じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

内野さんメモ

10/14~26 芭蕉通夜舟 東京公演
 ≪地方公演≫
  10/29 群馬 11/2 宮城 11/12 岩手 11/16 兵庫 11/17 丹波篠山 11/23~24 名古屋 11/30 大阪

10/25  映画「八犬伝」公開
11/22 映画「アングリースクワッド」公開

レ・ミゼラブル 1回目

2011-04-29 23:53:45 | 観劇記
4月23日ソワレの観劇記です。

2011年レミゼMY初日 日本語の歌詞に馴染めないかも~という心配もなく……っていうかこの日の公演、バル独白でべっしーが作詞してたらしい それに気づけなかったことが何気にショックだったりするのですが それは所々音声多重状態で耳に入ってきたせいとごまかしておきまする 歌はまあ充分に及第点 という感じでしょうか。取り立ててガックシ歌えていない 人はいなかったし、ほぼ入れ替わったっぽい???アンサンブルも、ある程度の粗には目を瞑ったものの(苦笑)瑞々しい勢いが感じられて良かったと思います。棒振りは塩ちゃん キャスト表で名前を見た瞬間に嫌な予感が…… 嫌いではないんですけどね~~どーしても軽くてスピーディーになってしまうのがちょっと でも、今回はソコソコ重々しくどっしり進んでいったので一安心。それよりも気になったのが音響なんですよね~~今回のお席は10列目の下手側。ここ何回かの帝劇での観劇は専ら2階で久々の1階席ということもあったのかもしれないけど、マイク音のバランスがものすご~く違和感ありありで耳に届くのが気になりました。帝劇の音響は元々評判良くないけど、それにしてもちょっとね~~中でも一番 だったのがラストのPeople's song レミたちの列が前進してきて1度目の「列に入れよ~我らの味方に」が始まるところ。もうこの時点で音量MAX状態……はぁ? でしたよ~~下手くそオケがそれ以上クレッシェンドできる実力がないくせに最初から大きい音で演奏し始めるのと同じ状態。今回の場合はオケ云々というよりは音響の調節に問題があると思うんだけど……じんわりグググッと来るあの盛り上がり感は大事にしてくれないとせっかくの号泣フィナーレが興ざめしちゃうというものだわっ

ま、ムムムッ なところはいろいろあるけど、でもMY初日でいきなり神回みたいな公演がドド~ンと来ちゃうと、レミ体質になりきれていない状態で受け止めることになって大変なので、なかなかにちょうど良い公演だったんじゃないかな~と思います。気持ちよく2011年レミゼのスタートが切れて満足~♪良かったでっす

以下、言いたい放題のキャスト感想。


別所バル:

開幕前に演劇雑誌のインタを読んで超超超~~期待していました バルジャンというキャラクターとレミゼの舞台(特に原詞を知らないと味わえない空気感と音楽の意味)をこんなにまで的確に受け止めて演じている人が他にいるだろうか、だからじいはこれ程までにべっしーバルに嵌るんだ……そこまで思わせてくれる素晴らしい内容だったのですが、その期待を裏切らない素晴らしいバルジャンでした 歌い方も一皮剥けたような 2年前の時は、演技重視の歌い方⇔歌重視の歌い方の狭間で揺れていて、別所バルにそういうのは求めてないよ~という感じで中途半端な違和感があったけど、今回は歌も聞かせられる面があって、歌詞に込められた気持ちもセリフの如く伝わってきて(ちょっとセリフっぽい歌い回しが多かったのは気になったけど)、とても心地よく納得して聞くことができました One Day Moreも今までは声が消えるとまではいかないけど存在感薄し?単にじいが気に留めていなかったせいという説もなきにしもあらず でも今回は舞台を包むような大きな存在感があって圧倒されたところも。Bring Him Homeは包み込むような優しさが感じられました。優一マリウスが「堅物マリウス」面が強くて、この時点ではまだ大人になりかけ という感じだったので、学生グループの中でのマリウスの役割や人間性は把握できてなくて、それよりもコゼットをこの男に託して大丈夫だろうか、いや、コゼットが選んだ男性だからきっと大丈夫、神が定めたことなら信じよう、そういう思いがひしひしと伝わってきました。

今回の別所バル、、、一目で分かる落差、気持ちの変化の表現はむしろ控えめになっていたような???プロローグの荒くれバルジャンもちょっと地味になったように感じたし、2幕のバリケードも某バルジャンの働いていない疑惑 とまでは言わないけど動きがゆっくりめで、アンジョやジャベとの絡みもパッと見分かりやすくはないんだけど、これがむしろ深くなっているように感じたんですよね~~バルジャンの生き様がより濃く伝わってくるという 実は今回、別所バルを観ていくうちに思い出して頭から離れなくなったものがあって……新約聖書のマタイ伝の中に「心貧しい人たちは、幸いである、天国は彼らのものである」と始まる箇所。他にも社会的な弱者は神の業の表れ、神に祝福された存在と説く箇所もあって、まぁそもそも砦とか鎖とかレミゼナンバーに出てくる歌詞が思いっきりキリスト教の香りプンプンではあるのですが 特に1幕のバルジャンの独白で、彼は“神に選ばれた”存在だったんじゃないかな~というのを色濃く感じたんですよね~~それが切なくもあったんだけど。だからエピローグで天に召される時に「これで許された」「神に託された業を成し遂げた」という空気感が堪らなくてねぇ~~コゼット、ファンテ云々というよりは←キャスト的な問題か? バルジャンの人間性にダダ泣きでした ただし、、、1つだけちょいと気になったこと ファンテの死の場面で「暖めよう」と言ってベッドに近づいて寄り添う→抱きしめるところでちょいと違和感が。。。ファンテを見つめるバルジャンの視線……彼女の死が目前に迫っていることを受け入れ、彼女が安らかに旅立てるように包み込もうとしている雰囲気に感じたんだけど、それだと息を引き取ったファンテに気づいてビックリ&すぐに抱きしめられなかったことへの後悔という演技に繋がらない気がするんですよね~~どうしても違和感を感じてしまうんです。やっぱ、エピローグでのファンテお迎えに繋がる大切な場面だと思うので、もう少し何とかならないものかと。前はそんなことなかったのにな~~次回もう一度要チェック


禅ジャベ:

やっぱりじいのマイ・ベスト・ジャベだわ 前に禅さんとお会いしたのが「時計じかけのオレンジ」の怪しい神父サマ 思わず変な妄想が頭を過ぎってしまいそうに……いえいえ 今回は崩れる気配の全くないガッチガチの警部殿なので。いや~~ホント素晴らしかったですね~~べっしーバル&禅ジャベ、鉄板の組み合わせです バルとジャベってまさに光と影、表裏一体の存在だと思うんですよね~~それを最も感じることができるのが1幕のバルジャンの独白と2幕のジャベールの自殺。旋律は全く同じというところがこれまた心憎い構成になってるんだけど、生まれ変われたか変われなかったかの違いが如実に表れていると思うんですわ。生まれ変われなくて破滅していったのがジャベール……ただ、禅ジャベを観ていると確実に牢獄で生まれている存在感があって←褒めてます!生まれや育ちは決して恵まれていなくてむしろ卑しく蔑まれてきたんだと思うんです。そこから這い上がってきて、ある意味“生まれ変わって”今の立場を手に入れた。そこが何とも愛おしいというか憎めない部分があるんですよね~~凄く凄く人間的。Starsもジャベの信念が込められていて心が震えたし、その後のガブの嘲りを聞いてジャベという存在の切なさや脆さを感じたし。。。だからこそ!!!別所バルの人間的な部分に共鳴し、対立し合える関係になり得たんじゃないかな~~と思いました。禅さんという役者が醸し出す何ともいえない愛おしさ……それはジャベというお堅いキャラクターを邪魔しているわけではなくて、これまた人間ドラマを感じさせる上での魅力じゃないかな~~でも次にお会いする時はマジに可愛いのよね きっと橋の上に初登場の瞬間に吹き出すと思います 楽しみだわ~~禅マリ♪


平田エポ:

新たなエポ誕生~~歌は悪くなかったです。ちゃんと綺麗に歌えてました……が 何だろうな~~綺麗なだけで何も伝わってこない 感覚的にはじいの苦手な某エポ=今期はファンテに昇格、に似てるかも。幸いなことに 知名度 じゃない分、中の人の印象がそこまで悪目立ちしていないのが救いなんだろうけど。でもね~~マリウスに対する切ない思い、、、ちゃんと持っているんだろうし少しは見えてくる部分はあったんだけど、こんなに心に響かないエポって一体 1幕のマリ・コゼ・エポの三重唱もエポのキャラを表している低い音程は響いているのに中身はゼロ 恵みの雨も全く切なくなくて、じいの涙はどこに行ったの?状態 段取りっぽく見せなかっただけマシなレベル。申し訳ないけど「次」の観劇はないな~~避けちゃう可能性大


和音ファンテ:

ウーマン・イン・ホワイト以来ですね~~その時もイイ感じの存在感だったので期待していました その期待を裏切ることなく……久しぶりに日本でまともな(笑)I Dream a Dreamを聞いたような気がしました 緩急の効いた振り幅のある表現力という点では少し物足りない感じがしましたが、それは今後に期待するということで充分に許せるっ(笑)1幕の工場シーンは今までにないような激しいイジメっぷり マジに可哀想~と思うほどでしたね~~でも、その存在位置や醸し出す空気感は良かったので、バルジャンがファンテのことを思い出して声をかけた時に「からかわないでよ~あの時工場で」と拒否したファンテの気持ちが説得力をもって伝わってきました。ただエピローグのお迎えに関してはイマイチ入り込めず 決して悪くはないのよ~~嫁ファンテみたいに邪魔じゃないし。多分以前のじいなら100%満足してたと思うんだけど、2009年の山崎ファンテを観ちゃうとアレが基準になってしまうので(歌唱力は別よ~)もう少しバルジャンとの関係性を伝えてくれるような表現をしてもらえるとバルジャンの生き様、コゼットとの相互的な存在価値まで思いを馳せて更にダダ泣きできるんだけどな~~と少し高望みをしてしまうもので。


稲田コゼ:

ファントムやキャンディードに出演♪ファントム出演メンバーでのライブでも素敵な歌声を堪能していたので、コゼットとして会えるのを楽しみにしていました 可憐でかわゆ~~い感じなのかな?と思っていたので、ちょっと予想とは違ったような まだ少し新キャストとしての硬さがあったし、みず紀ちゃんらしいコゼット像というのがまだ出ていないな~というところがあったのが残念。でも、、、これまた今後に期待したいキャストではあります。


優一マリ:

念願のマリウス ずっとマリウスを演じたかったそうで今回やっと夢が叶ったんですね~~アンジョがあまりにも素晴らしかったのでどうなんだろうと思っていたのですが、こちらもなかなか良かったのではないかと思います。見事なまでに甘くないんですよっ ←褒めてます まぁイズミン君がベタ甘なのでそういうのを期待してはいけないし(それはイズミンマリだから許せるわけで)編に甘さを強調されると逆に鼻について引いてしまってじい的には完全にアウトなので。優一マリウスは「堅物マリウス」な面が前面に出ていましたね~~色恋なんぞ興味がないというよりは、あってはならない、眼中にないという感じ。エポに対しても気持ちに気づかないニブチンとかそういう範疇じゃないんですよね~~ホントそういう気持ちなんて沸き起こる余地がないというか、どこまで~も兄的な関係が表れていたように感じました(恵みの雨とか…)それにしても、ほっっんと面白いマリウスでね~~禅マリに匹敵する楽しさあり。コゼとの初対面~ABCカフェの挙動不審っぷりがとにかく面白かった 目が泳いでるし~~グランテールがからかいたくなるのも無理ないわ

でも、そんな優一マリに圧巻だったのが2幕終盤でバルジャンから過去の告白をされるところ。久しぶりに新たな表現に出会えて感動しちゃいました こんな感覚になれたのは2006年の岡田マリ以来かも。この時はバルジャンの告白を認められなくて目を逸らして見放す演技の解釈に心震えたんだけど、今回の優一マリウスの場合はカフェソングの後にコゼットが迎えに来た時はものすごい抜け殻状態。目が完全に死んでいるのが、コゼットとのやり取りによって次第に人間性を取り戻していく……その変化もゾクゾクしたんだけど、バルジャンの告白を聞いた時の空気感が素晴らしかったのよね~~最初バルジャンの言葉が全然耳に入っていないのが、その意味を悟り今度は自分がそれを背負ってコゼットと共に生きていくことを自覚する。大人の男になっていくところに未来を象徴する存在であることを存分に表していたように感じました。


駒田&阿知波テナ夫妻:

さすが安定していますね~~駒田テナ。ブラックなんだけど人間が生きる真実の塊なんですよね~~テナルディエって。そのバカ正直さは嫌いじゃないです それどころか心底楽しめるので大好き 今回は少し抑え気味、そこまで弾けていない感じにも見えましたが、安定しているので心おきなく楽しめました。今回なぜか心に残った「神様見て見ないふり」という歌詞。バルジャンの神様を見て生きている姿と重ね合わせて思うところがあったのかもしれないけど……これぞまさに人間という存在なんだな~と 阿知波テナ夫人の方は黒々しさの方が勝る恐さいっぱいのキャラを怪演!組み合わせのせいかな~~今まではそこまで気にならなかったけど今回はもう少し軽さが感じられた方が良かったような 安崎テナみたいなキャラとの組み合わせだと違和感ないんですけどね~~


阿部アンジョ:

お初のアンジョでしたが……ゴメンナサイ じいは苦手~~ 城田トートには及ばないけど(爆!)外見がいいのって得よね~~と思ってしまうというか、平均を大きく上回るイケメンっぷりが助けになっている部分が結構あったような いや、バリケードから突き落としたくなる程じゃなかったんですよ~~それなりに歌えていたし演技も一応 でも残念ながらカリスマ的な存在感はなかったのよね~~せいぜいそれなりに目立つ学生リーダー止まり 部活の主将になっていなかったのは救いだけど、もう少し何とかならないものかと。。。ラマルク将軍が死んだ後の狂気染みた熱気ぶりがあるからこそ2幕での散っていく華々しさ、凄まじさ、切なさに繋がっていくんだから。横にそれを表現してくれた優一君がいるだけに諦めきれないものが……無理だけど一人二役やってくれないだろーかと


土屋グラン:

アンジョが残念だった分グランの方で泣かせていただきました ABCカフェの時からすんごくイイ雰囲気を醸し出していたのですが、最後の最後でやられましたね~~アンジョがバリケードに上っていく直前に2人が見つめ合うところでアンジョに満面の笑みを浮かべるんですわ。その笑顔と見送った後ろ姿に「お前の骨は俺が全部拾ってやる」という真の信頼感が溢れていたんですよね~~そしてアンジョから引き受けたものを全て背負って今度は自分が!という感じでバリケードに上っていく。。。その姿と共にアンジョに投げかけた笑顔が頭から離れなくて涙涙でした。


子供店長ガブ:

出てきた瞬間に、あ……店長だ!と(苦笑)しかもちっちゃっっ 当たり前ですけどね~~知名度がある分逆に心配していたところはあったけどコゼみたく客寄せパンダ状態にはなっていなくて、ちゃんと1人前の仕事をしていたと思います。なかなか良かったんじゃないかな~~さすがに小さいので声が出ていなかったりしたところはあったけど。欲を言うなら「おいらの名はガブローシュ」と最後を大きく上げて叫ぶ感じにしてくれると尚良し!2幕の撃たれる場面はさすがでしたね~~1、2、3、だぁ~という前は少しやりすぎ感ありであざとさが気になったけど、その後は良かったと思います。外見の効果もあるんだろうけど、小さきものまでも無残に殺されてしまう戦いの悲惨さがひしひしと伝わってきました
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする