若生智男への私のイメージとしては、前述した昭和35年を含め、大毎オリオンズ時代が強烈なものでした。しかし、今回調べ直して見ると、オリオンズ時代は8年間で46勝に対し、阪神タイガース時代には11年間で72勝と、期間、勝ち星共タイガーズ時代が上回っています。イメージとのギャップに私自身、少し驚いています。投球フォームは、非常に無理がないというか、違う言い方をすれば、荒々しさがないともいえるのですが、腰の捻りや、腕の後方への引き方等、非常にスムースなものでした。但しその投法の為か、速球投手が全力投球した際に見られる、反動で体が押し戻されたりする様な、迫力を感じさせてくれた事はありませんでした。物凄く辛辣に言えば、球速の割に球を置きにいっている感がないとは言えませんでした。実績の割に、もう一つ知名度が低いと思われるのには、年度毎の成績にバラツキのある事と、エースとしての活躍をした年度は殆どなく、彼が好調の年でも二番手、三番手という役割の投手といった事もあるかと思います。オリオンズ時代には、小野正一、タイガース時代には村山実、バッキー、江夏豊等の投手の陰に隠れながらも、それなりの役割を果たした投手と言えるかと思います。
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曖昧な記憶ですが「当時の球界最速の右腕である」との読売TV評論を聞いたことがあります.また当時阪神に在籍した杉下翁直伝のフォークも優れものと感じます.ご指摘の小野,村山,バッキー,江夏の歴々と比べ地味でしょうが,美しいフォームの記憶に残る投手でした.