人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

佐藤正午 原作、廣木隆一監督「月の満ち欠け」& ジュリアン・デュビビエ監督、ビビアン・リー主演「アンナ・カレーニナ」の2本立てを観る ~ 「月の満ち欠け」の舞台となった早稲田松竹で

2023年02月14日 07時02分10秒 | 日記

14日(火)。東京シティ・フィルから2023年度の「定期演奏会」(東京オペラシティ:全9回)と「ティアラこうとう定期演奏会」(全4回)のチケットが送られてきました これで、定期会員になっているすべてのオーケストラの2023年度のチケットが揃いました

 

     

 

また、「2023年度 公開リハーサル」(入場無料)の案内が同封されていました

 

     

 

ということで、わが家に来てから今日で2954日目を迎え、米国防総省は12日、米軍が中西部ミシガン州とカナダの国境にあるヒューロン湖の上空で飛行物体を撃墜したと明らかにしたが、一方、中国山東省青島市の海洋発展局は12日、山東半島沖で「正体不明の飛行物体が発見され、撃墜の準備をしている」と発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     世界的に 気球が解決すべき危急なテーマとなって 衛星は永世的に影を潜めたみたい

 

         

 

昨日、夕食に「ビーフカレー」と「生野菜サラダ」を作りました カレーには赤ワインが良く合いますね

 

     

 

         

 

昨日、早稲田松竹で「アンナ・カレーニナ」と「月の満ち欠け」の2本立てを観ました 昨日は上映開始40分前に現地に着いたのですが、すでに長蛇の列ができていました 現在、早稲田松竹はコロナ対策で定員153席のうち110席を販売しています この日は整理番号札が配布され、私は63番でした 私を含めて、日曜日に観られなかった人たちが集まって来たのでしょうか、たちまち満席になりました

さて、早稲田松竹で現在上映されているのは、下の写真のように「月の満ち欠け」+「アンナ・カレーニナ」、「月の満ち欠け」+「東京暮色」の2本立てです 私にはこの3本が何の脈略もない組み合わせのように思われましたが、後述の通り「月の満ち欠け」を観て納得しました

 

     

 

「アンナ・カレーニナ」はジュリアン・デュビビエ監督による1948年製作イギリス映画(モノクロ・110分)です

俗物的官僚の代表的人物カレーニン(ラルフ・リチャードソン)と政略結婚させられた美貌のアンナ(ヴィヴィアン・リー)は、愛なき生活の不満から、貴公子ウロンスキー(キーロン・ムーア)と恋に落ち、駆け落ちまでするが、男に対する嫉妬と罪の悔悟から、鉄道で自らの命を絶つ

 

     

 

この映画は、レオ・N・トルストイの傑作「アンナ・カレーニナ」の第3回目の映像化作品です ジュリアン・デュビビエ監督はフランス人ですが、イギリスまで出向いて撮影しているので、会話は英語で交わされます この映画は、ヒロインのビビアン・リーの魅力がすべてです

古典の名作を原作とするモノクロ映画では、よくクラシック音楽が使われます この映画では、ショパン「ノクターン作品9-2」、ヨハン・シュトラウス1世「ラデツキー行進曲」、チャイコフスキー「ワルツ」、グリンカ:歌劇「ルスランとルドミューラ」序曲が使われていました

 

         

 

「月の満ち欠け」は佐藤正午の同名小説を廣木隆一監督が2022年に映画化した作品(128分)です

小山内堅(大泉洋)は、愛する妻と家庭を築き、幸せな日常を送っていたが、不慮の事故で妻の梢(柴咲コウ)と娘の瑠璃を同時に失ったことから日常は一変する 悲しみに沈む小山内のもとに、三角哲彦(目黒蓮)と名乗る男が訪れる 事故当日、娘の瑠璃が面識のないはずの三角に会いに来ようとしていたという そして、三角は娘と同じ名前を持ち、自分がかつて愛した「瑠璃」という女性(有村架純)について語り出す それは数十年の時を超えて明らかになる許されざる恋の物語だった

 

     

 

私は基本的に単行本は買いません その理由は、文庫本に比べて高額だし場所を取るからです しかし、佐藤正午の「鳩の撃退法」と「月の満ち欠け」だけは文庫化が待ちきれなくて、単行本を買いました 「月の満ち欠け」が刊行されたのは2017年4月でしたが、私は読んだ感想をその年の9月15日付のブログに書いています ストーリーが「輪廻転生」「人の生まれ変わり」をテーマにしているので、同じ名前の「瑠璃」「るり」という人物が複数登場したり、時間の流れも過去と現在が入り乱れていたりと、物語が複雑で、すべてを明瞭に覚えているわけではありませんでした それでも、今この映画を観ている「早稲田松竹」が小説の舞台になっていることは忘れようがありませんでした どういうシーンの舞台になったのかまでは覚えていませんでしたが、この映画では、三角と瑠璃が偶然同じ時間帯に早稲田松竹で観ていたのが小津安二郎監督「東京暮色」で、次回上映作がジュリアン・デュビビエ監督「アンナ・カレーニナ」と予告されていました さらに、7歳の瑠璃が三角のアルバイト先のレンタルビデオショップで観たのも「アンナ・カレーニナ」でした 早稲田松竹は今回、映画「月の満ち欠け」のストーリーを中心に据えて映画に登場した「東京暮色」と「アンナ・カレーニナ」を組み合わせて再現上映したのです

2つの上映作品が気になったので、あらためて原作をぱらぱらっと読んでみました すると次のような記述を見い出しました

「その日、早稲田松竹は通例の2本立てではなく、3時間を超える大作『ドクトル・ジバゴ』を上映していた ジュリー・クリスティーがヒロインのラーラを演じる映画である。ヴィヴィアン・リー主演の『アンナ・カレーニナ』のほうは次回上映の予告編として見ることになった

これによると、2人が早稲田松竹で観たのは「東京暮色」ではなく「ドクトル・ジバゴ」ということになります あるいは原作の別ページに「東京暮色」を観る場面が書かれているのに見落とした可能性もありますが、320ページを超える作品をもう一度全て精読する気にはなりません 映画は必ずしも原作に忠実でなければならない、というものでもないでしょう 深く考えないことにします

 

     

 

ところで、佐藤正午がインタビューに答える形で小説の作法などを語った「書くインタビュー」などによると、佐藤氏は実際に早稲田松竹を訪問し自分の目で見て館内の様子を書いているわけではないことが分かります 編集者に依頼して写真を撮ってもらったり、ネットで調べたりして書いているのです 彼は長崎県佐世保市を離れて小説のための取材することはありません。それは佐藤正午スタイルとでも言うべきもので、終始一貫しています


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