人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「NHK音楽祭2023」先行販売案内届く ~ なぜ座席指定ができない?「チケットぴあ」システム / 販清水ミチコ著「私のテレビ日記」を読む ~ 観察眼を駆使した縦横無尽の日記エッセイ

2023年05月29日 06時41分57秒 | 日記

29日(月)。N響から「NHK音楽祭2023  先行販売の案内」が届きました 下のチラシの通り、今年はイスラエル・フィルが来日し、N響とともにコンサートを開きます

 

     

 

案内の下段に掲載の【申し込み方法・注意事項】を見て、おやっ?と思いました そこには「座席番号・座席位置の指定はできません。座席指定を希望の場合は、6月27日(火)からの一般発売をご利用ください」と書かれているのです

 

     

 

裏面の【インターネット申し込み方法】を見ると、下記の通り「チケットぴあ先行申込サイト」に申し込むことになっていて、「チケットぴあ」から『NHK音楽祭先行販売抽選結果』を登録メールアドレス宛に送信することになっていることが分かります

 

     

 

先日のブログにも書きましたが、N響は新シーズンからのチケット販売サービスを「ぴあ株式会社」と提携することになっています 今回の「NHK音楽祭」もこの一環としてのチケット販売なのでしょう

5月の「ラ・フォル・ジュルネTOKYO」の先行抽選販売も座席指定ができないシステムになっていましたが、記憶に間違いがなければ あれも「チケットぴあ」が絡んでいたのではないかと思います

私が疑問に思うのは、なぜ「チケットぴあ」が絡むシステムでは「先行販売」の段階で座席指定ができないのか、ということです あまりにも「売り手側の都合」が優先され、買い手側の「聴きたい席で聴く」という希望が無視されているのではないか 「座席指定を希望の場合は、6月27日(火)からの一般発売をご利用ください」と、いかにも親切げに書かれていますが、インターネットによる先行申し込み期間の6月1日から同12日までで、条件の良い席は抽選販売のために確保されてしまうことは 誰が考えても明らかです つまり、一般販売の段階ではロクな席は残っていないということです こういう売り手優先の販売方法を続ける限り、コンサート離れを止めることは出来ないでしょう N響もチケットぴあも、再考した方が良いと思います

ということで、わが家に来てから今日で3058日目を迎え、第76回カンヌ国際映画祭授賞式が現地時間27日に行われ、コンペティション部門出品作のヴィム・ヴェンダース監督「パーフェクト・デイズ」で主演を務めた役所広司が男優賞に輝いた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     男優賞・女優賞の区別が無くなるのは時代の趨勢だから 今回の受賞は貴重だと思う

 

         

 

清水ミチコ著「私のテレビ日記」(幻冬舎文庫)を読み終わりました 清水ミチコは岐阜県生まれ。タレント。1986年にライブデビュー    それ以来 テレビ、コンサート、CD制作など多方面で活躍中

 

     

 

本書は雑誌「TV  Bros.」で連載していたエッセイのうち2013年1月から2020年4月の最終回までを収録した単行本(2020年12月刊行・東京ニュース通信社)を文庫化したものです エッセイ自体は1992年から始まったといいますから28年も続いたことになります    本書はその3冊目のエッセイ集とのことです

正直言って、私は清水ミチコさんの ものマネ を一度もまともに見たことがないのですが、文章としては朝日新聞の金曜夕刊に連載のコラム「まあいいさ」を楽しみに読んでいます 28年間もエッセイを書いてきただけに文章はお世辞抜きで上手いです

ミチコさんの文章の魅力の一つは「ひとり突っ込み」です つまり、ピン芸人がボケをかまして、後から自分の言動に突っ込みを入れるスタイルです 例えば、2014年1月のある日のエッセイの最後は次のように書かれています

「私の血縁者、臆病者だらけ。弟は『テレビに出ると軽い鬱になる』とまで言ってました。わかる~(嘘つけ)」

ミチコさんは観察眼が鋭く、面白いことを再現する能力が高いのですが、「あとがき」でその”秘密”を次のように書いています

「そうそう面白いことなど起こらないのが日常ですが、たとえほかの原稿の締め切りが目の前に迫っていたとしても、驚いたことや面白いことがあった日は、(ほかに書かず、ブロス用に取っておく!)と、日々メモしてきました

ポイントは「日々メモしてきました」です 歳とともに忘却力が強くなると、いま起こったことをすぐ忘れてしまいます 私も面白いことがあったり、面白い記事や文章に出会った時は切り抜きをしたりメモをするようにしています

鋭い観察眼ということで言えば、2014年9月のエッセイに次のような話があります

「アイドルの話の流れから、ドランクドラゴン鈴木さんが、何気に『松田の聖子ちゃん』と言ったのがなぜか心に残りました どんな一流スターの名前でも、真ん中に『の』をつけただけで、一瞬にしてダサくなる 光が消えそうになるものなんですね。皆さんにとっての大スターを思い浮かべ、苗字と名前の間に『の』をつけてみてください。どうですか。急に田舎臭くなりましたよね。気をつけたいものです

首相は岸田の文雄。息子は岸田の翔太郎。岸田の馬鹿息子・・・最後のそれ、的を射てるけど「の」の使い方が違うから

ミチコさんがメモに残したと思われる話で、腹を抱えて笑ってしまったのが2014年8月の美容院での次のエピソードです

「雑誌を眺めていると光浦靖子さんからメールが届きました 『今、ヒマですか? 電話してもいいですか?』とあり、すぐ返信。『ヒマじゃない。今、美容院』そしてまた雑誌に戻る私。そしたら電話が鳴りました  携帯を手で覆いながら、小声で「もしもし?」と出たら光浦さんで、開口一番『ほら~、出られるんじゃないですかあ~! やっぱしヒマじゃないですか~!』と鬼の首でも取ったかのように言われました。爆笑 『私のメール、読みました? 今電話されたら困りますよ、っていう意味を込めて書いたんだけど、わからなかったかな?』とイヤミに言うと、『あら~、そうだったんですか?』と笑ってました    完全にナメられてます

2019年7月のエッセイでは”天然”平野レミさんのエピソードを紹介しています

「こないだ番組の料理コーナーを観てたら、DAIGOさんが『大根おろしを作るとき、大根が小さくなると指をケガしちゃいそうです。どうしたらいいですか?』と聞いてました 料理のプロが喜びそうな質問です 『おろし金を逆に置いて擦ってみる』とか、『残りは包丁で刻んで』とか言うのかな しかし、答えたのは平野レミさんで、ズバリさすがでした 『そんなの捨てちゃえばいいんじゃない?』。斬新。テレビで聞いたことない答えに、梅雨の憂さが吹っ飛びました

文庫本の帯に「観察眼を駆使した縦横無尽の日記エッセイ」という売り文句が躍っていますが、捧腹絶倒のエッセイの数々は、みゆきんさんのブログ「みゆきな日々 ~ 2ワンズ&私・年金暮らしのジッちゃんに絶賛親孝行活躍中」と同じくらい面白いです   憂さ晴らししたいあなたには、両方お薦めします


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2 コメント

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ぴあを通すと高くなりますね。 (reila)
2023-05-29 10:29:57
明日、サントリーホールのストラディバリウスサミット・コンサートに行くのですが。
ぴあの先行販売は手数料が高いので、メンバーズ・クラブで申し込んだら、センター1階は完売で2階センターしか買えませんでした。
特にチケット代が高い人気のあるコンサートは特別料金が加算されて700円以上になるのは痛いです。
芸術劇場も以前は手数料が掛からなかったのに、有料のぴあになってしまいましたね。
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Unknown (tora6yoshi)
2023-05-29 11:30:05
reilaさん コメントありがとうございます😊

確かにピアを通すと何でも高くなりますね。
店舗をどんどん減らす代わりに招聘元企業に割り込んで手数料を稼ぐ方向にシフトしていると思われます。
手数料に限らず何でも値上げして困ります🐯
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