自然とデザイン

自然と人との関係なくして生命なく、人と人との関係なくして幸福もない。この自然と人為の関係をデザインとして考えたい。

50数年ぶりの映画鑑賞~マダム・イン・ニューヨーク

2014-09-20 22:11:37 | 理性と感性

 この度、50数年ぶりに映画鑑賞に出かけた。この2年近くは、外出するのは病院、介護施設、週に1回の詩吟と、いずれも独りで出かけたことはない。今回は同級生の薦めと、同級生4人の協力により、外出できることになった。

 映画は「マダム・イン・ニューヨーク」、インドの吉永小百合が素敵だと言う薦めに心が動いた。それでも一人で行く気持ちにはならなかったが、同級生が一緒に行ってくれると言うので、とんとん拍子で50数年ぶりの映画鑑賞が実現した。ここにその記念を記しておきたい。

 初めて観るインド映画であり「女性の差別と悩み」をテーマとしているので、混沌とした深刻さを想像していたが、「妻であっても母であっても、自分の人生の主役は自分」という主張を明るくしゃれて描いていて新鮮な感動をいただいた。また、映像と音響効果の迫力は、さすがにテレビでは得られない。尾道には映画を絶やさないために頑張っている映画館があるという。応援を兼ねて、また映画鑑賞をして見たいと思うようになった。

 この映画で同級生全員の印象に残ったのは、何故か「自分を愛しなさい」という言葉であった。どういう意味だろうと思ったのだが、女性として辛い思いをしても悲観的になるな、「自分を大切にすることで、、相手と対等だと思えるようになる。」ということであったようだ。自分を愛することは他者を愛することでもあり、自分を愛せない人には他者も愛せない。愛することは自己中心的に一方的なものではなく、お互いに対等な関係で成立するものだという意味であろう。

 インドの吉永小百合、シュリデヴィさんは1963年生れ、2011年にクランクップのこの映画で15年ぶりに映画界に復帰されたそうだが、やはり彼女の魅力がこの映画を引き立てている。
 映画と言えばビビアンリーのスカーレットがアシュレーをひたむきに愛する「風と共に去りぬ」が思い出になっている世代であるが、シュリデヴィのシャシは新鮮で清々しい。「風と共に去りぬ」は何度も観たが、年齢と共にスカーレットの見え方が一途な純愛から厳しくたくましく生きる愛へと変わっていった。今の若い人はシュリデヴィのシャシをどう見るのであろうか。

「マダム・イン・トーキョー」:シュリデヴィさん来日記①~⑨

2014.9.21 更新

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