政治、経済、映画、寄席、旅に風俗、なんでもありの個人的オピニオン・サイト
とりがら時事放談『コラム新喜劇』



ミャンマーの国軍の創設はアウンサン・スーチー女史の父親がリーダーを務めたビルマ独立義勇軍に遡る。
このビルマ独立義勇軍はミャンマー人のみの力で設立したのではなく、当時の日本政府の力が大きく関わっていて、むしろその助力があったからこそ英領インドの一部であったミャンマーが独立軍を創設することができたのだ。
しかし、現在のかの国の現状を見ると他国に力を借りた独立軍には大きな歪みがあったようだ。

昨日、出張の帰りの飛行機の中でBBCニュースを見ていると、サイクロン被害のミャンマーがレポートされていた。

徹底的に破壊された田園地帯。
配給品を奪い合う人たち。
壊れた寺院。
などなど。

私自身、何度も脚を運んでいるところなのでその惨状には本当に目を覆いたくなる。

「逮捕されるかも知れないという危険を犯して一人の男性が証言をしてくれました」
というレポーターの言葉に続く男性被災者の言葉に私は驚いた。

「軍政は何もしてくれません。海外からの援助も全て断っています。こんな軍政なんか要らない。誰か、援助物資と一緒に武力で退治してもらいた。」

自分の国をなんとかするために他国に頼る。
もしかすると、この国に染みついてしまった負の遺産なのかもわからないし、そうまでしないと助からないといった達観しているのかもわからない。
しかし、自国の政治を変えるのは、その国民の仕事であり、他国に頼るのは筋違いだ。

ミャンマーが経済制裁を食らっているのは資源を持っているから。
その資源を狙って先進諸国はもちろんのこと中国も虎視眈々と自国の保護国に落とし込めようと狙っている。

こういう考え方を平気で報道し、問題としないBBCも旧宗主国としての嫌みなところか。

ミャンマーの復興はミャンマー人の力で。
明るい未来をミャンマーが求めるには、それが必要だ。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )