入団の年、それなりに速い球を投げていました伊良部秀輝でしたが、未だまとまりがなく、正直もう一つインパクトに欠けるものでした。しかし翌年以降、150km台の豪速球を連発する等、徐々に大器の片鱗を見せ始めましたが、その時点で後の、十分に上体のタメを活かしたフォームは完成していなかったと思います。そのせいでしょうか、試合毎に、フォームに変化が見られ、所謂安定性のある投手とは言えませんでした。1992年、リリーフで出て来た試合では、ストレートの殆どが140km台前半という試合もあり、ひょっとして大器のまま終わってしまうかも知れない危惧を抱いたものでした。しかし、1993年、あの有名な清原和博に対して投じた158kmの当時日本最速の投球以降、本当に変わったと言えるのでしょう。実際その試合が本当の契機だったのかどうかは解らないのですが、少なくともその年、彼の投球フォームは、以前より遥かに安定してきました。体のバネを活かして、踵を浮かし、腰の捩りを入れ、上体をじっくりためた上で、長身から投げ下ろす150km台の豪速球と、落差の大きい140km台のフォークボールの組み合わせの投球は、もはや難攻不落の存在になりつつありました。
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