自然とデザイン

自然と人との関係なくして生命なく、人と人との関係なくして幸福もない。この自然と人為の関係をデザインとして考えたい。

骨太の仕事と生き方~日中交流

2019-03-08 21:55:11 | 自然と人為

 戦時中、日本が中国を侵略した爪痕は消すことはできないが、その軍部の動きを苦々しく思っていた人々が戦後の日本のリーダーにはいた。また長い歴史において、中国との交流で日本文化が育ったことや、中国の鉄鉱石と石炭により日本の産業が発達した恩義を感じている人々もいた。そうした人々が経済や政治のリーダーとして、中国の「開放改革」を支えた。中国にも日清戦争以来、日本軍から苦しめられ続けた家族から「売国奴」と罵られながら、日本の支援を求めた鄧小平の右腕として働いた中国副首相・谷牧(こくぼく)もいた。日本側の支援の中心にいた新日本製鉄会長稲山嘉寛と経団連会長土光敏夫にとっては、中国の「改革開放」支援が日本だけでなくアジア、さらには世界の平和のためになるとの信念の仕事であった。稲山は「自分の製鉄所を建設するような気持で全社一丸になって協力しよう」と呼びかけ、「日中関係は元旦と大晦日のようなもので、1日の近さもあるが365日も遠くなることもある危ういものだ」とも言った。いずれも他者を尊重し、今、必要と思う仕事に誠心誠意、全力投球をした。この番組に下手な解説はいらない。我々の知らないことが多く、見ていただくだけでも意義があると思う。
 BS1スペシャル「中国改革開放を支えた日本人」
 BS世界のドキュメンタリー中国 改革開放30年(前編)(後編)

 お金を求めるだけの経済が何をもたらしたかを教えてくれる番組もある。2008年9月15日に、アメリカ合衆国の投資銀行であるリーマン・ブラザーズ・ホールディングスによるリーマン・ショックを背景にして、2009年2月16日~21日にNHK-BS1で放送された「シリーズ・金融危機(全6回)」の内、確認できた5回分を紹介する。著作権違反削除対策のためか動画のタイトルと内容が違うものが多いが、ここで示したタイトルは動画の内容から確認している。
 BS世界のドキュメンタリー 「シリーズ・金融危機(全6回)」
①.世界を震撼させた1か月 ~金融危機はこうして始まった~ ,⑥,⑤
②.“ドル時代”の黄昏~金融危機の波紋~,③
3.クラッシュ1929~世界恐慌の教訓は生かされるのか
4.再訪・上海バスターミナル~不況下の帰省ラッシュ~)
⑤. 異国で夢破れて~出稼ぎポーランド人の苦悩
6.差し押さえの町で~サブプライムローンの悲鳴
 ①,②,③,⑤,⑥は動画あり


初稿 2019.3.8 更新 2020.3,1(後半部分移動,動画交換等)