自然とデザイン

自然と人との関係なくして生命なく、人と人との関係なくして幸福もない。この自然と人為の関係をデザインとして考えたい。

パソコンからiPhoneの時代へ~つくる時代から使う時代ヘ

2015-12-15 17:04:19 | 理性と感性
『サンデーモーニング "風をよむ"』
 私にとってコンピュータとの出会いは、中学生の頃だと思うが中国電力に勤務する義兄が盆、正月等にたまに来るとき、ラインプリンターとやから出力された大型の用紙を持参して読んでいる不思議な光景から始まる。大型計算機で何をしているのだろうと思っていたが、その大型計算機の勉強をできるようになって、フォートランでプログラムを作成し、大型計算機のある建物までパンチカードを運び、並んでカードリーダーからデータを入力し、ラインプリンターからの出力を待って帰る毎日の私にとって、TSSで研究室から大型計算機の利用ができるようになった便利さよりも、パソコン雑誌で「コモドール PET」の出現を知り、これからはパソコンの時代だと興奮したのを覚えている。

 1979年、PC8000の購入、スタンドアロンのN-BASICから始まった私のパソコン人生は36歳になるが、現在72歳なので人生の半分をパソコンと共に歩んできたことになる。当時のパソコンはプログラムがないとただの箱で使い物にならず、MS-DOSの時代まではプログラミングでコンピュータに作業を指示している実感があり、NEC-9800シリーズとN88-BASICが使い易かったこともあり、論理的思考を鍛えるにはBASICの教育を普及させるべきだと真剣に思っていた。
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 しかしMS-DOSの時代からWindowsの世界となり、メーカーの特徴よりも互換性が重要となり、プログラムの作成は中止し、Excelの使い方を習熟して時代に対応することにした。そしてネットワークの時代となり先端の知識にはついていけなくなってしまった。最近はインターネット・エクスプローラのバージョンアップでpdfファイルが読めなくなっていることに気づき、ブログも原因不明で両サイドバーの表示ができなくなってしまった。もう操作法を勉強する時間は残されていない、というよりは好奇心もなくなり勉強がめんどくさくなってしまった。iPhoneでは両サイドバー表示は関係ないし、pdfファイルは読めるようなので、これまでの修正はしないでpdfファイルは今回から画像のjpgファイルで表示することにした。

 私にとってWindows7が最後のパソコンとなっているが、インターネット・エクスプローラが過去のデータ表示を重視しなくなることは、パソコンもiPhoneに代わる時代になっているのかなという気がする。N88BASICでコンピュータと対話して感激した世界はどこに行くのだろうか。

 コンピュータはつくる人と使う人がいてBASICの時代はバランスが取れていたが、現代では子供がゲームに夢中になるように使われる人が圧倒的に多い。コンピュータはつくる時代から使う時代へと移り、さらには使われる時代となっているのかも知れないが、それも文明の家畜化となる人類の性かもしれない。Windows8ではブログ作成さえ億劫なパソコン世代は消えても、次の世代へ「他者を含めて自然を大切にしよう」と伝言しているつもりが、年寄りのつまらないつぶやきになっているかもしれないブログだが、それでも今の時代への疑問として伝え続けたいとは思う。

 パソコンの時代を創ったスティーブ・ジョブズとビル・ゲイツはノーベル賞をはるかに超えた業績を挙げている。彼らが協力したり対立してきた歴史は、新しい技術と文明との矛盾の葛藤そのものだ。ノーベルの発明したダイナマイトは建設にも破壊にも使われたが、技術を事業化して財を成したその成果を名誉ある賞として社会に還元している。

 スティーブ・ジョブズもビル・ゲイツも知性と感性を事業化して財を成した。ビル・ゲイツはそれを社会に還元しようとしているが、生きている内にジョブズへの供養を兼ねて「ジョブズ・ゲイツ賞」を創設したら如何なものか。それは自然と人為の関係において、人類を幸福に導いたと考えられる人や制度や組織等に与えられるものとし、憲法9条はその受賞に相応しいと勝手に夢を見るのも楽しいものだ。

参考:自然とお金と個人と組織~何を基準に考えるか
 スティーブ・ジョブズ vs. ビル・ゲイツ (1)
 スティーブ・ジョブズ vs. ビル・ゲイツ (2)
 スティーブ・ジョブズ vs. ビル・ゲイツ (3)
 スティーブ・ジョブズ vs. ビル・ゲイツ (4)

初稿 2015.12.15 更新 2015.12.16

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