■ビジネストーク入門(2)
ビジネスにおいて初めてお会いするお客さんとの話のネタに何を選ぶかは、なかなか難しいものだ。
こういうことに於ては以下の職業の人たちが知識豊富と思われる。
・保険外交員
・通信教育販売員
・英会話倶楽部(教室ではない)勧誘員
・自転車に乗ったモ○○ン教の外国人宣教師
・漫才師
・大阪のオバチャン
・街角の高額版画販売員
・ソープ嬢
・バナナのたたき売り
・詐欺師
・バンコクタニヤの客引き
・バンコクパッポンのやたら美人なオカマのお兄さん
などである。
実際のところ、気質の人が上記の人たちのように、初対面の人たちといきなり親しく話し始めるなどということは、ほとんど不可能に近い。
そこで必要になるのがネタ本である。
私の会社が取引をしているバルブメーカーの1社では新入社員が入社すると共に、その社員に一冊のクリアファイルを渡し、自分の会社の紹介に必要な数々の資料を『手作りさせる』ところがある。
「これがうちの会社のあるところです」
初めてそこのN氏に会った時、クリアファイルを広げて親しげに話し出したのでビックリしたが、そのツールの手作り感に魅了された。
そこには会社にまつわる客からされるであろうと予測される質問に対する答えが容易されており、市販のツールでは対応できない凄みがあった。
例えば、会社の近くの駅、その駅前にある由緒正しい神社とその言い伝え、物語の挿し絵、さらに駅前の居酒屋の名物料理などなどが記されているのだ。
時には広告の切り貼りが貼られ、またあるところには「○○ページへ」という具合に関連しているが違った話題に飛ぶように摂家去れていたりする。
「凄いですね、これ」
と、思わず訊いてしまった私への回答は、
「実はこれ、入社してから何年も使い続けるんですよ。だからあるお客さんに質問されて答えられなかった内容についても、後で調べてその部分を補強しておく。すると、次の同じようなお客さんと接する時に答えが用意されていて、スムーズな会話が成り立つんです。」
「宝ですね」
「まさしく。ボロボロになっちゃいますけど、捨てられないですね。世界に一冊しかないですから」
自分のオフィスの前を通っている大通りの名前も知らないK君に、私はまさにそのファイルを作ることを提案していたのであった。
つづく
ビジネスにおいて初めてお会いするお客さんとの話のネタに何を選ぶかは、なかなか難しいものだ。
こういうことに於ては以下の職業の人たちが知識豊富と思われる。
・保険外交員
・通信教育販売員
・英会話倶楽部(教室ではない)勧誘員
・自転車に乗ったモ○○ン教の外国人宣教師
・漫才師
・大阪のオバチャン
・街角の高額版画販売員
・ソープ嬢
・バナナのたたき売り
・詐欺師
・バンコクタニヤの客引き
・バンコクパッポンのやたら美人なオカマのお兄さん
などである。
実際のところ、気質の人が上記の人たちのように、初対面の人たちといきなり親しく話し始めるなどということは、ほとんど不可能に近い。
そこで必要になるのがネタ本である。
私の会社が取引をしているバルブメーカーの1社では新入社員が入社すると共に、その社員に一冊のクリアファイルを渡し、自分の会社の紹介に必要な数々の資料を『手作りさせる』ところがある。
「これがうちの会社のあるところです」
初めてそこのN氏に会った時、クリアファイルを広げて親しげに話し出したのでビックリしたが、そのツールの手作り感に魅了された。
そこには会社にまつわる客からされるであろうと予測される質問に対する答えが容易されており、市販のツールでは対応できない凄みがあった。
例えば、会社の近くの駅、その駅前にある由緒正しい神社とその言い伝え、物語の挿し絵、さらに駅前の居酒屋の名物料理などなどが記されているのだ。
時には広告の切り貼りが貼られ、またあるところには「○○ページへ」という具合に関連しているが違った話題に飛ぶように摂家去れていたりする。
「凄いですね、これ」
と、思わず訊いてしまった私への回答は、
「実はこれ、入社してから何年も使い続けるんですよ。だからあるお客さんに質問されて答えられなかった内容についても、後で調べてその部分を補強しておく。すると、次の同じようなお客さんと接する時に答えが用意されていて、スムーズな会話が成り立つんです。」
「宝ですね」
「まさしく。ボロボロになっちゃいますけど、捨てられないですね。世界に一冊しかないですから」
自分のオフィスの前を通っている大通りの名前も知らないK君に、私はまさにそのファイルを作ることを提案していたのであった。
つづく