ビアンカの  GOING MY WAY ♪

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   人生は ・・・ダバダバダ・・・

ロスコ空間

2009-06-07 | art/exhibit/museum

雨天の続いていたある日、やっと晴れ間が訪れたので
それ行け、とばかり、川村記念美術館まで行ってきました。
先月だったか、たまたまチケットショップで見つけたので
買っておいたのですが、気が付けば終期が迫っていたのです。

マーク・ロスコ 「瞑想する絵画」展

これを「絵画」と言ってよいのか、私はよく判りませんが
「ロスコ空間」という言い方なら頷けます。
面白くないかもしれない。でもひょっとしたら何か
伝わってくるものがあるかもしれない・・・

 

 マーク・ロスコの〈シーグラム壁画〉

川村記念美術館が所蔵するマーク・ロスコ(1903-1970)の作品群は
〈シーグラム壁画〉と呼ばれるシリーズのうちの7点で、もともと一室に
飾られるためのものでした。その誕生は、1958年春、50代半ばにして
大家と認められたロスコが、マンハッタンに新しくできるシーグラム・
ビル内のレストラン「フォー・シーズンズ」のために、作品制作の依頼を
受けたことをきっかけにしています。最高級の料理と優れた現代アートを
ともに提供するというコンセプトのもと、ロスコも作家のひとりに選ばれ、
レストランの一室の装飾を任せられたのです。当時のロスコは、
グループ展
などで他人の作品と同じ部屋に作品が並ぶことを嫌い、自分の絵だけで
ひとつの空間を創り上げたいと切望していました。そこで、およそ一年半を
費やし、30点の絵画を完成させたのです。(webより)

シーグラム壁画とは何か、の説明を読み、超一流レストランの壁面を埋める壁画になる
はずだった、ということがわかりました。しかし完成後に、レストランの雰囲気に幻滅した
ロスコは契約を自ら破棄。行き場を失った絵30枚の絵は、その後9点がロンドンのテート
ギャラリーに寄贈され、7点が川村記念美術館に収蔵されることになったのです。
今回は、離散してしまった「シーグラム壁画」の内、半数の15点がアメリカとイギリスから
海を渡って運ばれて一堂に会するという、大変貴重な展覧会でした。

 ワシントン ナショナルギャラリー所蔵の5点  
 ロンドン、テートギャラリー所蔵の3点 
 千葉県佐倉市、川村記念美術館所蔵の7点

う~ん・・・と唸ってしまうような単調な赤い四角の組み合わせばかりがぐるりと15点も
並ぶ美術館の四角い会場の真ん中で、理屈ではどうこう言えない、ロスコの感性を
見る側がただ、心や肌で感じ取ると言ったらよいのでしょうか。絵がどうの、ではない、
囲まれた側がその中で圧倒されるか、四角くて赤い入り口の中を出たり入ったり
自由に行き来できるか・・。何とも不思議な空間を感じました。
濃い赤とその中の明るい赤色は、深みのあるいい色あいでした。

別の部屋には赤でなくて、漆黒シリーズが・・!
目が悪いと、色の差がわからず、キャンバスをただ黒く塗りつぶしたようにしか見えません。
じっと見ることよりも、そこに身を置くことで何かを感じ取れるか否か。
それがロスコの絵を見る鍵でしょうか。
ゴージャスなレストランに「考える空間」はやはり合わない気がします。

彼はテート・ギャラリーに9枚のシーグラム壁画を寄贈した同じ年に〈黒の上の灰色〉
シリーズを着手。(同年の新年早々には妻と別居し、スタジオに一人で住む)
そして翌年の1970年2月にスタジオで自殺したのです。


美術館HPのなかの「過去の展覧会一覧」で、この美術展の概要をご覧になれます。

 

 
・・・美術館前の芝生と池は日の光を浴びて気持ち良さそう・・・

展覧会後は同美術館の敷地内にあるレストラン「ベルヴェデーレ」で遅いランチタイム。

 

昼食後には、初めて「自然散策路」を歩きました。
紫陽花、ドクダミがきれいに咲いていましたし、花菖蒲園もご覧のようです。
すべてが大日本印刷の敷地内にあるんですが、とにかく広いですね!

  
花菖蒲を見ていたらポツポツ雨が次第に強まってきました。

 
それが次第に土砂降りに。


蓮池は突然の大雨を喜んであっぷあっぷしているようです。


池で気持ち良さそうにしているのは白鳥でしょうか。
青空がグレーに変わろうと、それはそれでしっくりとした風景となってしまう美術館。
だから企画展などがない時でも訪れたくなるんですね。

追記: 最初に書き始めた日(投稿日)から今日投稿するまで2週間が過ぎようとしています!
こんなマイブログに、懲りずにいつも訪れて下さっているみなさまには真に申しわけないと
思っております。同時に新規でいくつかを書いている最中ですが、それらもなかなか
終わりません。どうぞ気長にお付き合い下さいませ。(6/20)


 

 


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2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
すぐに! (テレーサ)
2009-06-22 09:58:08
分かりました。
どこの美術館だってこと。
「川村記念美術館」
この6月に行くと、あやめのしっとり感が + されて、すてきな場所ですよね。

この時期に(再度)行きたい~~と思って、今年もパスしてしまった
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広々として (bianca)
2009-06-23 11:34:49
気持ちのいい美術館ですよね。美術館HPはあとで見たので、
菖蒲園と蓮池などがあることは現地散策して知りました。
今まで母などと行っていたので散策路はパスでしたが、
当日は夫とだったので雨にもめげず、途中から傘さしての散歩でした。
相々では、決して、ないですからね!(笑)
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