12月31日 正月三が日の食べ物
だけの準備は終わった。戦中戦後と飢えを経験した身にとって、目の前に食べ物が並ぶということは、何事にも替え難い貴重なことである。お節のお重を見、餅の袋を眺めては朝から豊かな気分にひたっている。
しかしながら近年2人の孫も成人し、勤めを持つ身となり来年の三が日もなかなか一緒に祝いの雑煮も食することもかなわなくなってきた。これも時の流れと諦観せねばならぬことと、わきまえねばならぬことであろう。
大晦日 今年もきました 来年の
誓いも新た いつまで持つか
ほかのお節はいらないぐらい正月には欠かせない。昨日は二パック買ってきて塩抜きをした。これがなかなか難しいのだ。あまり抜き過ぎると味も素っ気もなくなって、しょう油をかけても、数の子自体に塩気がないとぱさぱさして活かさない。
適当な器に入れ水を張り、軽く一つかみの塩を投じる。これ呼び水のようなもので塩抜きには欠かせない、予備的なものである。あとは時間との勝負。2時間ほどたってから塩味を吟味していったん水から出し、今度は真水につけ直す。後はこまめに水の塩加減を舌で味わう。数の子自体の塩気と量とで時間はまちまちで、これといった法則はない。
昨日は割と短時間で塩抜き完了し、夕食にはさっそく試食となった。一発で決めることができてなによりであった。うっかり抜き過ぎてしまうと、また塩水に漬け直さなくてはならないから厄介なことになる。
一発で良い塩加減に出来上がればいうことは無い。いい正月が迎えられるわけである。青のりか鰹節をまぶし、しょう油を垂らして元日の酒の肴、言うことなしである。
浅草は観音様。早朝5時に起きだし、寒風の中バス停へ急ぐ。巣鴨に着いたのが9時過ぎでまだまだ人出はまばら。かみさん念入りにお地蔵様の体を洗うことができたとご機嫌である。小生、黒の中折れ帽子を購入す。
一路今度は浅草をめざして山の手線、地下鉄銀座線で観音様詣りを済ます。朝食を軽く摂ったのみで早めの昼食をと思ったのだが、まだ時刻は11時前でどこの飲食店も準備中。それでも雷おこしを土産にと買った店の二階の食堂が営業していて、昼食にありつく。
小生、天ざる。かみさん天丼。空腹も手伝ってかおいしく頂く。腹が満つれば言うことなし。あとは帰路を急ぐだけ、12時発の「スーパーひたち」約1時間で水戸着。バスの連絡よく、2時前には無事わが家に到着す。
昨日から楽しみにしていた高校駅伝。午前は女子、午後は男子とけっこう楽しめる。それはそれでよいのだが、早朝からニュースショーを観たりと、ずっとアンカに浸かりっ放しだったのでいささす胃が重く、思い立って駅伝が終わってからかみさんを誘ってジョキングを敢行する。やや風が冷たいが、1日部屋に閉じこもっていたので爽快な気分であった。
今日は冬至、小ぶりながらいただいた大量の柚子を湯船に投げ込み、早めの柚子風呂を味わう。柚子の香りを十分に堪能する。1日の締めくくりとしては最高である。
今現在、残るは夕食のみ。そして寝るだけ。年寄りの1日なんてこんなもんだろうと、自ら納得である。
12月21日(土) 昨日、かみさん今年最後の
通称「無縁地蔵」のお詣りに、いわゆるお礼参りに友だち数人と出かける。もちろん帰りに、ファミレスで今年最後の食事を兼ねてのお詣りだろう。
おかげで帰りがチト遅くなり、夕食は有り合せのもので済ましてしまう。
風呂に入り夕食を済ましてしまえば、後は寝るだけの日々。5千万円も北の粛清も一応収まり四海静かとはは言えないまでも、一段落ついた気分である。また明日あさってと何が起きるか分からぬ今日この頃。出来ることなら年末年始と穏やかな日々であって欲しい。
しかしそんな願いも空しく、拳銃使用の殺人事件が2件も起きてしまった。正月を直前にして、お気の毒としか言えぬ空しさが募るばかりである。
猪瀬知事がとうとう辞任を選択。5000万円の真相は迷宮になるか。いずれにしても妥当な選択で、せいせいしたのではないだろうか。しかし今後刑事事件に発展する可能性ありといったところであろう。
とにかく選挙資金であろうと生活資金であろうと、また借りたにしろ頂いたにしろ、5000万円なる大金を、一時的にしろポッポに納めたのであるから、タダでは済みそうもない。いずれは検察からお声がかかるのではないだろうか。そうでなかったら非常識が常識になってしまい、そんな世の中誰しも納得はしない筈である。
しかし困ったお人である。5000万円なる大金を誰がポンとくれるものか。こんなこと幼児でもわかる理屈である。徳洲会が選挙違反容疑で家宅捜索を受けたのを見て、慌てて返済したと誰でも思っているのだ。
選挙にはその金は使わずに済んだようだし、まるまる貸金庫にしまってにんまりとしていたのか。あの顔でにんまりされたらそれこそ不気味なことこの上もない。徳洲会が検察の俎上に上がらなければ万事好都合に行き、東電病院の売却問題も筋書き通りすんなりいったのだろう。だが世間はそう甘くはなかったのだ。好事魔多しとはよく言ったものである。
雨か雪か、いずれにしても夕方から降り出すとのこと。思い切って明日も荒れる天気ということなので内科医院に行く。先月の検査表を頂くが前回と同じで最低の線ながら合格の結果である。薬局で薬を貰い寒風の中自転車を飛ばして帰る。両方の支払い〆て2000円、1割負担なので実際は20000円ということか。いささか気が滅入る。でも、とここで起死回生の一言は介護保険は利用していないということだ。これ一種の気休めか。まあいいだろう。
ところで猪瀬知事の進退問題が公然とくすぶり出した。自民党の幹部からも出処進退を決めるタイミングといった談話が出る。これを知事は助け舟と受け止め、グロッキー寸前のボクサーにセコンドがリングに投じるタオルと理解し、速やかに辞職することだ。
奥さんも成仏できずに迷っているのではないか。
12月16日(月) 老人ホームに面会に
昨日およそ1年ぶりに上の姉を、南千住にあるホームに訪ねた。姉は今月の23日に90才の誕生日を迎える。受付の女性に案内され2階の部屋をノックする。「ハイ」っと若々しい声がする。しかし若やいだ声とは裏腹にすっかり90才の老婆が居て愕然とするが、妻と二人で元気そうで何よりと驚きを隠し無沙汰を詫びる。
電話は定期的にかけてはいたのだが、声はいつも元気でお喋りが際限なく続いていたのだが、1年の間に背中は丸くなり足元もすっかりおぼつかなくなっていた。歩行補助器とでもいうのか、手押し車のようなものに縋って部屋を移動する。
部屋の中はどこもかしこも手すりが張りめぐされていた。ホーム側も転倒防止に懸命のようである。姉も転倒して骨折でもしたら、ベッド生活を余儀なくされることを百も承知している。
なにより現時点で安心できるのは、医者の検査からも認知症の心配は皆無ということだ。それにオシメの世話にもならず、趣味の会にも複数加入してけっこうホーム生活を楽しんでいるようだ。
帰る際も手押し車を使ってエレベーターにも乗り降りして玄関先まで送ってくれた。一応は無難なホーム生活を送っているようだが、連れ合いに先立たれて淋しいことには間違いない。大いに昔話に興じていても、時おり素に戻ったように淋しげな表情になる。
このこと帰りの車中、そして家に戻ってからも頭から去らない。どうしようもないことながら辛いものである。
12月14日(土) あと半月で今年も終わる
昨日、かみさんに付き添ってもらった今年最後の眼科行きである。最初に視力検査と眼圧の測定を受ける。右目の視力が極端にわるくなっている。左目はさほど悪くないので不便を感じずにいられるのだろう。先生も取り立ててどうこう言われないので、格別にどうってことはないのだろう。そう自己判断して水戸駅へ向かう。
久しぶりに寿司屋で昼食を摂る。マグロのぶつ切りで冷酒を2杯、昼間からチト飲み過ぎか。晩酌を中止しているので、1週間ぶりの酒である。まあいいだろうとほろ酔い加減で帰路につく。
夕刊を見て酔いが吹っ飛んでしまった。北朝鮮でナンバー2の帳氏が国家転覆罪で死刑判決を受け、直後に処刑とある。背筋が凍るとはこのことだろう。残酷な国と言うしかない。
12月11日(水) 年内に
1月並みの気温とか報じられ、今冬の北国の雪便りがまたまたきびしくなる。過疎の村のお年寄りの家の雪下ろしがボランティアの手で行われ、その情景が冬の風物詩としてお馴染となるだろう。
今朝はかみさんのジョキングについて行き、途中コンビニでのど飴を買う。昼はパン食で6枚切りの食パン2枚、ジャムをたっぷり塗り大きめのマグカップの牛乳で食す。この食事、便秘気味の腹具合になかなか良いようだ。
2階に上がって1時間ほど昼寝。目覚めてかみさんにお供して夕食の食材の買い物に行く。寒気はそれほど感じない。水戸は県南と県北の境目あたりか、寒いと言ってもそれほどではないようだ。