首都高速からの眺め<o:p></o:p>
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世田谷通りの三丁目あたりの交番前が集合場所です。5時半でもう辺りは夕闇で、雨が時折落ちてきて露天商たちは、特に衣料品を扱っている店は大変でシートをかけるのに大童でした。散策2時間というのは案外と長く、あらかた1時間で一応は一巡りしてしまって雨も降ってきたし、いささか持て余しました。疲れも出て来たし、雨宿りかたがた一休みもしたくなります。そこは店々をひやかしながらも、それとなく当たりをつけてあります。「トイレにも行きたいし…」仮設トイレは各所に設けられておりますが、どこも長蛇の列です。それとなくかみさんを牽制して一軒の店に立ち寄りました。かみさんは「お腹空いていないわ」とぼやきながらも尿意を我慢しきれぬあたしのことを熟知してますから、店に入るあたしの後に続きます。運よくカウンターの椅子が二つ空いてます。刺身の三品盛りで一合徳利を頼みます。かみさんウーロン茶にねぎまを2串頼みました。ころあいに雨も上がり、トイレを借りて集合場所に行きます。まだ時間に余裕があるというのに、遠目に大勢集まっているのが見て取れます。みんなも時間を持て余したようです。まだ20分はあります。みんな随分と前から集まってきてるようで、盛んにバスの到着を待ちわびておりますが、これはバスを混雑する道路に駐車しているわけには参りませんから致し方ありません。時間に合わせてさっと近寄り、皆を収容して発車の段取りというわけです。<o:p></o:p>
帰りの道路は渋滞激しく、首都高速に入っても渋滞が続きます。標識が色々変って目に飛び込んでまいりますが、まるっきりどうってわかりません、ただ真下のビル街が天に伸びる様は驚愕の一言です。窓には煌々と灯りが眩しいように光り、イルミネーションで飾られたビルも多く見受けます。そして左、右と位置を変える東京タワーが出現しました。ライトアップされたタワーは存在感たっぷりです。添乗員がやがて六本木ヒルズとやらの威容を指します。テレビでよく見られる渋谷駅前の人の波も見えます。まさに都会の奔流といえる光景です。眼下に威容を次々に現すビル群は繁栄する大都市の象徴で、豊かさと傲慢さを誇示して見る者を圧倒します。富める怪物は弱者を完膚なきまで貶め、呵呵大笑といったところでしょう。<o:p></o:p>
車は遅々として渋滞を抜けきれずにいましたが、やっと常磐道、水戸の標識が見え出してきました。もう大丈夫バスは満を持していたようにスピードをあげます。首都高速の上下周囲の華やかな光景は消え、漆黒の常磐道をひた走ります。バスは高速を降り、<st1:MSNCTYST AddressList="08:茨城県水戸市;" Address="水戸市" w:st="on">水戸市</st1:MSNCTYST>内へと進入します。さすが県庁所在地、店舗が連なり街の明かりもそれなりに目を射りますが、首都高速の周囲に繰り広げられた富の偏在といった光景から見れば、うらぶれたものに見えてなりませんでした。都市と地方の格差をしみじみと感じさせられたと言えます。<o:p></o:p>
そのことはともかもバスを降り、駅前の停留所まで早足で急ぎます。最終バス8時45分にラッキー間に合いました。<o:p></o:p>