とりがら時事放談『コラム新喜劇』

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ハイハイ、よ~くわかりました「地震の想定被害」

2008年05月15日 05時56分35秒 | 社会
外国で天災が発生すると、すぐさま日本の大都市にそれを当てはめたがる学者・マスコミ・政府機関が現れる。
「もしも日本でこのような大地震が発生したら」
と一般の恐怖を煽るのだ。
ま、ダイオキシン報道のお粗末ニュースステーションと同じというわけだ。

今回の中国四川省の大地震などその一例で、
「もし日本でM7.8の地震が発生したら」
などというなんの参考にもならないフィクションの世界を語り始めるので、うんざりする。

なんでも、地球上で発生する天災のうちその30%が日本とその周辺で発生しているというのだから心配する気持ちはわからないではない。
しかし、地球の地殻はピンポン玉のような一定の品質で作られているものではないのだから、どのような被害が発生するのかは容易に想像できるはずもない。

だいたい、まずいつどのような地震が発生するのか皆目見当がつかない。
大都市での活断層なんかは、その上にビッシリと隙間なく建物が建っていたり、舗装された道路や鉄道が敷設されていたりするので調査することすらできないのだ。
これで、
「このくらいの規模の地震が発生します」
なんてよく言えたものだ。

以前は、
「関西では地震は発生しません。だから京都や大阪、『兵庫』などに都が作られたんです。いにしえの日本人はよく知っていたんですね」
と学者やマスコミが知ったかしていたら、阪神淡路大震災が発生。
「400年に一度の大地震だったんだよね」
と直後に釈明。
ふざけているのかと思った。

「地下鉄は地震に強い」
とも言っていたけど、地下鉄三宮駅の柱は座屈、神戸高速鉄道の大開駅は屋根である地上の道が全て陥没。

今回の地震でも学者先生によっては、
「阪神大震災の120倍のエネルギーです」
という人もいれば、
「200倍のエネルギーです」
という人がいて、地震学者がいかにいい加減なのかがよくわかるのだ。
まるで「狼が来た」でお馴染の羊飼いの少年状態。

ということで、大阪圏や首都圏で「もし、四川省のと同じ規模の地震発生したら」という仮説を披露している知識人と呼ばれる人がいたら、その人は地震で一儲けしようとしている悪徳商人なのかもわからないなので注意が必要だ。