うたのすけの日常

日々の単なる日記等

うたのすけの日常 山頭火の世界 三十三

2009-08-30 05:53:07 | 日記

何か足らないものがある落葉する<o:p></o:p>

新芽、青葉を経て黄葉そして落葉として、ひらひら空に舞いますか名も知れぬ木の葉。なにか言いたげな風情を見せて舞い落ちます。落葉一枚にも人生の興亡、頼りなさを知らされます。<o:p></o:p>

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百舌鳥のさけぶやその葉のちるや<o:p></o:p>

何が欲しいのか、不満なのか、一羽の百舌鳥がひと際甲高く泣き叫びます。誰も百舌鳥の心中を知る術はありません。しかししっかと掴んだ枝に残った木の葉が一枚、鳴き声に応えるようにひらひらと落ちて行きました。<o:p></o:p>

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ともかくも生かされてはゐる雑草の中<o:p></o:p>

庭の手入れも捗りません。何かと雑用に追われて小さな庭も雑草が生茂り、草庵の呼称に恥じません。春夏秋冬、草庵と行乞の暮らしは、生と死の繰り返しのようです。得度の体に不足は禁句、生きるに足りなければ、いかように。生きるに足りれば僥倖と仏に合掌です。生きているなんてそんな不遜な言葉は吐けません。ただただ生かされている体です。<o:p></o:p>

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旅から旅へ<o:p></o:p>

わかれてきた道がまつすぐ<o:p></o:p>

ちょっと考えてしまいます。道の状態にです。二又の道に立って選んだ道が何処までも真っ直ぐに続いている。または二又で連れと別れてきた道が、同様の道であったという二つの解釈です。前者をとれば明快なる情景描写、山頭火の脚も弾みがつきます。しかし後者となるとがらりと趣きが変ります。先ず連れが男か女か究明せねばなりません。後ろ髪をひかれる想いとなると脚の運びは遅々として進みません。<o:p></o:p>