うたのすけの日常

日々の単なる日記等

うたのすけの日常 山頭火の世界 十一

2009-08-07 06:08:55 | 日記

音は朝から木の実をたべに来た鳥か<o:p></o:p>

夜はまだ明けきっていません。靄が立ち込めている気配が感じられます。微かに静寂を遠慮気に切り裂いていく音が聞こえます。昨日の朝もそうでした。一羽の鳥が木々の枝を小まめに渡り、木の実をついまんでいるのでしょう。辺りが徐々に明るくなっていきます。<o:p></o:p>

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ぬいてもぬいても草の執着をぬく<o:p></o:p>

山頭火の俳句に対する姿勢と見ました。ぬいてもぬいてもに力が漲ります。雑草の強靭な生命力に負けてはなりません。その生命力を、土に根をはる執念を断ち切らねば、己の文学に立ち向かう姿勢は確立できません。<o:p></o:p>

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もう暮れる火の燃え立つなり<o:p></o:p>

火の燃え立つとは落陽のことか、遥か彼方に目を向ければ山間に真赤に燃える日輪が、まさにその姿を沈めようとしています。今日一日無難に過ごせた安楽な気持に、明日もあるぞと喝をいれられるような心地がします。<o:p></o:p>

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もう明けさうな窓あけて青葉<o:p></o:p>

新緑の候と友の便りの、冒頭の挨拶にあったかも知れません。まだ暗いうちから目は冴えています。爽やかな風の気配も感じられて、

もう待ちきれません。窓を開け放せば庭の青葉が目一杯に飛び込んできました。<o:p></o:p>

 

てふてふうらからおもてへひらひら<o:p></o:p>

草庵の間取りが目に浮びます。和む山頭火の目が蝶を追います。<o:p></o:p>