とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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「Four Jack!」ポール・ニューマン死す

2008年09月28日 22時12分07秒 | 映画評論
サンダンス映画際の1回目。
主催した俳優で監督でプロデューサーのロバート・レッドフォードにちょっと変わったプレゼントが届けられた。

「ロバート・レッドフォードの似顔絵が印刷されたトイレットペーパー」

贈り主はポール・ニューマンだった。

そのポール・ニューマンが亡くなった。
享年82歳。

私にとってはポール・ニューマンは生まれて初めてファンになったアメリカ映画の俳優だった。

高校時代は私が映画に目覚める時代だった。
時代は1970年代の終わり。
スターウォーズの大ヒットに始まるSFブームで映画館は大盛り上がり。
毎月のように封切られる超大作にワクワクして劇場に足を運んだものだ。
同じ映画を観ることも少なくなく、その最多数はスターウォーズの13回。
夏休みを利用して一週間に何度も繰り返し見に行った。
当時はビデオもDVDもなかったのから映画館で見なければ、次はいつ見られるのかわからなかったからでもある。

でも、実際に沢山見たのはスターウォーズではなかったかもしれない。
スターウォーズは日本では1978年の夏の上映だったが、スターウィーズほど派手ではなかったが名画座で繰り返し上映されていた映画があった。

それがポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが主演した「スティング」や「明日に向って撃て!」だった。

とりわけ「スティング」は映画はSFだけじゃないことを若い私に教えてくれた名作だった。
ストーリーは秀逸だし、音楽は粋だし、ファッションもお洒落だった。
そして何よりも、ベテラン詐欺師役のポール・ニューマンが格好良かった。

とりわけロバート・ショー演じるギャングのボスをだまくらかすニューヨークからシカゴへ向う列車の中のポーカーのシーンが忘れられない。
相手のイカサマのイカサマをし、相手が4のフォーカードを出そうとしたら、なんと観客までだまくらかす手をポール・ニューマンは繰り出した。
誰もがニューマンは負けたと思ったその緊張感溢れるシーン。
ニューマンはカードをテーブルに広げる。
そのセリフが度肝を抜く。

「Four Jack」

静かで粋でカッコいい男、そしてユーモア溢れるセンスの持ち主、ポール・ニューマン。
他の多くのスターがそうであるように彼も永遠にスクリーンと私たちファンの心に生き続けることだろう。



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