人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ルキーノ・ヴィスコンティ監督「揺れる大地」(デジタル修復版)を観る~ショパンの「別れの曲」がハーモニカで流れる / ベルリン国立歌劇場再開へ~日経記事から

2017年10月06日 08時01分28秒 | 日記

6日(金).4日の日経夕刊 社会面に「ベルリン国立歌劇場 7年の改修終えて再開」という記事が載っていました   超訳すると

「2010年から7年に及ぶ改修工事を終えたドイツのベルリン国立歌劇場が3日再開し,ダニエル・バレンボイム音楽監督の指揮でシューマンの『ゲーテのファウストからの情景』が上演された   シュタインマイヤー大統領やメルケル首相らが聴衆とともに聴き入った   舞台装置を近代化,天井を高くするなど音響も大幅に改善した   当初13年に作業を終える予定だったが,不手際で大幅に遅れ,改修費用も約4億ユーロ(約530億円)に膨らんだ   歌劇場は1743年に完成し,第2次大戦中の空襲で破壊されたが,1950年代に再建され,旧東ドイツを代表する歌劇場として知られる

9月24日のドイツ下院選では所属政党が伸び悩んだオペラ好きのメルケル首相も さぞかし癒されたことでしょう   それにしてもオペラ劇場の"改修"に530億円もかけるとは,さすがは文化国家ドイツですね

ということで,わが家に来てから今日で1101日目を迎え,トランプ米大統領が4日,ティラーソン米国務長官が7月の非公開会合でトランプ大統領を『ばか』と呼び,辞任寸前だったとの報道について,『偽ニュースだった』と全面的に否定したというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       言われた大統領は「ばか」で 言った国務長官は「ばか正直」といったところかな

 

                                           

 

昨日,夕食に「豚の生姜焼き」「生野菜とワカメのサラダ」「ニラ玉」を作りました  「生姜焼き」はチューブ入りの生姜を使いましたが,便利ですね

 

     

 

                                           

 

昨日,池袋の新文芸坐でルキーノ・ヴィスコンティ監督「揺れる大地」を観ました   これは1948年イタリア映画(モノクロ・160分)で,イタリア・シチリアのある漁民の一家の辿る辛苦の日々の暮らしをドキュメンタリータッチで描いた作品です オールロケ,全出演者に住民を起用するなど徹底したリアリズムで描き,ネオレアリズモの頂点を極めた作品と言われています

 

     

 

シチリアの小さな漁村アーチ・トレッツァのヴァラストロ家の長男ウントー二は,日ごろから漁師たちが仲買人の不当な搾取にあって貧乏を余儀なくさせられていることに不満を抱いていた   ある日 仲買人たちとの喧嘩をきっかけに,家を抵当に入れて銀行の融資を受け,独立自営の漁を始めることにする   1カ月後,イワシの大漁で一家は希望に満ち溢れた   ウント―二は恋人ネッダと愛情を確かめ合う一方,長女のマーラに思いを寄せる左官の二コラにとって,彼女は高嶺の花になってしまった   ある夜,村を嵐が襲い,漁に出た一家は命からがら岸に戻るが,漁船は壊れ,漁具を失い,たちまち失業者になってしまう   塩漬けにしたイワシの樽は二束三文で仲買人から買い叩かれ,家は銀行に差し押さえられてしまう   ネッダに去られたウント―二は毎晩酒に溺れ,次女のルチアは巡査部長のドン・サルヴァトーレの愛人となった.弟のコーラは密輸商人となり,祖父は病気で入院,そして一家はあばら家に引っ越すことになった   仲買人の新しい船の進水式の日,人手に渡った一家の船を見に行ったウント―二は,そこで少女ローザに励まされ,残された家族を守るため 弟のヴァンニ,アルフィオと共に,再び仲買人の船に乗り込んで漁に出る

 

     

 

映画の冒頭,「これは搾取される側による搾取する側に対するささやかな戦いを描いたものだが,世界中の至る所で同じようなことが起こっている」旨の字幕が出ますが,戦後間もない世界は特にそうだったのでしょう   この映画を観て,なるほど「リアリズムだ」と思ったのは,ヴァラストロ一家はもちろんのこと,人々は家の中でも外でも裸足で暮らしているということでした   漁に出る漁師たちをはじめ仕事をする男たちはさすがに靴らしきものを履いていますが,女性や子供たちは裸足です.それに着ている服がボロボロです

この映画を観る限り「揺れる大地」というタイトルはピンと来ませんが,その後のイタリアの経済復興を考えると,ウント―二らの次の世代の若者たちが「貧富による格差社会」から脱却するムーヴメントを起こして大地を揺るがすことを暗示しているように思います

この映画では,ウント―二と仲間たちが夜 飲み歩いている時に,ショパンの「練習曲作品10-3『別れの曲』」がハーモニカで演奏されますが,不思議と明るい曲想に聴こえました

 

     

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