻く多くの裁判で勝ち続けてきた辣腕弁護士・河合弘之。
しかし、河合の人生後半戦の一大事業と位置付けた原発訴訟は、負け続けだった。
何年続けても、どんなに方法論を工夫しても、勝てなかった。
逆襲弁護士と呼ばれるタフな河合だが、負け続ける原発訴訟にその闘志は弱まっていた。
そして、2011年3月11日。
東京電力福島第一原子力発電所で原子力発電史上最悪の事故が起きた。
河合は決心した。「絶対にあきらめない」。

これは、弁護士河合弘之と盟友弁護士海渡雄一、訴訟を共に闘う木村結の3人が多くの関係者、有識者にインタビュー取材を行い、現地での情報収集や報道資料等を基に事故に巻き込まれた人々の苦しみ、原発事故を引き起こした背景、改善されない規制基準、エネルギー政策のウソと真実を追求したドキュメンタリーである。

「裁判はたったひとりでも正義をかけて闘える民主主義の安全弁みたいなものだ。だから、僕はひとりでも闘う。でもそれだけじゃ、みんなに伝わらない。ひとりでも多くの人に真実を伝えるには、やはり、映画しかない」(河合弘之) 
~パンフレットより~

自然の前でも、作り物の前でも、成すすべもなく無力で混乱に陥っていた日本・・・。地震国だから、ではなく、人間が制御できないものには、どんなに便利なものでも手をだしてはいけないんじゃないですか?
あの時感じた気持ちを再び強く思いかえすことが出来ただけでも良かったです。国民投票という手もあったのですね。

「私たちは原発で幸せですか?」という問いに、真剣に向き合いたいと思いました。

次回は、下のパンフレットにある、同県でもとても遠く感じられる千葉市での開催です。オフィシャルサイトでも開催地などが見られます。

 

オフィシャルサイト

みんなで決めよう「原発」」国民投票


大切なのは、自分を解き放つこと。

2012-04-23 | cinema

 

何年か前、ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団に興味を持ったのですが、2009年にピナが癌で
他界し、とても残念に思っていました。
それが、嬉しいことに今年は2本の上映映画を通して、彼女とその世界を垣間見ることができました。

ヴィム・ヴェンダース監督の3D映画、「ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち

いやぁ~その個性的なパフォーマンスに圧倒されっぱなしでした。
最初はそれらの表現にどういう意味があるのかしら、と、考え込まずにいられないほど
風変りに思えました。しかし、体と心を思い切り解き放った、演劇的要素の多い彼らの舞踊は、
見ているうちに次第に、この世に同じ人間は一人としていないし、各々が愛おしい個性的な存在なのだ
ということがヒシヒシと伝わって来たのです。その時にはもうすっかりピナの世界に引き込まれていました。

 

そして、「ピナ・バウシュ 夢の教室」です。



これはピナの指導風景を収めた、生前最後の公式映像とのこと。
誰一人としてダンスの経験がない、育った環境もばらばらな少年少女を集めて、ピナの代表的作品
コンタクトホーフを 十か月という決められた期間で習得し舞台に立つという、まるで
「ベルリンフィルと子供たち」を思い出してしまうような内容だと思いました。

世界的な舞踊家、ピナ・バウシュのもとに、40人のティーンエイジャーが集まった。演劇好きの少年、
ロマの子、不慮の事故で父を亡くした少女やヒップホッパー…。性格も家庭環境もバラバラで、ピナの
名前すら知らない彼らに共通するのは、誰一人として、ダンスを習った経験がないこと。そして、たった
10ヶ月後に、ピナ・バウシュの代表的作品「コンタクトホーフ」の舞台に立つこと。ピナ自身が企画した、
この無謀とも言える挑戦を実現するため、ヴッパタール舞踊団で活躍したダンサー、ベネディクトとジョー
による、毎週土曜の猛特訓が始まった。ピナも何度も稽古場に足を運び、子供たちと語り合う。
慣れないダンスに恥じらったり、弱音を吐いてばかりの少年たちは、本当に大勢の観客が見つめる舞台で
自分を表現できるようになるのだろうか…。

踊ることは、自分を解き放つこと。
誰もが内に秘める優しさと暴力、純真な心、その全てをさらけ出すことなのだと。

ダンスを習った経験がなくても、踊れる。歌も習わなくたって見よう見まねで歌えるものだ。
いくつになっても可能性はある、と信じればあるんだ。ない、と思えばないんだ。

 


記録として~Myシネマトーク

2011-10-30 | cinema

最近は一ヶ月に一回ほど映画を見に行っています。
レンタルを併せたら二回ぐらいになるかな。
時間が経つにつれ、内容があいまいになり、何を見たか忘れることも増えつつあり、たんに忘れっぽいお年頃であるからなのか、心に残る映画が少ないのか、感受性が鈍感になってきているのかよくわからないけど、そのとき面白い、と感じてもその感覚が長く残らないことが多いのは残念なことです。
レンタルしたものは忘れることが多く、まだ見ていないと思って再度借りそうになったり・・・、少し前ならありえないことがあり得ることになってきて、もういやになっちゃう~!ブログに残せばまず忘れることはないだろう、と、直近の4か月の間に見た映画を簡単にメモっておきましょう。

しちがつ

アカデミー賞受賞した映画ということで見に行った「ブラックスワン」。
白鳥の湖、バレー映画、などと思って行ったらとんでもないことに!
まるでホラー映画をみているようで、それが苦手な私にはあと味がよくなかった。
あとで思い出すのはゾッとする場面ばかり。映画とわかっていても、ウィノナ・ライダー扮する元プリマ、ベスの衝撃的なシーンには目を被った。
現実と幻覚が入り混じっているので混乱してしまうし、座席を立つころは疲労感でいっぱい。映画としては心理描写がうまく出ていて、常になにか起こりそうでドキドキしっぱなしなので、観客を惹きつけてやまない?という意味では成功しているのかもしれない。

 

 

 

はちがつ

偶然、母宅にいたときテレビで見た、NHKドキュメンタリー「ふたり『コクリコ坂・父と子の300日戦争~宮崎駿×宮崎吾朗~』」。
宮崎駿と息子の吾朗を10ヶ月にわたって密接取材したこの番組は、天才肌の父と、アニメーション監督としてまだ経歴の浅い息子との間に生じる意見の相違、戦い、葛藤などが生々しくも率直に語られ、すっごくおもしろかった。厳しい言葉を投げつける父の背中をいつまでも睨み付ける吾朗。そんなときスタジオジブリ代表取締役の鈴木敏夫氏があいだを取り持つように登場すると、見ている側~私~も少しホッとしたりして。
「コクリコ坂から」をすぐに見に行かなきゃ、という気にさせてくれました。
で、早速見に行きました。
時代背景が私の年代にも近いから、アニメのストーリー展開には意外性を殆ど感じない、すべて想定内におさまるという平々凡々さ。物足りなさ。なのに、見終わったときにニッコリしたくなるような心境になるんですよね、この映画は。幸せな気持ちになりました。3.11体験後に出来上がったということも映画になんらかの影響を及ぼしてしているのかも知れません。
バックに流れる九ちゃんの「上を向いて歩こう」の歌、全然古さを感じさせないのが凄い!
アニメを見るのは「ファンタスティックMr.Fox」以来、今年二本目。(だったっけ?)

くがつ

イクスピアリで6本見ると無料鑑賞券を一枚もらえます。前回はその一枚を使い忘れてパーにしてしまったので、今度はさっさと使おうと見に行ったのが「ライフ~いのちをつなぐ物語」。予告を見て絶対見ようと思っていたのです。日本語のナレーションとミスチルの歌がぴんとこなかったけど、カメラワークが素晴らしかった。いともカンタンに命が奪われる大自然の中で、必死に生き延びようと知恵を働かせている生き物たち。人間がどれほど「護られている」存在であるかを再認識しました。太古の昔から今まで、途切れることなく繋がったからこそ存在する自分という命が、本当に奇跡としか言いようがないと思うし、全ての生き物たちの命も心からいとおしくなりました。

ビデオでは、この月に、「カポーティー」と「ゴスペル」を借りてきて見ました。カポーティーのねっちりした喋り方が耳にこびりついてなかなか離れなかった一方、ゴスペルのほうは、映画を見るというよりも単純にゴスペルが聴きたくて借りたのですが、大正解でした。Yolanda Adamsなどの素晴らしい歌声を堪能できるだけでも充分に楽しめたことでした。

じゅうがつ

昨日の夕方、青山にあるギャラリーに行ったら、最終日だった為か、もうお片付けをしていて見られませんでした。ネットで知って楽しみにしていたのに、、、時間を確認し忘れました。せっかくここまで来たのだから青山散策といこうかな、とも考えたのですが。ハッと気が付き・・・・降りたばかりのメトロに又飛び乗り、向かったのは神保町。
イタリアアカデミー賞16部門ノミネートされ、主要三部門受賞し、更に各国映画祭で29部門受賞舌と言う映画、「やがて来たる者へ」を岩波ホールで見て来ました。

第二次世界大戦中の歴史的事件「マルザボットの虐殺」を、8才のマルティーナという女の子の目を通して映像化しています。

マルザボットの虐殺
1944年9月29日未明から10月5日までの8日間、北イタリアの山村で起きたナチス・ドイツ軍による虐殺事件。パルチザン掃討を目的としていたが、犠牲者771名のうち、多くが子ども、女性、高齢者だった。
岩波ホールHPより)

生まれたばかりの弟を自分の腕の中で亡くして以来、口をきけなくなってしまった少女、と言う設定なので、女の子は終始無言です。が、その眼差しの向こう側には、迫りつつある戦争、そしてそれに村が、家族が、次々と巻き込まれていく姿が映し出され、緊迫感で胸が押し潰されるほどでした。これでも人間と言えるのか、と感じざるを得ない残虐性を引き出す戦争という魔物。少女の目は、敵(ナチス-ドイツ軍)と味方(パルチザン)がどっちがどうなんだかわからないほど、狂った人間の姿をじっと捉えているのです。 人間はなぜ戦争をするのだろう。なぜ抵抗しない人を敵という理由だけで殺せるのだろう。殺人をゲームのように犯している青年たちだって、溯れば父母から祝福を受けて生まれてきた人間なのに、いったい何にどう洗脳されてしまったのだろう。そして現在も、懲りずに世界のいたるところで起っている戦争。やがて来たる者へ、私たちはなにをどんな形で残せるものか、考えてしまいました。
戦争を経験したことのない私ですが、これ以上放射能で汚染された地球なんか絶対に残したくないです!

「やがて来たる者へ」オフィシャルサイトはこちら

 

神保町界隈は例の神田古本まつり開催中でした。古本の祭典は11月3日まで続きます。

 


ソーシャル・ネットワーク

2011-01-30 | cinema

 ずっと気になっていた映画を見て来ました。去年、初めてfacebookのアカウントをゲットしたときは、創始者が誰か、など全く知らなかったし興味もありませんでした。
単にアカウントを持っているだけの私にとって、原則実名登録のfacebookにはとても抵抗がありましたし、平気で誕生日や出身校などを書き込んだ上、本人の写真を含め沢山の写真を投稿している子供たちのサイトに不安を感じていました。「自分が許可して友達にならないと見れないんだから安全よ。決まった人しか見れないようにも出来るし。」と言われたってねえ。友達の数が数百人というけど、許可するしない、をどのような基準で決めているんだろう、と、昔の若者はつい警戒心でいっぱいになります。

そんなこともあってフェイスブック創始者、マーク・ザッカーバーグが主役として描かれたデヴィッド・フィンチャー監督の映画「ソーシャル・ネットワーク」は絶対見に行こう、と思っていたのです。

それはハーバード大学寮の一室でした。この実名交流サイトの最初の計画が生み出されたのは。それも弱冠19才の学生が、ガールフレンドに振られたようなたわいない動機が発端だったなんて。動機が何にせよ、“おたく”というか、ナード的なマークの性格が、振られた理由の一つだったようだし、5億以上もの人間が利用するサイトを創り出せたのもその性格があってこそ、だと感じました。
              
          
        

映画はとてもよく出来ていて、最後までスクリーンに引き付けられっぱなしでした。喋って喋って喋り捲る映画で、字幕を追うのも大変でしたが、その中にもアメリカ的ユーモアが随所に感じられたし、終りかたもよかった。ああ言えばこう、と、呆れるほど人の怒りを誘うような答弁を鉄砲のごとくに発言する
人間が、無言になるときに見せる表情のほうにより雄弁さを感じたのは私だけでしょうか。

             

自分たちのアイディアを盗んだ、と訴えるウィンクルボス兄弟に対しての、ハーバード大の学長の言った言葉が小気味よかったです。盗られたら新たに創り出せばいいだけの話じゃないか、的な台詞でしたが、さすがハーバード。優秀な頭脳は護りより創り出すことに使用せよ、ってことでしょう。その双子兄弟を初めて見たときに言った台詞には笑っちゃいました。また、ナップスターの創設者、ショーン・パーカーがマークに与える強力な影響力が原因で、それまで共に計画を練り資金を提供してくれた親友エドゥアルド・サべりンとの仲にひびが入り、最終的には裁判沙汰になってしまいます。ウィンクルボス兄弟との訴訟と併せて二つの訴訟が、過去(と言っても2~3年)を振り返りながらストーリーは進んで行くのです。
ショーン・パーカーの言った台詞の中で、「VICTORIA'S SECRETというレディースウェアの会社設立にまつわる話しが出てきましたが、娘のところにカタログが届いていたり、注文もしているようなので興味津々に聞いていました。通信販売が主な会社ですが、カタログにスーパーモデルを起用して有名になったとか。そのモデルだよ、と言って映画の中でショーンが紹介していましが、セクシー路線の通販カタログの中身にはドキッとするようなランジェリーが多々あり、親としては悩ましい限りでした。(余計なことでした!)
  

       

エンドロールには、“この作品は事実に基づき、随所に創作を加えたドラマです”、と記されていましたが、どの部分が創作なのかはわかりません。facebook側がこの映画にいっさい協力しなかったとは言え、アーロン・ソーキンの脚本は実に素晴らしい。マーク役のジェシー・アイゼンバーグ、エドゥアルド役のアンドリュー・ガーフィールド、ショーン・パーカー役のジャスティン・ティンバーレイクなど、ピッタリの味を出していました。マークの元ガールフレンド、エリカ役で出ていたルーニー・マーラはフィンチャー監督の次回作「ミレニアムドラゴン・タトゥーの女」の主演女優に選ばれたとのこと。

私にとって「ソーシャル・ネットワーク」は、これまでに数々の賞を受賞し、次回のアカデミー賞に幾つもノミネートされていることに全く異議なし、の映画と見ました。そして、まだ若い実在の人物たちの今後の活躍が益々気になりそうです。
特に「インターネット時代のビル・ゲイツ」と呼ばれ、米フォーブス誌の2010年版世界長者番付で「世界で最も若い億万長者」となった26才のマーク・ザッカーバーグ氏。若くしてトップに踊り出たら、あとは落ちるしかないじゃないですか。親ほどの年齢の私の視線から見ると、なんとなく気掛かりなのですが・・。しかし、健康なら平凡でいい、の世界の住人ではないですから、余計なことでしたね。

       

        SOCIAL NETWORK ←オフィシャルサイト

シネ・イクスピアリでは「最後の忠臣蔵」や「アンストッパブル」も上映中だったのでチケット売場で一瞬迷いました。「デザート・フラワー」は、見たかったのにもう終わっていました。早すぎ!

右も左も若いカップルで焦ったけど、そんなことを忘れて映画に没頭し、帰宅後すぐにブログ投稿したくなったのも、映画の勢いがわが身に乗り移ったから?ぐずぐずしていたら即、先を越される厳しい業界には付いていけないけど、ブログ投稿ぐらいなら、私にもできるもんね。

 

この記事の前に投稿予定のブログがまだ終わらないのですが、後日、投稿することにします。
投稿記事を書きながら観戦していたサッカーアジア杯決勝 対豪州戦。ヒヤヒヤで見たくなかったけど延長後半でやっと決めてくれましたね。PK戦にならなくてホッとしました。
           アジアカップ優勝おめでとう!!
 

 


ハーブ&ドロシー上映会

2010-10-21 | cinema

このビルの53階展示室内で行われた映画上映会に行って来ました。
イザ・ゲンツケンの「薔薇」が、夜空を見上げるように聳え、暗い中で眺める光景は
どことなく幻想的。ビルとバラの両方を画面の中に上手く入れようと、無理な姿勢で
カメラを構えました。場所は66プラザ内ローズガーデン。ベンチもあるちょっといい空間です。(六本木ヒルズのパブリックアートのページは
こちら

  アージェント・トーク003:映画『ハーブ&ドロシー』上映&トークセッション
「アージェント・トーク003」ではニューヨーク在住の現代アートコレクター、ヴォーゲル夫妻の軌跡を追ったドキュメンタリー映画『ハーブ&ドロシー』(11月中旬より渋谷イメージフォーラムほか、全国各地で公開予定)の
先行上映会、および佐々木監督とゲストを招いてのトークセッションを開催
します。

『ハーブ&ドロシー』
郵便局員と図書館司書だったヴォーゲル夫妻のコレクションは1962年の結婚
を機に始まり、ミニマル・アートやコンセプチュアル・アートを中心に総計約 4000点にもなります。自らの審美眼を通じて地道に築き上げられたコレクションは、アーティストや作品への愛情に満ち溢れています。夫妻の素顔を垣間みることのできる本映画は、人生の豊かさや夫婦の生き方、アートのよき理解者となって支援し次世代へと手渡していくことの大切さをも考えさせてくれるドキュメンタリーです。(森美術館HPより)



http://www.herbanddorothy.com/jp/

この映画を初めて知ったのは4月8日のここで。
記事を読んだだけで映画にとても魅力を感じ、次なる情報を待っていました。
今月10日には、六本木ヒルズの森美術館内でも先行上映会が有ることを知り、すぐにネット上で申し込みしました。先着100名とのことだったので、夫にも話し、彼の分も即、申し込みました。当日会場で会費一人1500円を支払っての入館でした。又、入館料には11月7日まで使える「ネイチャー・センス展」のチケットも付いていたのです。再度六本木まで足を運ぶかどうかはわかりませんが、トークセッションもあるこの上映会、とってもお得感があって魅力的~。

上映会場は普通の展示室に椅子を並べただけなので、前の人の頭が邪魔でしたが映画館ではないので仕方ないですね。

身長150cmにも満たないハーブ&ドロシー・ヴォーゲル夫妻が、ごく普通の慎ましい生活の中で、ミニマル・アートやコンセプチュアル・アートを中心にした現代アートの収集を自分達の人生の目標として歩みはじめてから約40年。気がつけば、2000点以上ものアート作品が1LDKの狭い部屋のありとあらゆるスペースに溢れんばかりの状態に。

ドロシーの稼ぎは生活費に、ハーブのそれを作品の購入費に当てていた二人ですが、コレクションの基準はいたってシンプルで、自分たちのお給料だけで買える値段であることと、1LDKの小さなアパートに収容できるサイズであることでした。その基準を叶えたのが「現代アート」だった、というところです。

当初は家賃に追われて生活するのが精一杯の売れないアーティストでも、数十年後の姿を誰が予想できたでしょう。二人が気に入って買い付けた作家たちのほとんどが20世紀アート史に名を残すアーティストとなっていったのです。しかし、二人がコレクションをする上での約束事は、それらを絶対に転売しない、ということ。やがて、国立の美術館であるナショナルギャラリーから寄贈の依頼が・・・・。

全てが実話で、二人はまだNY在住です。
こんなユニークで素敵な二人に注目し、映画化を実現させ、数々の賞を獲得した方が日本人女性で、それも彼女の初めての作品だ、とのことに感嘆せずにいられません。

映画終了後のトークセッションでは、佐々木芽生(めぐみ)監督とアートコレクターの宮津大輔氏が、モデレーターの片岡真実さん(森美術館チーフ・キュレーター)の質問に答える形で進み、最後に質問などを受け付けました。宮津氏はサラリーマン・コレクターとして有名な方のようです。サラリーマンだと、会社の合併、吸収、倒産などがあると即、生活への影響が深刻となるが、ヴォーゲル夫妻は二人とも公務員だったから、生活の土台は安定していたと思う、とか、二人に子供がいたらコレクションどころではなかったのではないか、など、予定の時間をオーバーしての、なかなか面白い内容だったと思います。どんな質問に答えた時だか忘れたけど、この
映画を見たドロシーが、映画の中での自分達のすごさにビックリしたり涙したりしたことや、唯一の不満が、自分達の部屋が汚く乱雑に見えたことだった、とか、映画にはない裏話などが聞けました。

たった一度しかない一生で、二人が同じ目標に向かって生活をまるごと楽しんでいる姿は言葉で表わせないくらいすてきです。アーティストたちを自分達の世界に巻き込んで友達にしてしまう小さな巨人、ヴォーゲル夫妻。手を取り合い肩を寄せ合って歩いている姿や、二人の視線の違いがとても印象的な、心に残るいい映画でした。彼らの飼い猫も~ちっとも可愛くない~と最初、思ったけど、なかなかいい味だしてました。

来月11月13日から渋谷のシアター・イメージフォーラムでの上映が決定したことがここに書かれていました。前に坐る人の頭が邪魔しない場所で、ぜひもう一度見たいと思います。紹介してくださったさとなおさんに感謝です!

森ビル1階の出口ドアと床がこのようにお洒落な映画祭のPRとして使われていたので、思わず撮らずにいられませんでした。都会にはカタチが残らないアート?も溢れているんですね。消す作業ってどうなんでしょう。

六本木ヒルズは広くて歩きにくく、時々どこを歩いているかわからなくなります。で、ちょっとカフェ、というとき、探し歩くのが大変で、結局以前入って迷わずに行ける場所になってしまうんです。

この日は上映中にお腹が鳴らないよう、めんどくさがる連れを自分好みのカフェまで歩かせ、軽くお腹を満たしました。たしかそこは「エスパス・ブルディガラ」だったのに・・・名前が「けやき坂ベーカリー」になっていました。中の様子はそのままだったと思うのですが、たまにしか来ないからショップもレストランもけっこう入れ替わっているのかもしれません。トップ画像のローズガーデンだって、以前は無かったと思うんですが。

帰宅したのはすでに夜の11時を回っていました。なのに「腹減った」と、ちゃんと食べる人が一名と半分、いました~。二人で面白おかしく人生をエンジョイしながら歳を重ねて行くにはどうしたらいいか・・・考えなくちゃ。って、もうかなり重ね損ねてはみ出した部分多し、だけど、残りの部分をどう調整するか、それが問題だ。

★投稿日時は書き出した日で、実際に投稿したのは25日が終わる頃でした!
 

 


映画に心満たされて♪

2010-08-09 | cinema

先週TSUTAYAへカードの更新に行き、無料レンタルしてきたのは、これ。
 Buena Vista ☆Social ☆Club  

ヴィム・ヴェンダース監督の10年ほど前の映画です。数年前の私のバースデーに、娘から同名のCDを貰っていました。とてもリズミカルなキューバンミュージックでしたが、どんな人たちが歌や演奏をしているのか、全く調べずに聴いていました。メリカのミュージシャン、ライ・クーダーが、その昔キューバの有名なミュージックホールだった「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」で活躍していたミュージシャンたちの足跡を辿り、探し当て、共にセッションを組み、コンサートを成功させるまでを描いた映画なのですが、CDの方が先に出て世界的な大ヒットとなりました。

映画はアムステルダム公演から始まりますが、最後はカーネギーホールでのコンサートに行きつきます。
70才近くから90才台までの、一人一人の生い立ちや演奏・収録シーンを、キューバの街並みなどを織り交せながら、ドキュメンタリー仕立てにしたこの映画を見て、音楽家はどんなにブランクが長かろうと、心で肌で、音楽・楽器をしっかりと覚えているんだ、と、老ミュージシャンたちの素晴らしい音楽センスに鳥肌が立ちました。

過去の人に再びスポットが当てられ、観客が熱狂して大きな拍手で彼らを迎える、という筋書きはよくあるでしょうが、ドキュメンタリーだからこそ、そして彼等が老齢にして現役並みプラスαな部分に溢れているからこそ、堪らないワクワク感と大きな満足感を貰えるんでしょうね。

ライ・クーダーには惚れぼれしちゃったし、(彼の息子も一緒に演奏しているんです。)イブライム・フェレールの歌にはしびれっぱなし。彼はライに探されるまでは靴磨きをしていたとか。どんな仕事だって恥ずべきことはない、と明るく言い切る!人間とは何ぞや、を、とことん知り尽くした爺さんだ。最年長のコンバイ・セグンドもしかり、92才にして「人生でステキなのは花と女とロマンスさ」と言っているんですからね。ピアニストのルーベン・ゴンザレスも、「私がこれまでの生涯の中で聴いたもっとも偉大なピアニスト」とライ・クーダーに言わしめるほど魅力的。でも・・・彼等の今は?と調べたら、残念ながら もう現世では会えないことがわかりました。日本で公演のあったことも知らなかったので、とても惜しいことをしました。
こんなにいい映画、どうして私、今まで見なかったのかしら。
映画の一場面をYou Tube で探したので、よろしければ。
Chan Chanです

メンバー

  • ファン・デ・マルコス・ゴンザレス Juan de Marcos González
  • イブライム・フェレール Ibrahim Ferrer (1927年2月20日 - 2005年8月6日)
  • ルーベン・ゴンザレス Rubén González (1919年5月26日 - 2003年12月8日)
  • ビオ・レイヴァ Pío Leyva (1917年5月5日 -2006年3月23日)
  • マヌエル・”プンティージ”・リセア Manuel "Puntillita" Licea
  • オーランド・”カチャイート”・ロペス Orlando "Cachaito" López(1933年 - 2009年2月9日)
  • マニュエル・”グアヒーロ”・ミラバール Manuel "Guajiro" Mirabal
  • エリアデス・オチョア Eliades_Ochoa
  • オマーラ・ポルトゥオンド Omara Portuondo
  • コンパイ・セグンド Compay Segundo(1907年11月18日 -2003年7月13日)
  • バルバリート・トーレス Barbarito Torres
  • アマディート・バルデス Amadito Valdés
  • ヨアキム・クーダー Joachim Cooder (ライ・クーダーの息子)
  • ニック・ゴールド Nick Gold (World Circuitのプロデューサー)

    (注意)生年月日は物故者と判明しているメンバーのみ記載。(ウィキペディアより)

 

さてその翌日は、友人から映画へのお誘い電話をもらっていたので、シネイクスピアリへ。まずはシネマ前の青龍門でランチをしながら アリエッティか、インセプションか、で、顔を見合わせました。
選んだのは、
借り暮らしのアリエッティ

これは、イギリスの作家メアリー・ノートンの「床下の小人たち」を、スタジオジブリが映画化したもの。

監督は「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」「崖の上のポニョ」で原画、「ゲド戦記」で作画監督補を務めた米林宏昌。企画・脚本に宮崎駿。
身長10センチの小さなアリエッティ一家は、人間が住む家の床下で、さまざまな生活品をこっそり借りて暮らしていた。彼らの掟は「決して人間に見られてはいけない」ということ。しかし、アリエッティはその家に引越してきた少年・翔に自分の姿を見られてしまう。(webより)


前の晩に見たものとは全く趣きの異なるアニメ映画ですが、さすがジブリ。
今回もすこしハラハラしながらも、素直に楽しめました。隣に坐っていたのが小学生の女の子。いじわるな人が出て来たとき、この人きらい!と小さく叫んでいたのが可愛いかった。


次の日の夜は、レンタルしたもう一本を見ることにしました。三日連続で映画を見るなんて久し振り~。

画家と庭師とカンパーニュ

監督:ジャン・べッケル
画家:ダニエル・オートゥイユ、
庭師:ジャン・ピエール・ダルッサン

パリで成功した画家がカンパーニュの実家に舞い戻る。長年放ったらかしだった庭の手入れに庭師を雇うが、現れたのは小学校時代のいたずら仲間だった。家業の薬局を継がず芸術の道を選んだ画家と違い、国鉄に就職し勤め上げた後、念願だった庭師を始めた男はずっと地元で暮らし、愛する妻と慎ましくも幸福な家庭を築いていた。再会を喜ぶ2人はその日から過去や将来や現在について様々に語り合い充実した時を過ごす。(webより)

フランス・カンパーニュ地方を舞台に、中年の男性二人の友情や人生をを淡々と描いた映画です。職業上の地位や収入の差は、人の幸不幸を左右するほどのものではない。大切なのは、足るを知ることだ、と、庭師はわきまえているように見える。自分の人生を謳歌するには、周囲と比べる必要はない。自分の物差しで計ればいいだけ。そのままの自分でいられることと、共有できるユーモアと会話、仕事を愛すること・・・そんなことこそが大切だ、と、言葉や理屈ではなく、日々の暮らしから それらがにじみ出ている庭師の存在が大きかった。
生きる意味がおぼろげながらわかってくるころは、死を意識するころと重なるのでしょうか。実に会話の多い映画ですが、静かにさりげなく交わされる言葉の応酬のなかに、人生へのヒントが隠されているような映画でした。

レンタルDVD二本の共通点は、若者の影が薄く感じられるほど、中高年の魅力が圧倒的なこと。最初から最後までリラックスして気持ちよく見られたこと。ストーリー性は希薄で大きなアクションもなく淡々としているのに、飽きるどころかもっと続きを見たくなるほど魅力的な映画だったということでした。


笑って泣いてしみじみと

2010-05-23 | cinema

  

昨日、メゾンエルメス ル・ステュディオの上映会に行って来ました。今回は、ロベルト・ベニーニ監督・脚本・主演の「ライフ・イズ・ビューティフル」。
内容を調べもせず、この写真の印象だけを抱いて見にいったので、幸せそうな表情の家族が、ある日突然ナチスのユダヤ狩りに巻き込まれ、強制収容所に送り込まれることになるとは、映画のタイトルから考えても意外でした。

父親の口から聞いた収容所での体験談からはじまり、ホロコーストについての歴史的事実の調査、生存者からの証言などを通して、ベニーニ監督の作り上げた作品は、史上稀なる悲劇を、コメディーを交えた人生賛歌へと至らしめたのです。

いただいたパンフレットの中に、ロベルト・ベニーニの言葉が載っていました。

   皆さんは、なぜこんな悲しい、今世紀最大の恐怖を笑いの種にするのかと
   言われるでしょう。しかし、これは物ごとの悲劇性を和らげる物語、深刻
   さを軽減する映画なのです。なぜって、人生は美しいものなのですから。
   恐怖の中にも希望の芽があり、あらゆる禍いに抵抗する何かがあるのです。
   トロッキーを思い出しました。彼が耐え忍んだすべてのことを。
   彼がメキシコ・シティーのトーチカの中でスターリンの刺客を待っていた
   こと。庭にいる妻を見つめながら、「いろいろなことがあるけれど。人生
   は美しい。生きるに値するものだ」と書いたことなどを。
   笑うということは、私たちを救います。物事の別の面、非現実的で楽しい
   面を見たり、その別の面を想像することができれば、小枝のように折られ
   たり、ひきずられずにすむのです。長く長く感じられる夜をやり過ごすこ
   ともできます。それにだれかを攻撃しなくても笑わせることはできます。

主演のロベルト・ベニーニが、「90年代のチャップリン」と絶賛されたほど、滑稽な道化役を、まるで地で行っているように演じると同時に、悲哀をも感じさせる演技は、人々の心を掴んで離さないほど素晴らしいと思いました。悲劇の涙を、最後には感動の涙にかえてしまうんですから。

以下も、パンフレットに載っていた、フェデリコ・フェリーニのベニーニ評。
私も全く同様に感じたので、本当にそうなんだ、と知り嬉しかった~。

   今すぐ遊んでほしくて、狂ったようにはしゃぐコッカー・スパニエル
   のようだ・・・が、それは自らの中に閉じ込めた悲しさを大事に隠して
   おくためなのだ・・・。彼には偉大な道化としての純潔、カリスマ的
   権威が感じられる。白いクラウン(憂い顔の道化)と、アウグスト(陽気
   でおっちょこちょいの道化)とが、彼の中で一体になっているのだ・・・


1999年アカデミー賞3部門受賞【主演男優賞/外国語映画賞/作曲賞(ドラマ部門)】
98年カンヌ国際映画祭審査員グランプリ受賞
98年ダヴィッド・ドナテッロ賞 8部門受賞 

ライフ・イズ・ビューティフル(1998) - goo 映画 

ラストでは、あちこちからすすり泣きが聞こえてきました。5歳の子供に、家族に、最後まで希望を失わせないため、嘘の作り話を語って絶望の状況の中でも明るく振舞っている主人公の姿への、我慢の限界が切れた熱い熱い涙でした。

このあと、8階のギャラリーで開催中の「市井の山居~細川護煕展」に寄り、茶碗や皿などの陶芸作品や油絵を拝見。

素人とは思えない・・というか、もはや趣味が芸術の域に達している気がしました。というか、もう作家さんなんでしょうか。

元総理大臣、
今芸術家もいれば、

元普通の主婦、
今も後にも普通の主婦
もいる。

人生いろいろ・・・

な~んて、
細川家と比べるな、ですね。

 去年の暮れごろに行った、永青文庫別館サロンでも、陶芸品が幾つか飾られていました。後日その時のことを投稿するはずが、時期を逸したことを今、思い出しました!      

     
    
      
                            


セレブ・ブランド店での楽しみ

2010-03-21 | cinema

メゾンエルメス10階 ル・ステュディオでの上映会に、地元の友人を誘って行ってきました。今回は1970年の映画「ロバと王女」。
シャルル・ベローの「ロバの皮」という童話をもとに、メルヘンミュージカル風に仕上げたのはジャック・ドゥミ監督です。「シェルブールの雨傘」や「ロシュフォールの恋人たち」と立て続けにミュージカル映画を発表するも、この「ロバと王女」の映画化は監督の長年の夢だったそうです。
出演はカトリーヌ・ドヌーヴ、ジャン・マレー、ジャック・ペラン等、一流どころ。
音楽は上記2シネマと同様、ミッシェル・ルグランが担当しています。


語りつがれる“ものがたり”をテーマにした一回目の映画の
原典は「美女と野獣」でした。ちなみにジャン・マレーは双方に出演しています。ページをめくれば音楽が聴こえる絵本を見ているようで、非現実的なストーリーの展開にワクワクしました。時間の流れが気持ち良く、懐かしき良き時代を感じずにいられない映画です。ジャック・ペランも、「ニュー・シネマ・パラダイス」では味のある中年男になっていたけど、ここでは若々しくて華奢なかわいい王子さま。
彼は、私がまだ小中学生のころでしたが、「
家族日誌」という映画で初めて知り、一
目ぼれした人。「大人は判ってくれない」とか「さよなら子供たち」など、子供が主役の映画っていいものが多い気がしますがどうでしょう?

なんか横道に反れそうなので元に戻ります。

ストーリーは、宜しければ上のリンク先でご覧になって下さい。いくらお妃が「私より美しい人となら再婚を許す」という遺言を残して亡くなったからって、自分の娘に結婚を迫る親っていますか?宝石を産むロバとか、馬も兵隊も青く塗られている王国があれば、赤く塗られた王国あり、カエルをぺっと吐き出す女がいたり、と、お伽話ならではの想像の世界も、最後はシンデレラのような展開に。シンプルに面白かったです!

映画のあと、8階フォーラムで開催中の「Hollow/小谷元彦」展に立ち寄りました。小谷氏は1972年生まれ京都出身の現代美術家。
Hollowとは空洞とか空虚などを意味するようです 。作品も中は空洞のようですが、そんな単純なことを意味しているのではないでしょう。(汗)
パンフレットには、
【重層的なキーワードを取り組み作品は作られる】の次にそれらのキーワードが羅列されていましたがどれも意味が難しそう。
例えば、「一つの彫刻に対し、各々のパーツにGをかかったものを構成することで、水中と似た中性浮力の状態を作る。Gのキュビズム。」「アポロンとダフネ=植物化する身体」など、私のあたまではよく理解出来ません。

材料はFRP(繊維強化プラスティック)、ウレタン塗料、ミクストメディアと書かれていましたが、細くて白い樹脂が絡まり合って作品を形成しているのが全体的な特徴。
上の写真「Reversal Cradle」も、宙に浮いて向かい合った二人の女性が、細く垂れた樹脂によって繋がっているように見えます。一対で一人?・・・と書き込んだあと、ふと頂いた冊子に目を落すと、この彫刻の説明が、まるで哲学書のように書かれていました。こんなです。

 
〈Reversal Cradle〉では、「降下」と「上昇」の二方向へと分裂した美しい女性像が、ドッペルゲンガーのように互いを補完し合う。それは、まるで幽体離脱ー自分の身体から抜け出た自我が眠っている自分を上から見下ろすーという超自我体験を行っているようでもある。
  地上におけるGの方向へ素直に従う「降下」運動は、スピードを増しながらもある種の堕落した恍惚感を醸し出す。それは『重力の都』における獣的とも言える欲望の下方向への流れ、『蜘蛛の糸』における犍陀多の地獄への落下、『砂の女』における蟻地獄のような感覚、もしくは・・・
(森美術館のアシスタント・キュレーターによる解説はこの3~4倍以上続きます。)

さすが表現力抜群!何回も噛み砕いて集中力を切らさず読まないと、頭の中に入って行かない我がオツムの悲しさよ~。私たちは、「こんなに大きい作品は、運ぶのも収納するのも大変だろうな~」とか、「どのようなところが作品を買い取るのかしら」など話しながらも、創造力豊かな大作アートに感性を刺激されました。

プレスカンファレンスインタビューの中での小谷氏のメッセージを読むと、なんとなく頷けますね。以下その一部です。

 古来、人間というのは実体があって、影ができて、その影に対して恐れとかを
感じる。人間は、実在している人間そのものよりも、むしろ影とかに恐れを抱く
ものであろうという風な印象を持っていて、いわゆるその影的なものというか、
気配のような、そういったものを物質体として考えると、わりと空中にある気体
のイメージに近いのかなというのもあって、気体の状態に近いような状態の人体
に、人型のような、それに近いようなものをつくってみました。



お昼は東銀座まで歩き、「マザーリーフ」というお店でパスタランチ。食べ放題のワッフルがデザートとして付きます。軽いワッフルなので食後でもぺロッ、でした!

この日はもう一ヶ所、寄りたいところがありました。またまたセレブ・ブランド店ですが、ブランドを見る為ではありませ~ん。シャネル・ネクサス・ホールで開催中のフランソワーズ・ジロー回顧展が目的でした。言わずと知れたピカソのミューズだった彼女。ピカソに関わった多くの女性の中で唯一、自分から彼の元を去った、美しく強く聡明な女性。ピカソとの間には二人の子供がいますが、その一人のパロマ・ピカソは今、ティファニーのデザイナーとして活躍していますね。

フランソワーズ・ジローの作品はどれもハッと
するほど明るくてシンプルです。今でもNYとパリを拠点に活動している、とのことにビックリ!1921年生まれだから、今年89歳ですか。

   
         自画像

このような企画があるからこそ、胸張ってブランドショップに入っていける私でした。

 


ディズニーの“クリスマス・キャロル”

2009-11-24 | cinema

3連休の内2日間が本人の休日と重なった息子が言い出しました。

みんなで映画にでも行かない?

何とまぁ珍しい提案だこと、と即、話に乗り、何を見に行こうかしらね?
と聞くと、「2012」と言うのです。それって恐怖な表情で逃げ惑う人とか
地上崩壊などの連続場面ばかりでしょう?そういう類のは見たくないから
と私。どちらかと言えば、マイケルの「This Is It」か「クリスマス・キャロル」
あたりが見たいんだけど、とりあえずイクスピアリに着いてから決めても
いいか、・・・と言いながら3人してレイトショー出かけました。

結局、時間的にぴったりだった「クリスマス・キャロル」に決定!

いままでに50回以上も映像化されたという、チャールズ・ディケンズの名作を
ディズニーが映画化するんだから、もしかしてアニメかしら、と思いました。
が、それが違うんですよね。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や
「フォレスト・ガンプ」などのロバート・ゼメキス監督が、最新鋭の
パフォーマンス・キャプチャー技術を駆使して実写でもアニメでもない、
全く新しい映像世界を展開させたのです!夢の映像工房IMD
(ImageMovers Digital)を新設・・だなんて言われてもチンプンカンプンで
どういう風に作り上げたのか想像できませ~ん。ジム・キャリーが一人7役を
演じた、と聞いても、一体それがどういう事なんだかわからない!
それらが「パフォーマンス・キャプチャー」っていうのね、きっと。(汗)




それと、3Dをフルにとり入れている映画なので、スピーディーな動きには
見ているだけで頭クラクラ・・・乗り物酔いしそうな感覚になりました。

「3D映画に方程式はないけれど、バランスが大切。観客が3Dを見ていると
意識しなくなった時、初めて成功したと言えるんだ(監督)」そうです。

クリスマスイブの夜、金の亡者スクルージの前に次々に現れた3人の精霊に
自分の過去と現在、そして未来の姿を、第三者の側から見せられる場面は
スリリングで、つい、うゎ~とか声を発しそうになりました。
話の内容はとっくに知っていても、何回でも見たい映画ってあるんですよね。


「ディズニー映画ってどれもハッピーエンドで終わるんだよね。それがいい。」
そう感想を述べる息子。原作の内容をそのままきちんと映像化したかった、と
話すゼメキス監督の、Disney's クリスマスキャロルはきっと、寒さ厳しい
冬の夜にいただく熱々のシチューのように、ジワジワと心と体を芯から温めて
くれるでしょう。クリスマスまであとひと月ほどですが、鑑賞後、
すれ違う人々に、「メリークリスマス!」って言いたくなりました。

人は、いつでも変ることができる


車に乗り込む前に、イクスピアリのクリスマスツリーを見てきました。
夜の11時でも連休中だからか、普段のレイトショーの後よりも人出があり、
カップルなどが点灯されたツリーの前で写真を撮りあっていました。
私はデジカメもケータイも家に置き忘れたので画像がありませ~ん。

 

                  ★DISNEYのクリスマス・キャロル