大杉勝男の打撃フォームの最大の特長は、懐の深さかと思います。本当に懐の深さを十分に活かし、投手の投じた球を十分に引き付け、決して広くはないスタンスから、あまりステップせずに、バットにボールを巧く載せて広角に運ぶ感じでした。十分に引きつける為、左方向のみならず、右中間にも大きい当たりを度々放っていました。この打撃スタイルは、同チームの先輩張本勲の長所を取り入れたのでしょうか、かなり似通った部分があったと思います。より広角に自在に打てる点では矢張り張本勲が勝りますが、広角に長打が打てる点では大杉勝男が上回っていたでしょう。特に手首の強さに関しては、どちらかと言うと、弱ささえ感じさせる張本勲をかなり凌ぎ、素晴らしいものでした。しかし張本勲の場合手首が強くない事を逆に利用し、力み無駄のない打撃を心がけていた様な気すらします。大杉勝男は入団3年目から飛躍的に数字を伸ばしていきます。その年から文句なしのレギュラーとなり、打率こそ多少の浮き沈みはあったものの、本塁打数は27,34,36打点も81,89,99と順調に数字を伸ばしていきました。そして1970年、彼にとってキャリアハイのシーズンを迎えることになります。
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